表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
光の国  作者: サラン
1/1

第一話

ここは光の国

先祖代々光を崇めてきた

そしてこれからも、

人々は光に生きる



 私は「聖なる太陽」がまぶしくて手をかざした。

 眼下にきっちり四角形の街が広がっている。右側の町の端には太陽のようなマークがついたレモン色の塔がそびえていて、その塔から街の入り口まで、町で一番幅広い道路が一直線に通っている。塔から右手に学校、公園、ドーム、農地が広がっていて、左手のほうに住宅街と市場があった。

 塀で囲まれた街は、真昼の太陽「天の光」の日光を受けてきらきらと輝いている。街の人々は元気で幸せそうだ。

 私が立っているのは街の側の低い山の頂上だった。「近遠山」と呼ばれ、街の人たちが気軽に来ることができて、学校の遠足などにも使われている。でもここに山道は無く、木々がそのままの形でうっそうと茂っているため、簡単な山だと、油断することはできない。

 私はこの山が好きだった。風の音、木々がこすれる音、そしてなにより早朝の小鳥たちのハーモニーが好きだった。よくここに来てこうしてバードウォッチングをしている。きれいな声で鳴くメジロ、かわいらしいすずめ、尾が長いエナガ……。言い切れないほどたくさんの鳥たちが好きだった。

 「リーア?すごい写真が撮れたよ」

振り返ると、大事そうにカメラを抱えたルルックが息を切らして登ってきた。

「すげえんだ。まるで光の鳥みたいだ。きらきら光ってるんだよ」ルルックはひどく興奮しているみたいだ。

「今すぐ街に戻って、現像しよう」返事を聞かないまま行ってしまった。いつものルルックはどこにいってしまったのやら。

 リーアは彼が行った方に急いで下山していった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ