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14話

「その前に軽く自己紹介だ。私の名前は白金夜空。年齢は48歳だ。白金星空の実の父であり、会社の社長でもあり、そして白金星空学園のスポンサーである。」

「ええっ!?」

一同が驚いた。

「何も知らされていなかったようだな。息子が高校時代、アイドルのプロデューサーになりたいと熱がこもっていた。俺は息子の思想を尊重していた。そんな息子の夢を叶えてやりたいと思った。だからこの歳で会社を辞め独立し、必死に勉強して支援出来る資金力を手に入れた。なのに。あいつは仕送りし始めた途端ニートになり、‘アイドルのプロデューサーなんてそう簡単になれないんだから今更そんなに頑張ったって意味無いだろ?’などと言いやがった。全くふざけた話だ。」

夜空はとても感情的に語った。

「え?私が入る前はそんな人だったの?」

凛は驚愕した。

「ああ。酷いなんてもんじゃないぞ。毎日遊び歩き、バイトもロクに行かず、アイドルの募集活動をしているかと思いきやナンパをしていて、ナンパの口上がアイドルのスカウトだぞ。それをたまたま見かけてしまった時は思わず殴り怒鳴ってしまった。だから期限を設けて5人のメンバーを集めさせた。そして集め終わった後、その中から能力の高い1人を落とす。息子への罰...戒めとして星空を成長させる為にな。」

冷静に話す夜空。

「そんな...」

「それって...」

恵と楓は凛を見た。

麗子は終始表情を変えずに話を聞いている。

「それって...あの時の...」

美佳は思い当たる出来事があるようだ。

「本気を出すようになったのは期限をつけたのもそうだが、美佳君のおかげでもあるんだ。」

「アタシが...」

「キミが美佳君だね。話は息子から聞いているよ。キミは息子の恩人だ。礼を言う。」

「べ...別に...アタシがしたくてやっただけだし...」

美佳は照れながら言った。

「でもそのおかげで今の息子があるんだ。本当にありがとう。」

「いいって...」

顔をふいっと横に向けながら言った。

「ちょっと!理解が追いつかないんですけど...」

楓と恵は頭から煙を出していた。

「はっはっは。すまんすまん。君たちはあまり息子と接していなかったね。これからも息子をよろしく頼むよ。」

「はっ...はぁ...」

楓は困惑した。

「そこで本題に戻るが、凛君。すまないね。君はとても優秀だ。本当なら君は必要だと言うことも重々承知の上だ。だが、息子を甘えさせる訳にはいかんのだ。罰を与え無ければまた同じ過ちを繰り返す。それが人間なんだよ。」

申し訳なさそうに言う夜空。

「それは間違ってると思います。」

凛は冷静に答える。

「なにか間違ってるかい?」

「はい。人間は罰なんか無くたって成長出来ます。ただ、正解へ導く人間が周りにいないだけの話です。」

「なるほど。それで?」

夜空の雰囲気が変わった。

「っ...」

凛は気圧されるが反論する。

「それで...えっと...」

凛は緊張、困惑、迷い、恐怖など色々な感情が一度に溢れ出したが、勇気を振り絞って言葉を発した。

「私が!星空さんを変えて見せます!」

凛の自信に満ちた表情をしているが足はほんの僅かに震えていた。

「君はあのバカ息子を変えられると?」

真剣な眼差しで答える夜空。

「はい。」

凛も真剣な眼差しで返す。

「ふむ、しかしその根拠が無いな。なにか根拠はあるのかい?」

「私は星空さんに言い合いで勝ったことがあります。何度も私のペースに乗せているのできっと大丈夫です!」

(おいおい...)

と呆れる美佳。

「ふむ、なるほど。星空を黙らせるとはなかなかすごいな。それに、その年齢にしては肝が据わっているな。いいだろう。1年で変えて見せろ。それ以上は譲歩出来ん。」

(いいのかよ!)

と内心突っ込む美佳。

「あ...ありがとうございます!」

凛は嬉しさと安堵から思わず涙がこぼれてしまった。

「あ...あれ...?おかしいな。普段は我慢出来るのに。えへへ。」

「凛!やったな!」

嬉しそうに話す美佳。

「やったね凛!」

恵も嬉しくなり声が上がる。

「なに泣いてるの!可愛い顔が台無しだよ!」

楓が声をかける。

「一時はどうなることかと心配しましたわ。」

麗子も心配していたようだ。

「凛君、試すような真似をして済まなかったね。キミが白金星空学園のリーダーとしてふさわしいか確認したかったんだ。」

「そうだったんですね。よかったです。」

凛は笑顔で答えた。

「たださっきの話は本当だから息子をよろしく頼むよ。」

「えへへ。まかせときんさい!」

凛は照れ笑いしながらガッツポーズで答えた。

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