11話
締切の前日の11月29日。
事務所に呼び出された白金星空。
そして5人揃ったメンバー。
「お、おい、マジで集まったのか?」
白金は驚いた。
「ええ!あなたの力なんて必要無かったわね。オーッホッホッホ。」
凛はわざとらしい口調で言った。
「そんなぁ…」
白金は膝から崩れ落ちた。
「しろちんは凛をスカウトしたっていう大きな功績があるんだから元気出せよ!」
美佳がフォローする。
「ふっ…知っていたさ。凛にスカウト能力があるという事を見抜いてスカウトしたのさ。ハッハッハッハッ!」
スイッチのオンオフが激しい人だなぁと、美佳以外は思うのであった。
「それより諸君、メンバーが集まったというのであれば話は別だ。これよりアイドルグループ白金星空学園のメンバー設立…」
「設立したんだからさっそくレッスン始めなきゃね!とりあえず今日空いてるスタジオの予約とそれから…」
凛が話を割って入る。
「ありゃりゃ。」
白金は自分のペースを崩した。
「り…凛!焦るのは禁物だぞ!とりあえずみんなの事を知るのが先じゃないか?」
美佳は促すように言った。
「焦って当然でしょ!?いくら期限以内にメンバーが揃ったとはいえ、あまりにも素人すぎるわよ。こんな状態でナンバーワンアイドルグループを目指そうなんて…はっ…ごめんなさい。感情的になったわ。」
静寂な空気になる。
「あの…私は皆さんの事もっと知りたいです。」
恵が切り出す。
「そうね。初対面でいきなり練習っていうのもまとまりにくいと思うわ。」
麗子が賛成する。
「確かに両者一理ありますね。」
楓が肯定した。
「ごめんなさい、勝手にリーダー気取ってしまって。でもこのメンバーだと私がやらないとダメな気がする。」
その答えには全員納得した。
「白金さん。メンバーが集まれば期限が伸びると言いましたよね?正確にはどれくらい伸びるんですか?」
「それは…1年だ。」
「1年…思っていたより余裕があるわね…分かったわ。」
「何が分かったんだ?」
美佳が問う。
「1年間のスケジュールを大雑把に組んだの。」
「えーっ!?」
皆驚愕した。
「あんな早くスケジュール組めるの?」
「まあそのくらいは出来なきゃ皆の事誘えてないよ。」
凛はマネージャーとしてのとてつもない才能を秘めていた。
「一同。凛と、凛をスカウトしたこの白金星空に感謝するように。」
「しろちんは少しは空気読めるようになれ!」
美佳はスリッパで白金を叩いた。




