バナナオレ
高校の入学式の日あの人に恋をした、その人はとても美しく可愛い容姿をしていたがとても瞳が綺麗だった。
「おーい話きーてまーすかー」電車の走る音と一緒に代々木の雑な関西弁の声が聞こえてくる。俺は両方に付けていたイヤホンの片方だけを外して少々だるそうな目線で代々木の方を向いた。「どうしたんや、またあの子の事考えてたんかいな」「いや、考えていない」俺はそう答えた、しかし代々木に聞かれたことは図星であった。学校に着くといつも真っ先に俺は学校の少し古びたパックジュースの自動販売機に行きバナナオレを買う。
俺はいつも通り自販機の前に行くといつも自販機の周りには誰もいないのに珍しく今日は誰かいる、そう思いながら自販機に何気ない
顔で向かう。だが、その何気ない顔は一気に
引き締まる。自販機の前にいた人は俺が恋をしている先輩であった。 俺はその先輩の後ろに並びずっとソワソワしていると「ごめんね?次、どうぞ」と先輩は優しい声で話しかけてくれた。俺は少し先輩にウッス程度の挨拶をしバナナオレ俺を買った。すると、後ろにいた先輩が「バナナオレ、好き?」とバナナオレを持ったまま訪ねてきた。