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神ノ納涼「アンラ100%(R-15)」

この話は、作者が夏の暑さに頭をヤラれてしまい、暴走に暴走を重ねた話となっています。

ストーリーというよりはキャラの日常の悩みやら、他のキャラとの日常を描いたものです。


「「「はっきり言ってしまえばおまけのようなもので、ストーリーとはあまりつながりません」」」


あと変態作者のねじ曲がった性癖があふれ出ています。(なろうで引っかからない程度にはエッチだよ)

キャラ崩壊、暴走、エロあり、マニア向けです。

それでもいいという方はどうぞ!!


まず第一の犠牲者ぁ! 三度の飯より巨乳好きのアジサイ!

神ノ納涼「アンラ100%(R-15)」をお楽しみください!!


 アジサイは絶句した。

 

 計測する装具である論装具『怜青』と同様に空気を自在に操る装具である起装『雪解』にも銃が存在した。


 ミニミ MK3 軽機関銃と呼ばれている種類の銃で、ベルトという金具に繋がれた弾を毎分725発の連射で敵を制圧する銃である。銃の歴史でも名器と言えるだろう。


 主な目的として大量の弾丸を消費して弾幕を張り敵の動きを鈍らせる。分隊支援火器というコンセプトで作られている。


 銃そのものはこの世界にとってオーバーテクノロジーであるためうまく使えばとてつもないレベルで優位に立つことのできる武器ではあるが、問題があった。


 弾の確保である――。


 銃本来の性能を出すためには弾丸の確保が不可欠だが、その弾をどうするかアジサイの悩みの種である。


 銃弾は弾頭、薬莢、雷管の三つの構造と火薬で形成されている。それら合わせたものが弾丸、バレット、あるいはカートリッジなどと呼ばれる。

 銃と言うものは便利ではあるが、それ以上に精密機械である。弾が粗悪であれば銃の精度は本来の性能が発揮できない。アジサイのいる世界で弾を作る技術はない。せいぜい火縄銃かフリントロック式の鉄砲を作れるくらいだろう。


 第一に火薬はどこで調達するのだろうか、黒色火薬がギリギリ作れるくらいだが、グロックもミニミも黒色火薬を使うことが出来ない。

 黒色火薬は硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウムうちどれかと木炭や石炭の粉末、そして硫黄の三要素で構成されている。

 どの材料も天然由来か単純な科学技術で作成ができる。現に初めて作られた火薬は黒色火薬と言われている。

 しかし、黒色火薬は不純物が多く混ざり、銃身内を汚し、銃弾を詰まらせて銃身内爆発を起こす危険性が高い。運が良ければ大火傷、最悪は失明か死である。

 

「弱ったなぁ……」

「どうした貴様?」

「いやぁ、現状自分の状態が良くないと思ってね」

「というとあの装具に付いている銃と言う武器のことか」

「それそれ、あれは弾丸という弓で言うところ矢のようなものがあるんだけど、ちょっと作るのが手間で、どうやって大量生産するか考えているんだよね。幸い装具使用中は格納されていて自由に展開できるから邪魔になってないけど生かせてもいないからね……」

 

「なんだ、そんなことか」

 アンラは実体を表すと大きな胸をさらに膨らませる。

「お、やっぱり金属加工技術を持っている奴がいるのか!」



「私で十分事足りるではないか!」



 アジサイは思っていた返答と違っていたがそれに和まされた。


「アンラ……そうだね、取りあえずはそれでいいや……うん……」

 最大限アンラを傷つけないよう、それでいて察せてもらえるような反応をアジサイはした。



「そうであろう、そうであろうとも!」

 意気揚々と得意げにアンラは言い放つ。

 対してアジサイは内心でため息をついた。

 

「どうした貴様?」

「あー、いや、アルラウネという種類はみんなこんな感じなのかなって」

「どうであろうな、私は果樹のアルラウネであるからな、毒植物のアルラウネはもっと陰気臭いと耳にしたことがあるが、私の縄張りに侵入した者はおらぬ」

「そう言えば、実がおいしいとか言っていたね」

「もちろんだ、本来であれば昆虫系の魔獣に喰われるが人間にも興味本位で食わせたことがあってな、その時の評価がそうだった。そう言えば貴様は私の実が食べたいと言っておったな、まだ完熟には程遠いが、果汁の少しくらいなら舐めさせてやろうか?」

 アンラはベッドに腰かけるとアジサイの反応を待った。

「お! 熟す前の実もちょっと興味ある」

 アジサイは目を輝かせていた。

「貴様とも一週間以上共に生活しているが、私のことを何かと気遣っているようだし、なにより豊富な魔力によって今年は成長もいいからな」

 そう言いながらアンラは左胸部を覆っている緑色の葉をめくりとる。女性で言うところの乳房に該当する部分が露わになる。

「え……ちょっ!?」

 アジサイはアンラの露わになった胸を凝視する。肌よりワントーン暗い色に大きく膨らんだ突起が食欲とは違う感情を彷彿させる。

「どうしたこっちに来ぬのか?」

 アンラは両手を前に掲げてアジサイをいざなう。

 アジサイは恐る恐る、アンラへ歩み寄るとアンラに服を掴まれてそのまま抱きしめられる形となった。


「果汁だけだからな、味わって吸うがいい」

 アンラはアジサイの顔を腕で引き寄せると左胸をアジサイの口に持っていく。乳首と乳輪からは果物のようなさわやかな香りがアジサイの鼻をくすぐった。

「どうした?」

「ちょっと、その、これは抵抗が……いいの?」

「構わぬ、早くしろ」

 アジサイは半ばやけくそになりながら、アンラの左胸を口に含み、乳房の中に詰まっている果汁を吸い出した。

 甘く、酸味があり、乳感もある。ちょうどマンゴープリンを液体にして飲んでいるような味だった。とろりとした果汁はアジサイの口に膜を張るように覆っていった。

 アジサイはマンゴーもマンゴープリンが好物で、アンラはマンゴーの味がする果汁を出している。止まるわけがない。

 

「ん……んん……」


 無言のまま、アジサイはアンラの左胸に吸い付いて離れようとしなかった。


「貴様、そろそろ……まぁ……よいか、アルラウネに限らず植物が実を成すのはひとえに捕食されるためである。こうして美味そうに捕食されていると植物妙義に尽きるというものだ。と言っても肝心の主様は聞いていないようだがな……」

 アンラはため息を付きながらアジサイを抱えていた。

 

「しかし、その……主……様よ、流石にそろそろだな……」

 ペシペシとアンラはアジサイの頭を優しく叩く。


「……すまん、やり過ぎた」


「気にすることは無い、しかし、熟す前だと言うのに随分と旺盛に吸っていたな」

 

「これは、仕方ないんだ……」

 アジサイは醜い言い訳をしようとしたがアンラが制した。

「良いと言っているであろうに、どんな生物であっても幼少の記憶に浸るというものだ。人間はメスの乳房から母乳をもらい育つと聞いた。私もそれに倣って乳房を象りそこに果汁を貯めているわけである。むしろ幼少を思い出させるということは私の擬態も上達しているということになる」

 得意げにアンラは鼻を高くして笑った。

 

 アジサイは、幼児退行ではなく性興奮が原因と言いだせなくなり、ばつが悪くなった。

 

「擬態と言うことは、その姿は本来の姿じゃないのか」

 アンラの膝に頭を置くと、仰向けになりアンラの端麗な顔を見上げた。アジサイからは下乳しか見えていないためアンラの顔は見えていないが贅沢な遮蔽物はアジサイの目の保養になった。

「その通り、この体は人間を模しているが実際は果実に過ぎない。人間と違って核が破損しなければ何度でも修復できる。人間と同様の発声器官や臓器、骨格をあくまで模しているだけだ。故に乳房を吸っていたが果汁しか出なかったであろう?」

「なるほどな、と言うことは違う姿にもなれるのか?」

「いくつか条件はあるが、可能だ」

「条件と言うのは?」

「第一に私が捕食したことがあること、それなりの魔力を持った人間の魔力でなければ擬態できぬ。次に女であること、これはアルラウネが人間のオスを誘うことが多いためメスに化ける方が得意であるというだけだ。オスは骨格が多少異なりうまく擬態できぬのだ。ちなみに人間のオスを狙うのは、私の経験上、一番手軽だからだ」

「なるほど……ということは……その体って」

「うむ、実際に人間を食い殺してこの体を得た」

「やっぱりかぁ」

「そうしなければ私も生きてゆけぬからな。やはり同族を殺しは忌避するか?」


 アジサイは首を横に振った。

 

「貴様は不思議だ、つくづく私の知る人間とは違う。変わった人間とでもいうのだろう」

「どうだろうね、俺は魔獣、というよりこの世界の生き物に興味がある。だからアンラみたいに会話をできる奴とこうやって種族について話ができるのはとても楽しい」

「そういえば、魔獣について知りたがっていたな」

 アンラは思い出したように言う。


「教えて」

「いいだろう、そもそも、人間が定義する魔獣についてだが、読んでの通り、魔力を持つ人間以外の生物。神性レベルの魔力を持つ生物は神獣ともよばれ、神獣の方が危険ではある。神獣の代表としては竜などが挙げられる」

「獣、魔獣、神獣という順にやばいってことだか」

「そう思ってくれて構わぬ、私はその中でも植物系の魔獣の上位種にあたる。上位種というのは生態系の捕食側の存在である。植物系の魔獣は基本的に魔獣の中でも絶対数が少ない。せいぜいアルラウネとデッドウッド、フレイムグラス、それ以外は信憑性が薄いものばかりだな。植物系の神獣ならミストルテイン、ユグドラシル、それと私のオリジンが神獣の領域に片足を踏み入れたと聞いたことがある。もう何代も前の話だがな」

「魔獣から神獣にランクアップできるのか……」

「人間でも神性を持った者がおるように魔獣にも生まれつき極めて魔力に適性が高い個体が生まれることがある。私もこう見えて魔力適正は高いほうであるため簡単な魔術なら扱える。と言っても植物系の魔獣は魔獣の中でも弱小と言われている」

「ただ強いだけでこの世界の頂点に立つのは難しいよ。それにアンラは博識だし、こっちはたすかるよ」

 アジサイはニコニコ笑っている。


「しかし、魔力を生み出す力が弱い故に魔力を摂取するか魔力に変換しやすい物を積極的に摂取せねばならない。貴様のおかげで十分な魔力を安定して手に入れられていることに感謝している。正直言ってしまえば、貴様から吸収した魔力は既に私が一年分で生成出来る魔力を超えている。故に私は貴様だけには優しく接するし、貴様の言うことはできる限り応えるつもりだ。感情もあるが、何よりこんな取引相手はもう後にも先にも貴様だけだろうからだ」

 アンラは自身の心情を吐露した。

 ここまで人間と話ができるのもおそらく人間を一人でも多く捕食するためにアンラは努力したのだろう。そして王城の誰かに駆られて、その亡骸は材木となり倉庫に眠っていた。

 

 アンラからすれば、アジサイは自身を助けた上に十分過ぎる魔力を与えている存在だ。知能が高いアンラはその待遇がどういうものかすぐに理解できたようだ。

 もっともアジサイにとって魔力、神性は有ってむしろ邪魔になるものであるため、アンラがいてくれた方がアジサイにとっては都合がいい。

 

 ビジネスライクなのかもしれない。

 

「できる限りなんでも応えてくれるのか」


 悪い顔をしながらそう聞き返した。


「……変なことはやめてくれ」


「冗談さ、というか今の状況だけでも十分な対価さ、良い眺めだよ」


「言っている意味が分からぬ、わかるように言え、私は胸襟を開いている。必要なら胸も貸してやろうぞ」


「ほい」

 

 もにゅっとアジサイの両手がアンラの胸に沈む。


「ふむふむ……これは……やはり、なるほどなるほど、ふんわりラップに包んだパン生地みたいな感触だ」

 

 アンラの双丘に五指を沈ませ蠢かせながらアジサイは賢者のような面持ちになっていた。


「貴様そんなに私の果汁が気に入ったのか、まだ熟してないぞ?」

「アンラのそういうところ本当に好きだなぁ」

 

「しかし、貴様、なんだかいやらしい視線を感じるのだが、魔獣にそう言う嗜好があるのか?」


「…………」


 アンラは冗談のつもりだったが、アジサイが沈黙を続けることで徐々に不安を募らせた。


「貴様? 貴様々?」


「…………」


「主……いや流石に魔獣だぞ……人間を食うのだぞ?」


「……デンドロフィリアという性的嗜好があってな、植物にしか欲情できない特殊な性的嗜好を持つ人間は実は存在する」


「……主様、いや、まさか……な……違うよな? な?」


「俺は植物が好きだ」


「単純に好きなんであろう? さぁ、申してみよ、申されてみよ、私は野菜や果物を食べるのが好きだと――」


「……へへっ」


「貴様ぁ!」


「冗談」


「……脅かせよって、私の維管束が心底縮こまったぞ――」


「というとでも思ったか?」


「貴様ぁ!」


 この会話中、アジサイの手は刹那の時もアンラの胸から離れていない。


「はっはっは、いや、まだデンドロフィリアじゃないけど、そりゃ、アンラの擬態は美人だからね、ちょっと……いや、結構……かなり興奮するよ、感触も理想的だしね」


「脅かせよってからに……擬態に欲情するのなら私の技術によるもの故、それは仕方なき事」

 

「でもアンラの樹皮ってどことなく艶めかしいよね」


「あーるーじーさーまー!」


「はっはっは、でも木材は、本当に綺麗だと思ったんだ。綺麗な赤でさ、手に

吸い付くように手に取ったんだ。綺麗だったんだ、本当にさ」


「よさぬか……それちょっと照れる……」


「なんだよ、かわいいな、おい、かわいいな」

 

「……さい」


「んー?」

「……うるさい!」


「はっはっは、ごめんごめん」


 アジサイはそんな他愛ない話をしながら、甘い果実の香りに包まれながら、暖かな春の陽気を謳歌した。



胸を揉みながら――。



「あっ、アンラ、ついでなんだけど右胸も吸っていい?」

「何がついでだ、しばくぞ変態!」

 間髪入れずにアンラは低い声で返した。


 とは言うものの何だかんだ吸わせてもらえたとかもらえなかったとか。


如何でしたか?

次回の納涼はジーク、貴様だ、貴様ふへへへへへへへ……


というわけで次回は

竜ノ納涼「アルスマグナ100%(R-15)」です!


突然始めたこの企画、ささっと終わらせて本編に戻ります……

もう少し、作者の沸騰した脳みそに付き合ってもらいますよ!!

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