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プロローグ

 真上には燦々と輝く太陽。

 横を見ると中世風の建築の屋敷。

 丁寧に手入れがされた庭には噴水もある。

 

 「…今って、…夜だった…よな」

 何が起きているのかさっぱり分からない。

 学園の中にこんな建物はなかったはずだ。

 これまでのことを考えると、また不思議なことが起こってもおかしくはない。

 腕時計を確認すると、針はちょうど9時を回ったところ。体感的には夜の9時が正しいはずだが、残念ながら俺の時計では昼夜の区別は付けられない。

 

 「…っ!」

 ふと気配を感じ、後ろを振り向く。

 そこには…地面から顔だけを出している俺の姿を見て驚く少女がいた。

 俺も急に現れた少女の姿に驚きを隠せないでいたが、驚いた理由はそれだけではない。

 

 少女の目はまるで泣いた後かのように真っ赤に腫れていた。

 

 その少女はうちの学園の制服を着ていない。かといって他の学園の制服でもない。

 レースの刺繍が入った白い、髪色と合わせているのか少し薄い青も入っているローブを着ている。

 俺の目と同じくらいの高さに見える靴も学園指定のものではない。

 

 再び視線を少女の顔に戻す。

 驚かれるのも無理はない。今の状況…いきなり男が地面から顔を出したら、それは驚くだろう。…端から見たらただの変態だ。

 しかし、少女の驚きの表情の中には…俺の勘違いだろうが、少し嬉しそうな感情も入っているように思えた。

 

 まずはこの状況を説明、あるいは誤解を解かないといけない。しかしどう切り出したものか悩んでいると…少女が先に動いた。

 

 少女は深呼吸するように大きく息を吸い…目を閉じる。

 

 ―これが『彼女』との出会いだった

 

 そして次の瞬間、少女はこう言った…

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