第3歩 冒険が始まる(絶望)
魔族。
人族との戦いを宿命付けられた悲劇の種族。
基本的な知識的にはこうだ。
ならば魔族に転生(転移?)した俺はキタコレなのか?
答えは『NO』だ。
『ステータス』
『戦闘向けステータス』
名前 ディエゴ・ブルー
LV 1
命 150
力 15
魔 25
防 10
速 15
経験値 0
スキル 『特に無し』
なのだが、
魔族の平均ステータスが...
LV 1の場合
命 100
力 20
魔 20
防 10
速 20
ファッ◯ンシィット!
なんてこった!
ほとんど同じじょのいこ...
ということで、特にキタコレもなく、ただただ普通の冒険者になろうと決めたのだ。
ちなみに《かわいしゅんすけ》と書かれているのは『ステータス』が年齢と共に成長したからだ。
決して作者がルビの振り方がわからなかったとかそういったことではない!
閑話休題
まあ魔族だからと人族とはなんら変わらない。
なぜ知ってるかって?
そりゃあ、人族語で書かれた図鑑を見たからだ。
この転生(転移?)は翻訳を含んでいるのか、この世界の言葉が理解出来る。
だからこそできた芸当ではあるが、おかげで知識を蓄えることができた。
「ブルーちゃん。ちょっとこっちに来てくれる?」
おや、マッマのお呼び出しだ。何だろう?
「なーにーママー?」
ふう、子供の振りも疲れるわ。
「大事な話だからよく聞いてくれる?」
「?」
「これから冒険者になってもらいます」
「ふーん。」
「そして一人立ちしてもらいます。」
「!? どーゆーことなのママ!?」
「ママも辛いけどこれが伝統なの。いつでもママはあなたを見守っているからね」
「嘘ぉん...」
こうして俺ことディエゴ・ブルーは、3歳というあまりにも厳しい状態で念願の冒険者になったのだった。
ハード超えてルナティックだぜこいつは!
幼女◯記かよ!
どうすりゃいいのかさっぱりだが、こういう展開のお決まりは貰った地図に書いてあるギルドにいって薬草採取だ!ひとまずギルドに行くか。
「お邪魔しまーす」
『ああ、魔族の子供かい?』
「そうです...ってこいつ 直接脳内に!?」
「ああ、そんな驚かないで」
「こっちこそすみません。あっと、驚き過ぎて自己紹介がまだでした。ディエゴ・ブルーといいます」
「これはこれは丁寧にどうも。冒険者ギルド長の
ジョセフ・ルードじゃ。こんなさびれたギルドにようこそ。歓迎するよ」
「仕事ってあります?」
まあ薬草採取ぐらい年間であるだろう。
「まあ掲示板を見て、決めたら声をかけてくれ」
「わかりました」
さーて、薬草採取はど...れ...か...な...?
ない!
狩猟クエストしかない!
しゃーねーか。この『ヤハイウェン』とか倒してみるかな。
よし。
*ブルーは決意を抱いた。
「決めましたー。」
「ほう、何にするんだい?」
「この『ヤハイウェン』とかゆうのをやってみます」
「わかったよ。頑張って...あっ!」
「わかりました。いって来ます!」
「ああ、いっちゃった...」
よし、まずは初任務達成でお金を稼ごう。俺は結構切り替え早いし落ち込んでもられない。
モンスターを倒すやり方は色々あるけど、素手で基本いけるって図鑑にも書いてあったしいけるだろ。
そうして俺は3歳児であることも忘れ、意気揚々とモンスターを倒しにいったのだった。