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ヒロインはどこへゆく?  作者: 瑚ノ果
4/20

はじめてのまほう

 それから、色々と授業受けていったんだけど、特筆すべきはやっぱり魔法!


 最初は、<はじめてのまほう>、ってかんじで多分基礎中の基礎からの説明をみんなで。

 「魔法とは、世界より力を引き出して使うものである」

 との前置きとともに属性とかさらっと説明されて。

 基本的に検査で調べて使えるようにするのは、四元素(火・水・土・風)と光。他に雷や植物なんかもあるらしいけど、光以上に持っている人が少なく、扱いが難しかったり、あまり役に立たなかったりするから、他がよほど低くなければ、そちらまで検査したり習得しようとする人いないとか。

 

 へー、習うのって、一番高い属性のだけで、その属性の魔力量や制御力でレベル判断するの? じゃあ、火の上級と土の下級、水と風と土の中級だと、火の上級が上?

 ああ、でも属性は中級まで2つまでなら持ってる人はよくいるけど、それ以上は珍しい、と。

 今から属性とレベルを計測して振り分けるけど、習っていくうちにレベル上がることもある。でも上がらないこともある。 ふうん。

 

 とりあえず習うより慣れろってことで、みんなざっと属性とレベルを計測。

 一人ずつ小部屋に入って、机の上にある、丸いプレートの中央に埋められた、大きな石の上に手を。

 中央の石から四方に色違いの小さな石が各10個、放射状に伸びてて、プレート自体も石で出来てて、同心円状に10の区切りが。これらが、魔力の属性とレベルに応じて中央から光ってくとか。

 おー、ファンタジ~。

 

 で、中央の石に手を置くと~  うん、お約束…。

 プレート自体が中央から端まで全面光って~、小さい石も6.7.8・・・ 

 私は、光のレベルが10、水の石10、土9、風7、火4だった。予感的中…。一応ヒロインだけあって全属性ほとんど上級レベル…。先生たちのどよめきが心臓に悪い。


 で、みんな一番高かった属性ごとに分けられ、光はレアだから、私もこっち。光持ちの5人は、目の前に鉢植えのくてっとした草置かれて、これ回復させれられるようになろうって。

 他のところはと見てみたら、火は目の前の特殊な布を燃やしてみよう。水は特殊な紙を濡らしてみよう。風は特殊な風車?を回してみよう。土は特殊な粘土?の形を変えてみようって。


 いきなり? ご心配なく。先生が石の付いたペンダントみたいなの配って、これ使えって。

各属性の魔石を組み込んだ魔道具で、自分と世界との接続、世界からの魔力の引き出し、使用、の補助をしてくれるものだとか。

 複数属性の補助具は調整が難しくって、あまり作られないけど、1属性のならそこそこお手軽に出てるんだとか。あー、それでNo.1の属性だけ扱うのが主流なんだ。

 ちなみに、アリス知識だと、ちょっと水出したり、火出したり、光を発したり、っていう程度の魔道具なら、その辺で売ってるね。補助具と似た感じで、魔石と模様のついた何かと組み合わせたものが。


 魔石? ファンタジーでよくあるモンスター仕留めて捌いたら取れるアレですね~。その辺のゴブリンとかのだと、そういった水樽やコンロやランプ代わりのお手軽魔道具に。補助具のは多分もっと強い奴の。

 うーん、じゃあこの石の周りの何かって、素材ってやつかな。レアなのだと竜の鱗とか牙とか。これだとそこそこの奴の骨とか角とかか?

 まあ、魔道具はお手軽って言っても値段は割高なんだけど、場所取らない、手間が無い、ってことで、旅や狩りをする人には必須。補助具はアリスは見たことないな。先生は軽く言ってても、専門的なものなんだろうな。

 

 とりあえず、その補助具を使って、自分の属性の魔力を体内に感じて、それを世界に繋げて回路を作ろう。いったん回路が出来たら、それを通して力をどれだけ引き出して使うのか慣れようって。


 いや、なんか軽く言ってるけど… そんな簡単にできるもんかな…。

 魔石を手に持って~、 光ねえ。回復ってことは、活力っていうか細胞とかに満ちてるエネルギーかな。

 なんとなくそれをイメージして~、 石に光エネルギーを集めて~ それを繋げる?

 うお? なんか石から伸びてって、本当にどっかとつながった!?

 うん、簡単だった…。


 ちなみに、みんなの首飾り指輪腕輪、アクセサリーかと思ってたけどコレだったのか。既に自前で持ってる子、3分の2くらいるね。高位貴族や高そうな服装の金持ちの子が。公爵令嬢の赤いハート型の石の首飾りなんか見事なものだな。

 私の他の光属性の子、中級2人、下級2人だけど、中級の2人と下級1人は自前組。当然こんな基礎もとっくに習ってたようで、中級の子は、鉢植えに手をかざしたかと思うと、草が元気に。


 私もやってみよう。 この回路からのエネルギー?を、目の前の植物に。

 イメージ的に、草全体を包み込んで~ 回復、細胞活性~ と、手をかざして送り込んでみたら…

 ああーっ、元気通り越して、しゃっきり、にょっきり、びちっ、て感じで、超成長して自己崩壊寸前までいっちゃった…。

 うん、先生もビックリ。ただまあ、上級レベル私だけで、めったにいないらしいから、こんなこともあるのか? と。


 先生が別の鉢植え持ってきてくれたんで、今度はちょっとずつ。

 栄養剤とか鉢植えに刺さってたりするよね、アレの感覚で。ちょっとずつスポイトでエネルギーを投与、根から吸収~、ってイメージでやってみると~ でもまだまだかな。1滴の投与ごとに明らかに回復してる…。 スポイト1.5本分くらいの感覚で思いっきり元気、くらいに。

 先生が次々と持ってきたので試してみて、5つくらいで、基本はできたね。合格って。


 習得早っ! 補助具、超便利! 

 うーん、ゲームだとどうだったかな。あんまり途中描写無かった気がするけど、ある意味、現状ってゲームに忠実なのかな…


 他のみんな? 下級の補助具持ちの子、頑張ってるんだけど、くてっとした草が持ち上がろうとしては萎み、また上がっては~、って感じで。 あら、もうひとりの借りてる子の方が回復してる…。

 これは魔力不足? 回路が細い? または、引き出すのがうまくいっていないのか、注ぎ込むのが失敗してるのか。


 ん? 触らないで回復出来てるってことは、遠くにあるものにも干渉できるのかな。やってることは、エネルギーの投与みたいなものだから、私から伸びてる繋がりを伸ばすと、その存在や流れを感知したり辿ったりって出来る?

 とりあえず、目の前のさっき自分で回復させた草に、魔力がどう流れているのかを感知できるか試してみるか。

 魔力を流したら回復するってことは、魔力を通じて見ようとすれば、なにか反応するよね? MRIだったっけ? あんなイメージで、魔力を流し込んで、でもそれによる変化は起こさせず、計測だけ~

 って、草を影響を与えないイメージの魔力で満たしてみたら、おや? なんか動いてる? お? 流れてる? あ~、なんか許容量も分かる気がするけど~ うーん?


 ちょっと魔が差した…。 最初のあれって…

 今度は意識して、目の前の草に細く一定の流れで魔力を注ぎ込んでみると~  

 あ、許容量超えた途端、補助具からの供給にストップかかった。やっぱストッパー付いてたのか…。

 でも草、既に拙い状況ですけど? これって草だから耐性低いのかな…。生き物だともう少し猶予ある?

 うっかり生物でやらかしてクリーチャー化とかしたら魘されると思うんだ…。


 それと、一通りは補助具使って回復を習得したけど、コレ借り物だし、無しだとどれくらいできるのかな。

 いったん横に置いて、自分自身の魔力を感じて、さっきみたいに世界と接続する、と。

 うーん、コレなにかに似てるな。ああ、コンセント…。魔力が電気で… カチッ。

 って、イメージの勝利? 接続出来た。


 草にも、念のため状況把握かけてから、回復力投与~。 一応出来るのは出来るな。なんかちょっともどかしいし、注意力や集中力余計にいるけど。さっきのが手袋はめた手で文字を書くのなら、今回はトングでペンを掴んで書く感じ? 慣れたら平気になるかな? それともプログラムみたいなのを組むべきか…。


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