ひとつだけ
最初にあるのはプロローグ、その後1話です。
「この星に、わたしを理解してくれる人間なんてどこにもいないんだ。。」
「一度でいいから、敗北を知りたい…」
「金ヅルがほしい」
思春期(?)にもがき苦しむ少年少女と、
人生を路頭に迷うオネエ。
そんな彼らの望んでもいない出逢いで
物語は歪み始めるーーーーーー!?
売り上げは毎月赤字!
すべてセルフサービス♡♡(人権費にもやさしいね)
近所の人からはなぜか隔離されています…(゜Д゜;)
ちょっぴりおかしな3人がお届けする
ハートフルストーリー☆ミ
経営ギリギリのもんじゃ屋
「ばけもん」は今日も元気に営業中〜!
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「やめたいなあ。」
人気の無い河川敷でひとり、岡 椎夏は呟いた。唇から漏れ出す白い息。 それは蒸気機関車のように、宙へ上っては消えていく。凍った12月の温度は彼女の素足を集中的に襲う。いくら遅刻しそうだったとはいえタイツを履いてこなかったのは痛恨のミスであった。
辺りは静かで、川の自然音がそよそよと耳を通り抜けて心地よい。
スマートフォンのホームボタンを赤く悴んだ指で押すとコウテイペンギンの親子の待ち受け画像と「18:47」という数字が表示された。夕飯の時間まであと十数分。それを過ぎると心配性の母から鬼のような着信が掛かって来るのでそろそろ家に帰らなくてはならない。そう重い腰を持ち上げたとき、
「ほよん!」
「ヒっ」
彼女を怯えさせるかわいらしい音の正体。それはLINEの通知音だった。
「Yuka♡:明日の朝一緒にいこー( ・∀・ )」
かわいい顔文字が添えられたメッセージに眉をひそめる。椎夏は目を背けるかのように電源をブツリと切ると、ブレザーのポケットに押し込んでしまった。いわゆる「未読無視」というやつだ。
椎夏はへたんと膝をついて常日頃虚ろな目を更に虚ろにした。それはこの空に映る数え切れない星たちの煌めきをも吸い込んでしまうほど。そう、彼女の瞳にはまるでブラックホールの如く果てしない闇が広がっていったのだ。
数時間前の出来事が脳裏を過る。
胃がキリキリ痛むのと同時に、あの空間での
声 かたち 空気 胸に感じた違和感
が、やけに鮮明に再生される。
「はやく、やめたい。こういうの。
意味わかんない、ほんと意味わかんない」
そうぼやいた次の瞬間、ひゅっと夜空にひとつの星が弧を描いた。
(流れ星。)
椎夏はそれをこの目でしっかり捉えると
まるで死んでいた魚が息を吹き返したかのように目をカッと見開いて冷たい空気をすうっと吸い込むとこの寒空に向かって喉を潰すくらい やけくそに叫んだ。
「人゛間゛
や゛め゛た゛あ゛あ゛あ゛あ゛
あ゛あ゛あ゛あ゛い゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「うわあ!?」
背後に人がいたことも知らずに。
ここまで読んでださってありがとうございます
(^人^)
はてなだらけだと思いますが、
お話はこれから広がっていきます。
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@Shina_Tano