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それでも君は僕を見ない  作者: トトノトン69
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近くて遠い

 帰宅すると、話しかけられた。


「今暇?」

「暇じゃない」


 即答する。


「本当は?」

「多分に暇」

「ならお話しましょ」

「変な話じゃなければ」

「そうね……今どんなパンツ穿いてる?」

「また明日、さよーなら」

「待って♡」


 僕はそっぽ向いたが、続けて話しかけてくる。


「あ、そうだ。明日の宿題した?」

「今帰宅したばかりだよ」

「スカートめくりは?」

「会話終了」

「男の子ってそういう事好きでしょ?」

「全員がそういうわけじゃないでしょ」

「私のめくる?」

「何、いきなり」

「ちなみに色は赤よ」

「聞いてない」

「情熱の赤。勝負下着よ」

「聞いてないってば」

「見たい?」

「……」

「めくる?」

「やめとく」

「じゃあ明日も勝負下着穿いてくね♡」

「さようなら♡」……と。


 溜め息を吐いて天井を仰ぐ。


「ごめんね。

 話できて楽しかったわ。ありがと♪」

「どういたしまして」


 ケータイを閉じてベッドに放り投げる。


「はあ……先輩、僕がガラケーだからって、メールじゃなくて通話したらいいのに……。先輩らしいや」


 明日は少しくらい先輩の相手してやるか。


「学校の自縛霊(ゆーれい)だからな」


 僕は少し浮き足立っていた。


幽霊の先輩と携帯で会話する、そんなお話。

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