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―王者―
4月中旬。俺は魔術専門学園『光闇学園』に入学することになった。
倍率は5倍。というのは俺には関係ない。何故ならおれは推薦で入ったからだ。
この学園の敷地は……なんだっけな。
入学式当日。俺は今、1年D組の教室で待機している。
クラス人数は30人。女が15人で男が13人。あれ?13人?おかしくいねぇか?
……なるほど。オカマが1人いる。あと女装してる男子が1人。体は華奢のようだな。肌も白い。
俺の席は丁度中央。よく黒板が見える。
教室の内装はごく普通の教室。1年のあいだは。
2年になるとちょっと豪華になり、3年になったらもっと豪華になるみだいだ。……と卒業生が言っていた。
「おい、お前」
後ろの席の誰かが俺に声をかけた。
女か。
「この学園の噂を知っているか?」