告白の答え
「おっ、俺と付き合ってくれないか!」
俺はこの告白の答えに俺の人生がかかっている。そういうような感じで彼女に告げた。
彼女は口を少し開けながら固まっていた。
「あっ、あの笹原?」
「はっ、すいません。凄くびっくりしたもので」
俺の問いかけで我にかえった彼女はそう言った。
そうして
「あっ、あの少しだけ時間をもらっても宜しいですか?」
彼女はまだ驚きを隠せないのか少し顔をひきつりながら言った。
「えっ あっ、うん。大丈夫だよ 待ってるから いつでも 声をかけて。」
俺はその場で答えをもらうつもりだったから少し詰まったが彼女が真剣に考えてくれるのを期待して承諾した。
「はい、ありがとうございます。 では後日改めて答えを出させていただきます。 では これで失礼します」
彼女はそう言うと早足でその場を去った。僕は彼女の帰る後ろ姿を見て告白が成功するように心のなかで祈っていた。彼女の背中が見えなくなり俺はゆっくりとその場を後にした。
告白から3日たった日
俺は今日も答えが無いと思い放課後になると同じクラスで腐れ縁の葵健太郎と廊かを歩いていた。
「なぁ。尚人 まだ答えもらってないのか?」
健太郎はおもむろに口にしてきた。
「んっ? あっ あぁ。残念ながらまだなんだ」
「そうか、まぁ 彼女の様子をみてたら ぱっとしないから まだ悩んでくれてるだろうね」
彼は確信があるのか何か自信ありげに口にしていた。
とまぁ
こんな感じに楽しく話していると不意に後ろから今にも消え入りそうなが聞こえた。
「あっあのぅ、高山君。お話している所申しわけありませんが少し良いですか?」
後ろには顔を赤らめた笹原愛理が立っていた。
「えっ、うん 大丈夫だよ」すると健太郎が
「尚人、俺ようがあるから先帰るわぁ。 じゃあな」 健太郎は急に用があると帰ってしまった。
「あっ、ちょっ おい健太郎!」
俺が名前を呼んでいる間に健太郎の背中はどんどん小さくなっていった。
「あのぅ、高山君。ここじゃあ恥ずかしいのでちょっと来てください」
「うっ うん」
俺は彼女に連れられてある場所に連れてこられた。
その場所は何と俺が彼女に告白をした体育館裏だった。
「すいません 急にこんな場所に連れてきてしまって」
彼女は申し訳なさそうに言った。
「大丈夫だよ、君の頼みなら例え日のなか、水のなかだよ」
俺は冗談間ぢりでいった。 その瞬間に俺の思い違いかも知れないが彼女が笑ってくれたように思えた。
だがその後どちらとも話す事無く静寂だけがそこを支配した。
すると彼女が、痺れを切らしたか、はたまた意を決したか
彼女がついに告白の答えを口にした。
「それで高山君からの告白の答えですが」
「うっ うん」
俺は唾を飲み心の準備をした。
よしどんなフラれかたをしたって最後まで平常心でいくぞ!
「その、高山君からの告白を慎んでお受けします」
「へっ?」
俺はひときは高いこえで声を出してしまった。
「あのぅ、どうかしましたか?」
「いっ、いやぁ 予想と違う答えが帰ってきたからつい」
これはおれの本心からでた言葉だった。
実際にフラれるのを想定で自分の気持ちを伝えたから本当のところ自信は無かった。
だが彼女は本気で悩み本気で考え抜いた答えなのだろう彼女は言い切った感をした彼女の顔がそこにあった。
そして俺は新たな気持ちが胸の中で沸き上がった。
絶対に彼女を悲しませない。
絶対に彼女を守りきる
という事を心に決めていた。
「あの、笹原。ありがとう」
「いえ、高山君が初めてだったんです。私に告白をしてくれたのわ」
「えっ?そうなの?」
「はい。ほら 私ってクラスで浮いていたので告白とかされたことが無かったんですよ」
「そう なんだ」
確かに浮いているのはわからなくもない。
多分
他にも彼女に気がある奴はいただろう。
だが
回りのふいんきのせいで気持ちを伝えられなかったのだろう。
その辺は今時の男子の根性の無さに呆れてさえくるが
そんなことはどうでもいい。
彼女は告白を受け入れてくれた そしたらここに長居は無用。よし!いうぞ。
「あの、一緒に帰らないか?」俺は彼女の様子を伺いつつ告げた。
「はっ。はいでは、一緒に帰りましょう」
彼女はぎこちなかったがそこは気にしない方向で。
「じゃあ 行こうか」
俺は出来るだけ平常心で伝えた。
「はっ はい!」
彼女はなぜだか気合いが入っていた。
「あの、高山君?」
「尚人で良いよ、せっかく付き合い始めたんだし
僕はあっ 愛理って呼ぶから」
「わっ、わかりました。では、なっなな 尚人 手を繋ぎませんか?」
「へっ?」
またおれは甲高い声を上げてしまった。
「うん、いいよ」
そう言って俺は手を差し出した。
彼女は一瞬ビクっとしたが俺の手をゆっくりそして確実に握った。
「あぁ 愛理の手暖かくて柔らかい、これが愛理の手」
俺は一人で興奮していた。
そして
「じゃあ 行きましょう」
彼女は自分から俺の手を引っ張った。
「うっ、うん!
こうして俺らは付き合い始めた。俺達が歩きだした時に俺はふと空を見ると空には綺麗な夕焼けがそこにあった、