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神の下僕は世界を救いたい  作者: D沖信


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6/9

いきなり登山

新しい街に到着して一夜明けて、目的があるとアキトに連れられて一行は酒場に入る。

昼から呑んだくれる荒くれ者達からの下卑た視線を受けつつアキトはお仕事を探す。


「仕事探してくるからちょっと待ってろ」


アキトがいなくなり酒呑みから絡まれるかもと不安になる三人、しかし目線を向けられて観察されるだけで気味悪く感じるのであった。


「な、なんなのかしらこの嫌な感じ…」


「初心者オーラ出てる感じかな…」


翔が挙動不審なんじゃないかと答えると黒鴉は不機嫌そうな顔をする。黒姫だけは見られるのが嫌なのか翔の背中に隠れてしまい姉はお前のせいかとジロリと睨む。


「ちょっと、シャキっとしなさいよ」


「苦手なんですよ、こういう雰囲気…」


黒姫は少しだけ震えながら呟くように答える。

何だかんだ勝手にざわざわする三人の元へアキトが戻ってきて「何してんだ?」と変な目で見るのであった。


酒場を出て黒鴉はアキトに突っ掛かる。


「なんで置いてったのよ?というか何の仕事受けたのよ?」


「質問は一度に一個。取り敢えず場馴れしろ。んで、お仕事は討伐だ」


黒姫は真剣にアキトの言葉を噛み締める。


「場馴れ…ですか」


「そうだ。堂々としろ」


アキトの無茶振りに黒姫は「頑張ります」と答えるのだった。

お仕事の方は引き続き討伐と聞いてホッとする翔達だった。


しかし、やってきたのは近くの山、アキトに先導され三人は微妙な顔をする。


「なんで山?」


「あれ?言ってなかったか?討伐任務だって」


「なんの?」


てっきり平原でゴブリンとかスライム退治だと思っていた翔達は嫌な予感を感じ取る。


「分かるだろー?ドラゴンだよ」


「はぁ?!何言ってるのよ!?…マジで?」


黒鴉が叫びツッコミを入れようとして一瞬の間を作る。


「黒鴉?」


「姉さん?」


二人が黒鴉の不穏な雰囲気に何か察して声を掛ける。


「面白そうじゃないの!ドラゴン!」


翔が慌ててツッコミを入れる。


「落ち着け、もうちょっと危機感を持て!」


「私達四人で掛かれば負けることは無いでしょ!」


黒鴉はワクワクした様子で目を輝かせていた。翔と黒姫はダメだこいつと肩を落とすのであった。


「ドラゴン、どこにいるのかしら?」


「山頂とかじゃねぇかな?」


登山を続ける中でアキトと黒鴉はテンション上げ上げな所逆に翔夫婦は辟易とした顔をする。


「姉さんったらすっかりやる気になって…」


「ドラゴンなんて軽く見ていい相手じゃねぇって…」


「ですよね…」


愚痴って遅れ気味の足取りの重い二人を黒鴉が叱咤激励してくるのであった。


ーーーーー


「頭頂…してないわね」


五合目辺りで開けた場所に出た一行の前に焼けた木々が見えてくる。


「この焼けた感じ…本当にドラゴン居るみたいね…」


黒鴉は武者震いする。アキトは一旦休憩にしようと携帯食料を取り出して三人に分け与える。


「サバイバルしてるって感じねぇ」


ちょっと感性がズレてるが黒鴉は染み染みとした様子で干しベリーを噛み締める。

三人が黙々と食べているのを見てアキトは周囲警戒をして来ると席を立つ。


「あれ?アキトさんどこ行くんですか?」


黙って席を立ったアキトに翔が気付いて声を掛ける。


「ちょっと見回りに」


「抜け駆けしないでよね?」


「しないって」


黒鴉が茶化すように笑うがアキトが動く時は大体何かあると睨む。

翔は鍛錬と考えアキトの言っていた空気感、気配というものを察知しようと試しに感覚を研ぎ澄ますように集中する。


「がー、ダメだ。何も分からん」


「何してんのよ?」


「敵の気配とか殺気ってものを理解しようと思ってさぁ…」


そんなもの簡単に理解できるものかと黒鴉は冷笑する。そんな姉を叱る妹。


「人の努力を笑っちゃダメですよ」


「はいはい、頑張ってね」


翔は目を瞑ってジッと集中する。それっぽく気配というものを感知するがボンヤリしていて何が何なのかは分からなかった。


「ボンヤリと見えるけど何が何か…わからねぇや」


遠くに行ったアキトまでは探知できなくて距離も未熟だと翔は鍛錬不足を実感する。黒鴉は溜め息をついて「残念ね」と呟くのだった。

暫く自己鍛錬する翔、アキトが戻ってきても唸っていて「何してんだ?」と笑われるのであった。


再出発する一行、アキトは次へ続く道を指差す。


「山を更に登るか、洞窟か…」


「なんで洞窟に居るのよ?ドラゴンがどうやって入るのよ?」


黒鴉のツッコミに翔達も納得して頷く。


「山に穴空いててそこを通ってるかもしれねぇぞ?」


「それでも外から探した方がいいんじゃない?」


「わかった、じゃあ山を更に登るとしようか」


四人は五合目から更に上を目指して山を登ることにするのであった。

登っているとバサッと大きな羽ばたき音が聞こえて四人は木陰に身を隠す。赤いドラゴンが空を飛んでどこからか帰ってきて牛を鷲掴みしていた。

黒姫は身震いして感想を述べる。


「あれがドラゴン…大きいですね十メートルはありましたね」


「これ以上の被害が広がる前に倒さないと…」


翔は家畜への被害が出ているのを察して正義感に駆られる。


「巣があるはずだ。探すぞ」


アキトを先頭にしてドラゴンが降り立った場所を目指すのであった。

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