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序章〜『アナタ達は生け贄です』〜


残酷な描写が多くなるスプラッタホラー系ですので、苦手な方はご遠慮頂くのがよろしいかと思います。

『ここにいるアナタ達は生け贄です』


ふと、そんな少女の声が聞こえ、私は重いまぶたを開いた。

私は…眠っていたのか?

体を起こし、目をこすり、辺りを見渡す。

ここは…教室か…?

懐かしさを感じさせる木製の板が張られた机は等間隔で並べられ、私はその机の間を縫うように床で倒れていたみたいだ。

そして、それは私だけじゃない。

周りには私と同じようにキョロキョロしたり、ぽかんと不思議そうな面持ちの人々がいる。

性別、年齢は様々でランドセルを背負った小学生やスーツを着たサラリーマン、女子高生もいる。

なんでここに…?

一体、何が起きたのか。

いつからここにいるのか。

私を含め、誰もわからないようで皆、お互いの顔を見合わせ怪訝けげんそうな顔をしている。

戸惑うようなため息や、ひそひそと呟く声。

それにしても、さっきの声が気になる。

確かさっき生け贄って…言ったような…。

私がそんなふうにいぶかしがっていると、


『アナタ達を食べる為に私はアナタ達をこの学校に閉じ込めました。この学校はあらゆる方法でアナタ達を捕らえようとします』


再びあの少女の声がスピーカーから聞こえた。

なんて無機質な声なんだ。

機械みたいで…感情の感じられない声。

ってか、ちょっと待てよ。

はっとして先程の少女の言葉を脳内で再生してみる。

食べるとか捕らえるとかって言わなかったか今…。

周りを見渡すとやはり皆、混乱している様子で、ざわめきだした。

教室には照明が無く薄暗かった。

照明が無いのに、薄暗く見えるのは何故なんだ?

とにかくぱっと見たところ3・40人はいるようだった。


『助かる方法はただ1つ。この私を殺す事。そしたら元の世界に返してあげます。それじゃあ、頑張って』


無機質な声はそれだけ言うとプツンと放送を切ってしまった。

おいおい、本気か。

一方的過ぎだ。

私達はおそらくみんな、ここにいる理由も経緯も知らないんだぞ。

なのに、この薄暗く不気味な学校を歩き回れというのか。

さっきの彼女の言い分だと、この学校自体ヤバそうだ。

冗談だろ?

なんかのイタズラだろ?

大体、この広い学校でなんのヒントも無しに人一人見つけ出せって、そりゃムチャだって…。

いや、待てよ。

私は周りを再度見渡した。

放送を聞いた人々は立ち上がったり、ウロウロしたり、傍にいる人に何か話しかけたりしてる。

そうか、私一人じゃないんだよな。

こんだけ沢山の人達とまとまってりゃ怖くないよな。

頭のいい人だっているだろうし、頼りになる人だって一人くらいいるだろう。

みんなで協力しあえば少女の1人や2人、ちょちょいのちょいで、あっという間に捕まるさ…。

などと安心したのも束の間だった。

次の瞬間、私は激しい眠気に襲われ、その場に倒れこんでしまった。

な、なんだこの眠気…。

意識を失う直前、次々に人が倒れる音が耳に入った。







某サイトにて掲載していた話題の小説。

この小説の執筆を始めてから、筆者自身に怪奇現象が起こり始めた為に怖くなり連載を中止した作品ですが、なんとか完結させたいと思い、3ヶ月ぶりに筆をとりました。

ご祈祷をしてきたので多分、平気だと思います…。

筆者を苦しめたスプラッタホラー再び!







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