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ガラス玉の見た夢  作者: 透明で強固な液体
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ガラス玉は一つだけでは存在するのは難しい


一つ一つ違う個は様々な環境と感情により個から群をなしていく





その群をなす環境を社会と呼ぶ



普段では意識することもない、概念と化したもの

その環境により、情勢により、感情により、信仰により


この世界中の様々な社会にガラス玉は存在している







個々のガラス玉にはそれぞれ違いがあり

それを個性と、性格と呼ぶ

それぞれ違うガラス玉には思い思いの違う自由が存在する




しかし社会には全ての自由を容認する環境は無い

それはそれぞれの状況により変化する 群に属する個により決められた

善と悪や、信仰に悖る あるべき姿としての可否   法が存在する





社会にあるガラス玉は法に従い、法から外れたものは社会の枠組みから外される


法を守り、群にあろうとするガラス玉は

元よりある個性や性格を法の範囲内で収め、行動を決定してゆく



個のガラス玉では存在する事は難しく


社会にあれば自由を阻害される


法を捨て自由を行使すれば排斥され


排斥された個は在りようがなくなる






社会とは一つのガラスの結晶ではない


無数のガラス玉の集合体


個と個がぶつかる事も、繋がり共に在る物もある


制御された自由であったとしても


それを享受し、満足し、継続する


そうして社会は成り立ってゆく





しかし、社会が本当に一つの結晶となり果てた時





その大小に関わらず色は決まり、向きも決まる


熱狂的な信仰であっても、圧倒的な個のカリスマであっても


完全に一体となったガラス玉は社会に対し脅威となる



もはや個ではどうしようもないほどに


滅びを迎えるその時まで転がり続ける







個では生きられず、完成してしまっても崩壊する



未完成である状況を継続する


いや、しなくてはならない社会で存在するガラス玉






ただ何も考えず転がっているだけで終わっていれば


こんなにくすんでしまう事も無かったろうに





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