17話
短めなので、この後23時に18話を予約投稿してます!
いよいよ明日は、卒業記念パーティーだ。ゲーム通りなら、わたしの断罪の場にもなる。
ここ最近、レオンハルトが忙しそうにしていることが多くなった。そして、レオンハルトに絡んでいたエミリーが、なぜか大人しくなったのだ。
もしかしたら、忙しいとか言いながら、エミリーと陰で会っているのではないか?と思っている。時期としてはかなり遅いが、レオンハルトの好感度が勢いよく上がっているのかもしれない。
さらに、レオンハルトから、卒業記念パーティーでエスコートすることができないかもしれない、と言われてしまった。
パーティー当日、ゲームならば、エミリーに対する好感度が最も高いキャラが、エミリーをエスコートするのだ。もしそれがレオンハルトの場合、ジェシカは1人で会場へと向かわなければならない。
レオンハルトにエスコートされないとなると、やはり婚約破棄という言葉が現実味を帯びてくる。わたしの悪い噂がたっているわけでもないし、もちろんエミリーに対して陰湿ないじめなどしていないので、追放される理由はない。入学時の目標は、追放されないように頑張る!だったのだが、パーティーが近づくにつれて、そんな気力も薄れてきてしまっている。もちろん、推しの幸せはわたしの幸せ!精神は変わっていないが、もうレオンハルトを推しとは言えない。追放されてもいいように、そろそろ荷造りをしたほうがいいだろう。
寂しいけれど、レオンハルトと過ごしたこれまでの日々を宝物にして、生きていこうと思う。最初はエミリーを選べばよかったとも思ったが、いまはジェシカでよかったと思う。わたしにはもったいないほど、幸せな時間を過ごすことができた。
"レオンハルト全集"であるお楽しみノートも、レオンハルトからもらったものを詰め込んだ、"大切なものボックス"も持っていかないと…。
そうやって自分の気持ちを誤魔化しているが、本当は苦しくて胸が張り裂けそうだった。
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