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死後の猫カフェ  作者: 34
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第四話 幽霊の特権②

三匹の猫が目を覚ますと、目の前には土が広がっていた。


「うおっと!あー...びっくりした」

「ん~?うわっそうだった!」

「おっと...寝る場所には適しませんね、やっぱり」

「だな、まずは上に行くか」

「よいしょっと...もう夕方か」

「なかなかきれいな景色ですね」

「だな...まぶしいけど」

「...ですね、まぶしいけど」

「あ、そうだ、レオさん」

「ん?なんだ?」

「寝る前に聞いたことなんですけど、お腹がすかないのはなんでなんでしょう?」

「あーなんか幽霊の特権みてえなもんらしいぞ 前には1ヶ月なにも食わないで過ごしたやつもいたらしいしな」

「1ヶ月ですか...なんだか変な感じですね」

「まあその1ヶ月食わなかったやつも結局腹がすいたってわけじゃなく、食いたくなったから飯を食ったっていう話だけどな」

「食べたくなって食べる...なかなか贅沢ですね」

「贅沢って言ったらあれ、見てみろよ」

「あれ...?あのなにか...たくさん積んであるやつですか?何か香ばしい香りがしますが...」

「そう、あれ全部超高級のキャットフードなんだと もちろん着色料、保存料、グレイン全てフリー!」

「...一体誰が用意したんですか?あんなに」

「そうだな...ミケ、お前がいつも食ってたキャットフード思い浮かべてみろ?」

「え?...えっ!?」

「な、出てきただろ?」

「なんで...急に足元にキャットフードが?」

「これも幽霊の特権ってやつだな 考えたものはなんでも出せるんだと」

「...なんだか、思っていた以上にすごい世界ですね」

「そりゃな …すごい世界っていえばそういえば死んでから人間を見てねえな」

「確かに...この森の先には何があるんでしょう?」

「そういや行ったことねえな...行ってみるか?」

「...おれはやめときますよ」

「なんでだよ?フク?」

「そりゃそうでしょうよ 死んだときだってレオさんがちょっと冒険に行くって言って...」

「大丈夫だろ 今度は死にゃしねえはずだ」

「...その自信はどこから来るんですか...」

「猫の勘がそう言ってる」

「その勘が当たった試しがないからなあ...」

「失礼な奴だな~ほら!行くぞ!」

「あっちょっと!...もう...!」

「しょうがない、行ってあげましょう?フクさん」

「...そうですねえ...行きますか...!」

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