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一年振りの更新orzすいませんでしたm(_ _)m

 今日の月夜見は、何かおかしい……

 ふとした瞬間に辺りをきょろきょろ……

 休み時間や授業中、お昼ご飯を食べてる時も……

 放課後、図書室に向かう途中に月夜見に聞いてみた。

「どうしたの?今日はきょろきょろしまくってるけど」

「実は……誰かに見られてるような気がするのだ……」

「えぇ!?……ストーカーかな……」

 月夜見は綺麗だからありえる……

「いや……人間ではなさそうだ……わしと同じ、神だと……」

「素盞嗚かな?」

「やつは悪戯好きだからな……かもな」





 "部活"も終わり、月夜見と2人で帰る。

 校門を出て少し歩いた所で月夜見の足が止まる。

「どうしたの?」

「……こそこそ覗いておらんで、出てきたらどうだ!」

「さすが月夜見様、分かっておいでで……」

 目の前の路地から1人のサラリーマン風の男が出てきた。

「活津彦根か……スーツが似合うな……」

 月夜見が不敵な笑みを浮かべる。

「月夜見様の制服姿も、凄く可愛らしいですよ」

 活津彦根(イクツヒコネ)と呼ばれたその男は、爽やかな笑顔で返す。

「で……何の用だ」

「……そろそろ、お帰りになられてはと思いまして……」

「天照の差し金か?」

「いえ……天照様ではなく、伊弉諾様が……」

 伊弉諾の名前が出た瞬間、月夜見は呆れたような顔になりため息をつく……

「はぁ……言っておくが、わしは帰らんぞ」

「いや……どうしても帰っていただかないと、私も帰られませんので……」

「じゃあ伝言だ。帰らんと伝えろ」

 活津彦根が困った顔をする。

「それはちょっと……」

「お前は、わしの言う事が聞けぬと言うのか?」

「……分かりました。お伝えしておきます」

 活津彦根はそう言って一礼すると、また路地に消えていった。

「月夜見……いいの?」

「構わん、放っておけ」

「でも、お父さんが心配してるんじゃ……」

「裕一郎は、わしに帰ってほしいのか?」

「ううん!出来るならいてほしい!」

「そうか♪わしはどこにもいかんから安心しろ」

 月夜見はそう言ってニコッと笑う。

 なんかはぐらかされた気もするけど……まぁ、いいか。






 そして翌日……

「いってきまーす!」

 学校に行くため月夜見と家を出る。

 少し歩いて、月夜見がちらっと後ろを見る。

 僕も後ろを見ると、電柱に隠れてるスーツ男……

「ねぇ、あれって……」

「うっとーしーなー」

 月夜見は遮光器土偶のような目をする。




 学校に近付いてきた。

 活津彦根さんはついてきてないみたい……

 前から駐在さんがやってきて、擦れ違いざまに挨拶をされた。

「おはようございます」

「おはようご……ざいます……月夜見、今の……」

「もう、言わないでくれ……」

 1回バレてるから、活津彦根さんもなりふり構わないようになってきてるぞ……




 休み時間、僕と月夜見のまわりには、仲良し3人組の女の子や、大野君とかが集まってくる。

「今日はツッキー元気ないね、どしたの?」

「なんか悩み事でもあんのか?」

「いや……何もない、気にするな」

 月夜見がみんなに笑いかける。

 けど、一瞬にしてまた暗い顔に……

「みんなに一つ聞こう……今、何か変わった事はないか?」

 みんながまわりを見回す。

「別にないけど……」

「変わった事って、ツッキーの元気がない事ぐらいだよ」

 みんな気付いてないみたい……明らかにうちのクラスの人間ではない人が、この話の輪の中にいることを……

 僕は、その部外者のそばに行って、小声で話し掛けた。

「何してるんですか?活津彦根さん」

「何言ってるんだい?僕は君のクラスメイトじゃないか」

「……バレてますから」

「……何で君には僕の術かからないの?」

 活津彦根さんが不思議そうな顔をする。

「活津彦根さん……制服はさすがに無理があると……」

「そう?僕は万更でもないと思ってたんだけど」

「先生で入った方が良かったと思いますよ」

「僕、そんなに老けてる?」

「いやいや、そうゆうんじゃなくて……」

「僕、月夜見様より年下だよ」

「え!?ホント!?」

「ホントだよ。僕は月夜見様の姉上様である天照様の子。つまり月夜見様の甥なんだよ」

「へぇ……そうなの?」

「お前達がそんなに仲良くなってどうする」

 いつの間にか目の前に月夜見が……話に夢中で気が付かなかった……

「活津彦根……お前もしつこいな」

「伊弉諾様より、監視をしておけと仰せつかりましたので」

 それを聞いて、僕がぼそっと言う。

「ホントは楽しんでるんじゃ……」

「君はホントに鋭いねぇ!」

「ねぇ、何3人でこそこそ言ってるの?」

 クラスメイトの女の子が、僕達に不思議そうに聞いてくる。

「なんでもない、気にするな」

 月夜見がごまかす。

「とりあえず、変な真似はするなよ……分かったな!」

「大丈夫です、見てるだけですから。それでは」

 自分の席に戻る活津彦根さん……いつの間に……

 月夜見は自分の席で頭を抱えてる……

 なんとかしてあげたいけど、親子の話にはなにもしてあげられないなぁ……どうなるんだろ?

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