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出発
3日後の朝、それぞれ旅支度を整えたシュー、ボイル、ピス、チップスの4人は出立の挨拶をする為、謁見の間にいる。
玉座には王ザッハと王妃エクレア、その横にカシューがいる。
4人は王から見て逆三角形に傅いている、先頭にいる年長者のチップス、その後ろに並んでボイルとシューとピスがいる。
挨拶は年長者のチップスがする。
「それでは王様、王妃様、異世界の客人
シュークリームとその従者4名出立の準備が完了致しました。これからベジタの森に向かいたいと思います」
それにザッハが答える。
「うむ、3人共道中気を付けて、シューをよろしく頼む。少ないが旅の路銀を渡す受け取ってくれ」
騎士の1人が横からやって来て袋を乗せたトレイを持ってチップスの前にやって来て、しゃがみとトレイを差し出す。
「有り難く頂戴致します」
チップスは袋を両手で受け取り肩がけの鞄の中に入れた。
「それでは行ってまいります!」
「3人とも、シュー頼んだぞ…」
4人は踵を返し扉から旅立って行った。
その姿を見送りながら王、ザッハはすまなさそうな顔で呟いた。