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蒼星月下の怪異譚  作者: 和泉 鋏華
5/10

第四話 蛇 ~地理把握~

……はい…第1話で「次は早く投稿出来るように頑張ります!」と言い、“兎”の投稿から二週間が経ちました…。次こそは……次こそは!3度目の正直です!

 薄暗い竹林の中。

 

 目の前にはボロボロな神社。

 

 空には星が輝いている。

 

─此処は何処だろう?

 

 人気の無い其所に、僕は一人立っていた。

 

 どこからか祭り囃子ばやしが聞こえて来る。

 

─あぁそうだ…。僕はお祭りに来たのだった。

 

 私はぼんやりと思いだした。珍しく朝から体の調子が良く、医者と親の許しを得て近所の夏祭りに来ていたのだ。

 そして、いつの間にか此処に迷い込んだのだった。

 

─元居た道はあっちだろうなぁ…。その前に少しだけ…。

 

 この場所は少し高い所にあるのだろう。遠くの提灯の光がよく分かった。

 だからすぐに戻ることは出来たが、目の前の神社が気になった。

 

─此処は…何の神様を…

 

 僕は拝殿を覗いてみようと歩き始め─

 

 目の前が真っ黒に染まる。

 

 

 

 

 

 

 

 …周りが明るい気がする。

 

「くーちゃん起きて~」

 

 どこか間延びした雰囲気の声が聞こえる。声の主に話しかけられているような気がする。

 

「もう朝だよ~」

 

 そして背中を軽く叩かれている気がする。こうペしぺしと。

 

「起~き~て~」

「やっぱりまだ起きていませんでしたか」


 誰か来たのだろう。声が増えた。

 

「今日はいつもより起きないよ~」

「…多分声は聞こえてると思うんですけど…。まだ寝惚けているのでしょうね」

 

 何か話し合っているのだろう。背中を感触が無くなった。これでぐっすり眠れr

 

「あ、こんな所に蜚蠊が」

 

 蜚蠊……ごきぶり……ゴキブリ?


「ッッッ!?!?」


 言葉の意味を理解した瞬間、意識が覚醒する。寝そべる体を素早く起こし、後方に跳躍する。

 

「何処ですか!?何処に居るんですかッ!?」

「うわぁ!…くーちゃんおはよ~」

「おはようございます!そして蜚蠊は何処にッ!?」


 私は大の虫嫌いだ。特にあの黒い悪魔は嫌悪を通り越してもはや恐怖の対象だ。だって仕方が無いだろう?不気味に動く触覚、黒光りする羽、カサカサと脚を動かし接近してくる速さ…想像するだけでも恐ろしい…。

 

「ヒガンさん!一体何処に居るんですか!?」

 

 蜚蠊見たであろうヒガンさんに慌てて確認をとろうとする。しかし、本人は

 

「あ、ごめん。石と見間違えただけだった♡」


 表情は心底申し訳なさそうに、されど声は楽しそうに弾んでいる。


「あと、おはよう!はぐはぐ!」


 いつかやり返す─そう心に誓った瞬間である。

 

 

 

 

 

 

 

 朝の騒動から少し経ち私達は次の町へと歩いていた。

 

「次の町はどんな所でしたっけ?」

 

 最後尾を歩くヒガンさんに聞いてみる。道の案内は「頭の中には完璧な地図がありますから」と豪語する彼女の役割である。

 

「次の町は繚乱府の南東に位置する港町で──

 

 港町…つまり海があると。それなら漁業も盛んだろうから久しぶりに新鮮な海の幸が味わえそうだ。

 

─して、最近海岸にこの国の物じゃない─

 

 私が2度目の人生を迎えたこの地…和華国わかぐに。そこは大陸から少し離れた縦長い…“ノ”のような形の島に出来た国である和華国は政治的役割を担い中央部に位置する“繚乱府りょうらんふ”、妖怪などの人ならざるモノが潜む樹海が領の殆どを占める東北の“霊昏領れいこんりょう”、山岳地帯を主に収め信仰深く閉鎖的な南西の“八重やえみね”、争いが絶えず住民一人一人が屈強な戦士であると言われる西の“誠旗まことのはた”の4つで構成された国である。

 

─ので、大陸からの船が沖で沈没し─

 

 私が生まれた霊昏領、そして今旅する繚乱府。いつか行くであろう他の2つは話を聞く限り、トラブルの予感しかしないが…

 

─と思います…聞いてました?」

「え?…あ!聞いてました!もちろんばっちり!」

 

 それも旅の醍醐味なんだろう。

…ふと思いましたが、二度あることは三度ある…そんな言葉が…

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