第7話 無茶苦茶な論理が武器に通用する時Ⅰ
「追加ストーリー、往きますよ~?」
サービス開始から数日後、今日も小雪はレベリングを行っていた。
その殆どがフィールドモンスターか、『銃術士』の特性を知らずに襲ってくるPKであった。
勿論、悉く返り討ちにしている。
『決闘終了。 勝者・フィーネ』
PvPで最後のPKプレイヤーを倒すと、PKプレイヤーは消えていく。
「ふぅ、やっと終わった…」
今までは周りに知り合いがいたか、『工房』に篭り機だったので問題は無かった。
しかし、隙を見せると直ぐこれである。
普通はPvPで敗北しても疑似HPがただ無くなるだけなのでPCはその場に留まるが、“『銃士』だから”と余りにも自分に向かうPKが、フィーネの予想よりも遙かに上回ってしまったため、急遽GMコールで対PK専用のスキルとして『黄泉送り』のスキルを作成して貰ったのだ。
条件は『多対一でPvPでPKを100人倒した時』にアンロックされる。
故に、先程倒されたPCは強制的に教会へと飛ばされている状態である。
「全く…PKするならもちっとお行儀よくやれってぇーの」
ウインドウを開き、ステータスメニューのコマンドをタップする。
Name :フィーネ
Level :16
Race :精霊
Sex :男性
MJob :『銃術士』
SJob :無し
Hp :1200
MP\TP :950\450
Str :42(+75)
Def :42(+75)
Int :42(+30)
Agi :42
Dex :47
Mdef :42(+80)
Luk :32
Money :3450Cz
SP :60P
EXP :12P
Head :ゴシックドレスブリム
Acce :無し
Bady :ゴシックドレスジャケット
RArm :初心者用正式拳銃
LArm :シェル・シールド
Waist :ゴシックドレススカート
Leg :ゴシックドレスブーツ
Skill :『銃術』Lv15『盾術』Lv10『潜入』Lv10『格闘術』Lv10『鍛冶』Lv1Lv1『千里眼』Lv20『調薬術』『魂撃(種族特性・控え移動不可)』Lv20『黄泉送り』
SesS :『細工術』Lv1
「お、SPとExPが貯まってるな」
装備に関しては変える気は全く無いなので変わっていないが、レベルの上昇により、基礎パラメータが上昇していた。
「取敢えず、まずはSPの方から行くか」
Hp :1200
MP\TP :950\450
Str :42→112(+75)
Def :42→112(+75)
Int :42→112(+30)
Agi :42→112
Dex :47→117
Mdef :42→112(+80)
Luk :32→102
と、この様に振り分けた。
有り得ないぐらいの上昇率である。
種族特性で此処のバランスがとれているため、全体的から見れば微妙な火力だ。
「次にExPか…」
これは後で公式HPで調べたら、『スキルの取得・スキル合成に必要なポイント』との事であるとの事。
「成程…スキルを合成できるのか」
Lv10から出来るので試しにExPを3使用して『盾術』と『格闘術』を合成してみる。
『盾術』Lv10+『格闘術』Lv10=『盾拳術』Lv1
という風になった。
「盾と拳のアーツが使えるのは良いな」
スキルがひとつ空いたので、ExPを3消費して『剣術』Lv1を取得した。
それにより長期戦はおろか戦力の幅も広がり、状況に応じた戦闘が可能となった訳である。
「取敢えず、PvPの合間に採取したアイテムを活用してみますか」
フィーネは【オルセナ街道】のフィールドで採取したアイテムを確認するために一旦始まりの街【ファルシオン】の宿屋に向かって行った。
また何か在りましたら削除&修正していきます。