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第13話 銃に宿りし魂と、札に収めし魂達の協奏曲Ⅰ

「新たなる可能性に、心を躍らせたい気持ちは誰でも一緒って事か」

 「済みません。 誠に申し訳ありませんが当店では今の所利用する事ができません。 それに関しましては此処より先にある【アムファムトラ】という街の『ザ・チョイス』を訪ねると良いでしょう」


 以前、伊予から紹介された札専門のショップに来ていた。

 無駄だ、とは思っていたが或る程度m有力な情報を収穫する事が事が出来た。


 (つまりは、さっさとボスを倒しに逝きやがれ、と言う事か)


 そうなるとPTを組んで進むのが定石だが『銃術士ガンナー』と組みたいと考えるプレイヤーは極端に低いため、碌な戦闘を行う事が出来ない。

 故に別ジョブのPCと組むのは尚更、無理な話である。

 組むならばソロか同じ前衛の『剣術士フェンサー』か壁役タンカーの『盾闘士バリアー』等のジョブのPCとタッグを組むのが一番いいのだが、いかんせん”『銃術師ガンナー』は屑ジョブだ”という謂れのない風評が邪魔をする訳である。

 そこが、『銃術士ガンナー』を含む不遇ジョブの最大の欠点なのであった。


 「まぁ、βじゃ終始ソロだったし。 通常のMob戦とは全く違うから」


 レベル的には十分だと判断したフィーネはBPの事も含めて【オセルナ街道】の攻略を開始するため一旦ショップを出ようと扉のノブに手を掛けた。


 「お客様…少し宜しいでしょうか?」


 突然店のカウンターにいたNPCの女性定員が声を掛けてきた。


 「なんでしょう…?」


 突然声を掛けられたので驚いたが、何かのフラグが立ったのかと感じ、話を聞く事にした。


 「お客様が冒険者だという事は承知しております。 その上で冒険者である貴方に無理を承知で依頼をしたいのですが…」


 「何でしょうか」


 「とある工房である武器の開発を行っているのですが、そのために必要な部品をこの箱の中に納めております」


 と、手のひらサイズの大きさの小さな木箱をフィーネの前に提示する。


 「…これは」


 「これは試作品を作る上で必要不可欠な……最も重要な魔導核マギウス・コアと呼ばれる部品パーツです」


 箱の中身を開けてみると、小さな紅い宝玉と、それを取り巻く歯車だった。

 恐らく『アーティファクト』と呼ばれる動力部で有る事には間違いは無い。

 以前フィーネの創ったそれとは比べ物にならない程精巧だったからだ。


 「最近、この辺りで横行しているモンスター『リザードコング』が道を塞いでいるのですが…その、お恥ずかしい話でございますが、この町に存在している戦士では太刀打ちできず皆悉く返り討ちにされてしまいました」


 (――――成程)


 「貴方を冒険者とみなしてお願いがあります。 【オセルナ街道】の道を塞いでいるモンスター『リザードコング』を倒し、これを銃工房『聖銀の弾丸シルバー・ブレッド』へと届けて貰いたいのです」


 そして新たに、フィーネの前にウインドウが映し出された。


 『指定クエスト(初回限定) 難易度☆☆☆☆(推奨レベル12) 【オセルナ街道】の道を塞ぐモンスター『リザードコング』を倒し、【アムファムトラ】の街にある銃工房『聖銀の弾丸シルバー・ブレッド』に届け物を届けろ』


 フィーネは目を見開いた。

 此処に来て初めてのチュートリアルクエストだ、驚かない訳が無い。

 しかも始まりの街と称される【ファルシオン】の中では最も高い星四つ。


 (しかも“初回限定”…)


 つまりはこれを逃せば実質的な大損は被らないものの、精神的な大損を被る事になるのだ。

 やらないで後悔するよりも、正式サービス始まって以来の初の遠征クエストを受諾しながら進めた方が攻略する上で都合が良かった。


 「受けて頂けますでしょうか?」


 「勿論」


 断る理由もないため、それを受諾した。


 「ありがとうございます」


 NPCの店員は深くお辞儀をした。


 「取り敢えず一旦宿で準備を整えた後、この街を出立しますのでこれで失礼します」


 「はい。 天と地を結ぶ所の神々の御加護の有らん事を」


 そして、ショップを出ると宿に入ると昼食を食べるため浮上開始ログアウトした。

ようやっと追加と修正で漸くSTストーリーの流れに乗れる…。


また何か在りましたら削除&修正をしていきます。

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