進撃!? いざステージへ
あたしは、徒然みなもを疑っていた。
あたし自信が“炎使いの能力者”であることは以前説明したはずだ。
しかし、あたしの能力はみなもちゃんには通用しなかった。
ここからはただの推測だが、みなもちゃんも実は何らかの能力を持っていて、あたしの能力を相殺しているのではないか――とあたしは践んでいる。
あれから何度かみなもちゃんに能力を仕掛けたのだが、一切通用しなかった。
みなもちゃんは―――何か持っている。
「どうしたんだい、炎歌? そんな浮かない顔して」
「雀ちゃん……」
あたしが珍しく机に頭を伏せていると、いつの間にやら紅葉橋雀ちゃんが前の席からこちらを見ていた。
「最近元気が無いようだけど、何か悩みでもあるんならアタシが聞くぜい?」
「ありがとう雀ちゃん……。でも大丈夫。一人でなんとかするよ」
「そうかいそうかい。ともあれ、困ったことがあったら何でもいいなよ? アタシはいつだって炎歌の味方だからね!」
「雀ちゃんは……優しいんだね」
「えっ!? そ、そんなこと……。照れるなぁ……」
照れるんだ。
「ま、もうすぐ劇の本番だ。リラックスして、頑張ってきてね」
「うん……!」
そう。今日は文化祭当日。
夏休みからしてきた練習の成果を発揮するとき!
「そろそろ行こうか―――みなもちゃん」
衣装合わせを済ませたみなもちゃんに、あたしはそう言った。
「はいなのです」
「 」
「ど、どうしたのです?」
やべぇ可愛すぎる。
普段からみなもちゃんが可愛いのは承知していたけれど、今のみなもちゃんは一際輝いて見える。いや、魅える。
「その衣装……よく、似合ってるね……」
「? 当然なのです。炎歌ちゃんもいつもの3割増しかっこよく見えるのですよ?」
「!!??」
これは駄目だ。目の毒。いや、目の中毒。
「い、いこっか……!」
「はい。なのです」
あたし達はステージライトの前に躍り出た。
名前は好きですが炎歌のキャラがつかめません。
どうしよう。