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徒然みなもの非日常  作者: でぃあぼろ
第1章:みなもアドバンス
10/19

緑茶使いの能力者現る

ここから第2章!

第2章からは心機一転難しい漢字が増えてきますがご安心を!

最終章ではそもそも漢文になってた! なんてことはありませんから!!

 閑話休題それはさておき

 季節は廻って、初冬。

 みなもの嫌いな季節がやってきたのです。

 ただでさえ尋常じゃないほど嫌いなのに、重ねてクラスマッチも近づいてきたのです。地獄なのです。

 そんなある日、みなもはいつものように登校。

 そしていつものように校舎に入り。

 そしていつものように靴箱を開ける――――。

 しかしその日は、いつもとは違っていましたです。

 「?」

 みなもの靴箱は目線より高い位置にあるので、手を伸ばして上履きを取ろうとすると、そこには“上履きではない”感触が。

 なんですこれ? …………紙?

 紙らしきものの端っこを手探り、とってみますです。

 「こ、これは……」

 長方形の封筒。

 「ら……ら…………」


 ラブレター!!!???


 「ここここれどどどどどどうすれば……あわわわ…………」

 尋常じゃない慌てっぷり。

 「どうしたのみなもちゃん? こんなところで固まって」

 「え、炎歌ちゃん……!?」

 背後からの声に振り向くと、そこには炎歌ちゃんが。

 「ん? それ……、ラブレター!?」

 「炎歌ちゃん声が大きいのです……!」

 炎歌ちゃんをぐいっと引き寄せ耳打ち。

 しかしこれ、ラブレターにしか見えないのです。

 「みなもちゃんこれ、中身見たの?」

 「まだ見てないです……」

 「まあ、あとで一人の時にじっくり見なよ。それでもしよければあたしにも教えてくれると嬉しいな♪」

 「わかったのです」

 とりあえず今は封筒を鞄に仕舞いますです。

 「いやー、それにしてもとうとうみなもちゃんにラブレターかー。ママ嬉しいわ♪」

 そうおどけながら炎歌ちゃんが靴箱を開いた途端、中から何かが落ちたのです。

 「…………」

 「…………」

 それは、みなもとまったく同じ色、まったく同じデザインの封筒。

 ついでに言うと、みなもとまったく同じのラブレター。

 「…………」

 「…………」




 放課後。教室に残ったみなもと炎歌ちゃんは「せーの」の合図に合わせて封筒を開きましたです。

 「中の紙まで一緒…………」

 「……です」

 考えられるパターンは3つ。

 ひとつは、ある男子がダメ元で複数人にラブレターを送った可能性。

 ひとつは、男女問わず遊びで送った可能性。

 ひとつは、そもそもラブレターじゃない可能性。

 「それじゃあ、読むです……」

 「うん……」



 『私は神です。』



 という、あまりにも巫山戯ふざけた冒頭でした。

 みなもと炎歌ちゃんは生唾を飲み、続きを読むのです。




 『貴方の言う“神”とは存在を異にしますが、貴方にとっての“神”ではあります。

 貴方とはすなわち、能力者の事です。

 今から貴方にはわたしの出す“指令”をこなして貰います。厳密な期限は設けませんが、できるだけ迅速にお願いします。なお、もしも“指令”を実行できなかった場合、ペナルティーとして貴方の持つ“能力”のランクを落とさせていただきます。ご了承を。

 ちなみに“指令”は、貴方の隣にいる枕木炎歌さんと一緒にこなしていただいても結構です。』




 「!?」

 こいつ……今の状況をなぜ知って…………!?

 みなもは戦慄した。です。

 何をどうやったらこんな事ができるですか。まさか本当に…………神?

 「…………」

 炎歌ちゃんの表情を窺うと、おそらくみなもと同じような顔をしているです。

 「なにこれ……」

 「でもまだ指令のようなものは書かれていないのです。おそらく、またこんな手紙が……」

 「変な指令じゃないといいんだけど……」

 みなもは、このおぞましい手紙を封筒の中に仕舞いましたです。

 しかし、

 「あれ? 裏にまだなにか書いてある」

 「?」

 封筒から手紙を取り出し、裏を見るです。




 『この文章だけでは信じてもらえないと思うので、ささやかな証拠を用意しました。これできっと、私が貴方にとっての神であることの証明になるでしょう。』




 『貴方には今日一日、“緑茶使いの能力者”として活動していただきます。』

 『貴方には今日一日、“牛丼使いの能力者”として活動していただきます。』




 「「はぁ?」」

 なのです。

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