第41回廊―死の上限
毎日更新を目標にしていたのに早3話目にしてくじけるとか・・・
今回は戦闘シーンがやや入ってます。まぁ、前にも言ったように描写が下手なのでなるたけ書かないような方向性になってます。
この作品を見ていただいただけじゃなくお気に入り登録までしてくださる人がいてすごくうれしいです。これを励みにもっと頑張ります!
[8/17 6:32] 第41回廊
眼前に迫ってくるクロックオーガ。このままただ待ちかまえて居れば一発KOをもう一度もらうだろう。つまり短時間で二度目の死に戻りをする羽目となってしまう・・・それだけは流石に避けて起きたい。
『LOW』で起きたデスゲームではゲームの死=現実の死には直結しない。しかし、だからと言っていくら死んでもいいわけではない。
『百の御霊』
そう呼ばれるルールは、プレイヤーは99回の死までは復活ポイントからわずかなペナルティとともに蘇ることができる。だが100回目の死では戻ることはできない・・・
このルールを最初に見たプレイヤーたちは当時このルールが至極甘いものだと舐めていた。死ぬことなど無いと高を括るもの、百の御霊を利用して無茶な戦いをする者など多くいた。
その結果わずか2ヶ月ほどで百の御霊を失い、帰らなかったものが四桁に達するほどとなった。その後プレイヤーたちは百の御霊の重要性を強くかみしめ死のカウントに敏感となった。生きて現実に帰るために80回を超えるものは戦線を離脱するという決めごとができるほどに・・・
そんな死のカウントを俺は今現在49回まで重ねている・・・折り返し地点と言ったところだ。まだ幾分か余裕はあるもののこの先何が起きるかわからない状況で短時間に・・・しかも同じ敵に2度も死ぬのはとてつもなくまずい。
「あぶなっ!」
クロックオーガの突撃をギリギリのところで避けるが、わずかに間に合わず身体をかすめる。たったそれだけでHPを3割はもっていかれた・・・自分の防御力の低さもさることながらクロックオーガの攻撃力の高さは生半可のものじゃない。
だが、幸いレベルが上がり能力が飛躍的に向上しているとはいえ相手は何度も戦ったことのあるクロックオーガだ行動パターンも隙も十分に把握している。戦闘時間が長くなるだけで根本のところは何も変わらないのだ。
何より今が――突撃の直後こそが最大の隙なのだ。このチャンスを逃すわけにはいかない。素早く両手にもった二丁の拳銃をクロックオーガの背に狙いを定め連射する。
まずは11発確実に撃ちこむ。
これで倒れないことは先ほど確認済みだ・・・が、今使っている銃はどちらも弾の装填数が8発ずつで後5発撃てば弾切れとなる。弾切れになってからリロードを行うのは俺が好むところではない。
だから下手に追い打ちをかけず冷静にリロードを行う。二丁とも終わったころにはクロックオーガも体勢を立て直た。流石に奴も連続で突撃をするようなまねはせずじりじりとこちらに圧力をかけてくるように迫ってくる。
「とりあえず1発ずつ確実に・・・めんどくせぇ・・・」
[8/17 6:55]
結局そのあと20分近くもクロックオーガ一体と戦う羽目となった。まぁ、何発で倒せるかを知るためにはどうしても時間がかかってしまうので仕方ない。結果としてどれくらいで倒せるかは分かったわけだが・・・
「合計で24発・・・倍以上って・・・」
驚異的な結果だった。いくらレベルが15上がったとはいえ、それだけで耐久力が実質二倍になったといってもいいのだ。
クリティカルヒットなどダメージ量に多少ぶれがあるにしても単純計算で二倍という結果が出るのは予想外だった。
早くもこの脱出劇に陰りが見え始めてくる。わずか5回廊上がっただけでこのざま・・・だが、ここで投げ出すわけにはいかない死にたくなどないのだから。
その後もレベルの上がりに差はあれど強化された45回廊から先のモンスターたちを1種類ずつ調べては実際に戦い自分の中に情報をためていく。気がつけば18時間近くもぶっ続けで回廊の攻略に挑んでいた。現実の自分よりはずっと丈夫なものの流石にこれだけ動き続ければ疲れも出てくる。本当ならばもっと前の段階で一度50回廊のセーフティエリアに戻って休むべきだった。
しかし一度死に下がっていたレベルを取り戻した上、40回廊のセーフティエリアを目の前にして戻る気にもなれず・・・というか今、目の前には40回廊への階段がある。ここまで来れれば一安心、無事50から41回廊を制覇したこととなるのだから。
[8/17 19:12] 第40回廊 マスターエリア Lv201
今更だが、自分の馬鹿さ加減をなじりたくなる・・・
俺は40回廊につけばすぐにセーフティーエリアに到着するものだとばかり思っていた。だが、当然だがそんな甘いわけがないのはここに来るまでに十分理解していははずなのに・・・理解が足りなかった。
「ふざけろ・・・勘弁して欲しい・・・」
目の前に立ちふさがる敵。名前は『ヨルムンガンド』という大蛇にしてこの40回廊でかつて倒したBOSSモンスター。そして、ここまでの流れからすれば間違いなく・・・
「SHAAAAAAAA!!」
蛇特有の空気の抜けるような鳴き声とともにその馬鹿でかい巨体が突っ込んでくる。もう奴のレベルとか確認する気にもならん・・・今はただ倒すだけ・・・!
「もっかいその頭に風穴開けてやる・・・!」
疲労困憊で、回復アイテムも残り少ないの状況では勝てる見込みなどあってないようなものだろう・・・だが、一度BOSSモンスターと戦闘が始まってしまえば逃げるという手段はない。少なくともソロでは・・・
故に今は悲しきかな記念すべき50回目の死を糧にこいつに勝つため対策を少しでも立てるために・・・
「絶対に・・・ここから脱出してやるんだ・・・!」
すべては生きて帰るために・・・
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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ん~戦闘シーン・・・ちゃんと入れるべきなんだが・・・うまくいかない・・・
だからと言ってこのまま描写を入れないってのも無理が出るだろうし・・・頑張るしかないなぁ