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耽美奇譚

深入り、しないで

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛です。正当なヤンデレなんでR15です。

耽美奇譚です。


君が隠したい事でも、明るみに出して愛でてあげる。

だって僕は君専用のパパラッチだから。

「人の十倍くらい隠して置きたい事があるからね。開けっぴろげなんて言われるけど、それは私が『見せても良い』と思った所を選別して見せてるだけだから。深入り、しないでね?」

「駄目だよ。あの子とずっと一緒に居ようとするのは。最初のうちは良いかも知れないけど、百超えた辺りから一気に気が狂れる。深入りは禁物だよ」

うん。うん。知ってるよ? 外面だけは取り繕って、裏ではヒステリックに物に当たる姿を。詮索を繰り返されると、気が触れてしまう事も。


好きな物、沢山。食べる事、知る事。嫌いな事。余りに話さない。けども触れられる事。誰の悪口でも言われる事。詮索される事。束縛される事。欠片も口に出さないけれども、見ていれば分かる。もっと知りたい。何もかも。全て、全部。彼女が知らない事まで全部、全部、全部。


薄暗い部屋の中。壁一面に彼女の写真が張り巡らされた舐め回したくなるこの空間の中で、僕はヘッドホンから流れてくる。彼女の甘い声に耳を傾けていた。

今日起きた事を楽しげに話してくれる。ホルモンバランスが崩れているせいか、大きなハンバーガーじゃ足りなかった事。ケバブも食べたけど、まだ足りなかった事。声を聞いただけで表情までありありと浮かんでくる。彼女の素直な才能だと思う。

隣を歩く傍ら、密かに録音した甲斐があった。そんな事をしたら、眉間に皺を寄せて、機械を壊してしまうかも知れない。だって詮索される事が嫌いだから。だからこうして部屋に篭って、ひっそりと口角を上げて楽しむ事にしている。

あぁ、今何をしているのだろう? ゲーム? 何か食べてる? それとも……。

居ても経っても居られずに立ち上がってパソコンへ。繋がれたヘッドホンを頭に被せて耳を済ませる。聞こえて来るのはがさごそとした物音。とた、とた、とした足音。彼女の生活音。しかしそれが止まった瞬間に物凄い音が聞こえて来た。物を投げ付ける音だった。それから崩れ落ちる音。荒くなる吐息。それから、女の絶叫だった。

あぁ、あぁ、あぁ、ヒステリックになってる!! 嫌な事があったの? 知らない誰かに触られた? それとも僕が詮索しているのがバレてしまったのかな? まぁそんな事はどうでも良い!! また知らない、隠して起きたい秘密が見えた。堪らない!! 何でも知りたい。だって君専用のパパラッチだから!! 今日は良い夢が見れそうだ。


よく朝会った彼女のまぶたはほんのり腫れていた。普段は晒された手の甲。今は袖に隠されて素肌を拝む事は叶わない。あぁ、物に当たった時に怪我したのかな? 考えただけでゾクゾクしてきた。しかしさも何でもない笑顔で語り掛ける。

「ん、おはよう。瞼が腫れている様だけど、大丈夫? 何かあった?」

「何でもないよ。深入り、しないでね」

ほら、また――。




君はきっと知らないんだろうね。本当は内向的な性格な事。自分という殻に閉じ込もり、何処までも沈んで行ける事。君を必要としていない事。本当は癇癪持ちで物に当たってしまうこと。大丈夫だよ。最後まで隠すから。だから……深入り、しないで。

曲を聞いていたらこんな話が浮かびました。

相変わらず歌詞はガン無視です。

不安定な曲調だったんで、ヤンデレにしときました。レベルです。


最初にいい子を演じていたら、引っ込み付かなくなった子の話。でも彼氏には全部バレバレ。

それでも知ることに意味がある。愛でられる自信があるから。

君の隠し事なんか、僕の愛に比べたら小さなものでしょう?

ヒステリックに怒鳴っても、恍惚とした顔で崇められるよ?

という崇拝型のヤンデレになりました。


『人の十倍の隠し事がある』っていうのは、ただ単に記憶力に物を言わせて忘れられないだけだと思う。

自分が、相手がしてきた、良いも悪いも。

故に記憶力良さそうだな。この子。

如何せん覚えてるから、相手の言葉の矛盾を感じて、話す事を無駄に思ってそう。

前と言ってること違うじゃん。どうせまた変わるんでしょ? なら君を頼らないよ。故に内向的。

会話の内容覚えて筋道見出すから、結構誠実そうだな。

誠実故に『テメェを傷付けるんだよ!!』って気持ちで来たら、『忘れないな』と思って受け入れそう。で泣きそう。


一番嫌なのは若気の至りを晒されて、からかわれるのだと思う。

如何せん覚えてるから、惚けるのに苦労しそうだし。

誤魔化してるのバレたら更にからかわれそうだし。

からかいとか悪ふざけとかって、半端な気持ちでやるから尚のこと嫌そう。やっぱり誠実故の『隠し通す』という言葉だと思う。


想像しただけで辛っ。幸せになって欲しい( '-' )


私だって隠しておきたい事なんて人の十倍ありますよ。

選別して話しているだけです。

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