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KABUKIコーポレーション  作者: イー401号
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Shake It Off

成田空港内にあるクレジットカード保持者専用ラウンジ、、、、の特別個室内。


帰国したてのミッドと帝城高校の親友桜木優香さんとミスターマルガッス・シュタインさんを加えて、大きなテーブルを先ほど騒動を起こしていた青年を囲むように豪華なソファに腰掛ける。


自然と体が沈み込むほど、座り心地の良いソファだ。


俺は敢えて、半分だけ腰かけて両手をテーブルの上に出して指を絡ませ青年の目を見つめる。


大まかに説明すると、この場にいる最たる原因の青年の名前は希道 直真(きみち なおま)君27歳で、東京工業大学大学院3年生だそうだ。


あれ?


年齢が合わないと思ったら、大学3年の時に2年間留年したそうだ。


その理由が、彼らしいといえばそうなのだが


自分の興味のない必修一般教養の授業を一切受講していないため単位が足りず、留年したそうだ。


しかし、それでも理系工学系分野ではトップといえる、東工大大学院に行き全てを切り捨てて開発に没頭していたとしても卒業、大学院と進学できたのは本人だけの努力ではないだろうなぁ~


これだけ偏ったヒトが、体育の授業でスポーツをしている姿とかやっているの想像できないもんな、友人か恋人か彼を支えてくれた仲間がきっといるのだろうと勝手に考えていた。


突然、工学系といえば現役のCEOである大人の青い瞳のミスターマルガッス・シュタインさんが初めに口を開く


「あなたが書いた、この~理論は中々面白そうですね~」


相手が外国人で明らかに年長者なので希道 直真(きみち なおま)君はトーンを落とし気味に


「面白いのではなくて、完成された理論なん、です。」


マルガッス・シュタインさんは、真剣な顔をして青年に話しかける。


「いいですか~研究することはとても素晴らしいことで~す。しか~し、バットですね~今ここにないものを文字だけで証明するのは~無理がありま~す。」


「どんな~に完成度が高~い理論でも現物として~ここになければ~それは机上の空論というので~す。」


「むか~しガッツ虎雄は、はっきり言っていました。」


「私も~そう思います。」


虎雄の単語に俺と妻の舞とシゲさんが反応した。


静かに低い声で


「ミスター、気持ちはわかりますが、、、、」


マルガッス・シュタインさんの肩を軽く掴んで、(あん)にそれ以上は言うなよっと、諭すように手を置く。


俺への気遣いだ。


父の話は、滅多なことでは俺の耳に入ってこない。


全て、シゲさんの気配りで俺の耳に入らないように気遣っていてくれるのだ。


オヤジとオフクロが亡くなって、7年以上経つがまだ俺は飲み込めていないのが本音だ。


両親の存在が大きかっただけに、その空いた穴は未だ塞がらない。


舞や親友たちのおかげで、ここまで走ってこれたが俺という一人の人間としては両親の突然空いた穴はあまりに巨大すぎた。


そして、火吹財閥当主としての責任や仕事からプライベートまで何も考えていられないほど走り続けているのも


巨大な穴を感じないように、過去のことを思い出す暇もないほど自分を酷使している原因なのかもしれなかった。


それを知っている妻の舞が、そっと俺の手の上に自分の手を添えてくる。


俺は妻の気遣いに感謝しながら、大丈夫だよと白く美しい両手の上に俺の手をさらに重ねる。


若いがしっかりとした妻との深い深い絆。


中学校二年生の時より、同棲生活をしている俺たち。


高校二年生の時に、舞の妊娠をきっかけに結婚をして今までがむしゃらにとにかくがむしゃらに走り続けている。


両親の穴を悲しむ暇もないほどに


それが妻とその両親、シゲさんや親友たちの暗黙の《やさしさ》だと知りながらも【火吹武将】という人間を演じている。


それが、今の俺の本当の姿なのかもしれなかった。


25歳の時に独立開業するということも父虎雄と同じ土俵に立ちたいという心からの乾いた渇望を埋める努力なのかもしれなかった。


一人、ほんのひと時だが自分の世界に浸ているとすっかりアメリカンになった親友のミッドが会話に入ってくる。


「将軍、この論文だけど、、、、ちょっと読んだんだけどね、面白いかもしれないよ」


俺は我に返りミッドを見つめて


「そうなのか?」


「うん、もちろん形にしないとわからないのは事実だけど、やってみる価値はあると思うよ。ただ、これを形にする施設は中々無いと思うけどね、、、、」


「わかった。」


俺は希道 直真(きみち なおま)君の方を向き、目を見て話し出す。一切の感情を省いて


希道 直真(きみち なおま)さん、先ほども言いましたが、僕は火吹武将といいます。あなたはこの技術力を完成させたら何を望みますか?」


「お金ですか?」


「名誉ですか?」


「名声ですか?」


静かに、しかし周囲の誰もが一言も言葉を発せない王者の風格で話し続ける。


希道 直真(きみち なおま)にも流石にそれは伝わったようだった。


ゴクンと喉を唾液が飲み込まれる音を出す。


その音が、緊張をはらんだこの個室中に伝わる。


希道 直真(きみち なおま)の返答次第ではこの獅子は鬼にも仏にもなることを感じながら彼の言葉を待つ。


頬を汗が伝う。


「ぼ、僕は、、、、」


「そ、そんなものはいらない。」


「僕は研究することが大好きで、僕の研究によって世の中を良い方向に少しでも変えることができればそれで十分だよ。」


俺は希道 直真(きみち なおま)君の両目を数秒しっかりと見つめながら、この場を凌ぐ嘘なのか事実なのか自分の心の中に尋ねる。


答えはするりと出てきた。


希道 直真(きみち なおま)さん、私はKABUKIコーポレーション創設者の曾孫で火吹財閥現当主です。」


「あなたの力になりたいと思いますが、あなたはどうお考えですか?」


妻の舞をはじめ、親友たちが驚きの目をする。


そりゃそうだ、火吹武将という人間を知っていれば尚更だ。


彼が、このような物言いをしたことを聞いたことなどまず無いからだ。


【地位】【名声】【財力】全てを手にしている男は、それら全てを自ら否定していたのだから


皆が驚くのとは違う意味で、希道 直真(きみち なおま)は驚愕していた。


自分の研究に投資してくれる人が名乗りを上げてくれたのだから


しかも火吹財閥と言えば、この日本5大財閥の中の一つではないか!!


その当主が、自分に力を貸してくれる。


「ぜ、是非、是非、是非お願いします。」


先ほどまでの態度とは真反対の態度で、テーブルに自分のおでこをガツンとぶつけながら言う。


妄言多謝という言葉を正に具現化するとこうなるのだろうという見本のようだ。


彼は、研究以外のこと。

例えば他人とのコミュニケーション能力などは全くと言っていいほど学んでこなかったのだろう


話は決まった。っと思ったところに静かに


「武将様、彼の研究機関にKABUKIコーポレーションの研究所を使われては如何ですか?」


亡き父、虎雄の右腕である重道勘蔵が手榴弾を投げ込んでくる。


これも非常に珍しい。


「シゲさんでもKABUKIコーポレーションは竜治叔父さんが社長です。いくら何でもそれは、、、」


やはり珍しい。


「大丈夫でございます。」


静かに武将の言葉を遮り、拒否を許さぬ言葉に俺も驚く。


シゲさんと言えば


【絶対保護者】【昭和執事】【質実剛健】といった言葉しっくりとはまる大人だ。


常に陰に潜み出しゃばらず、武将をサポートするのが重道勘蔵という人間だ。


いや、そう思っていた。


今の今まで!


この場の中心であり帝王である俺は、この出来事に一番驚いていた。


なぜならシゲさんの中で、自分の評価が一段階上がったのだと気付いたからだ。


シゲさんにとって、俺は保護の対象でなく【火吹財閥当主】として認められたという非常に、端から見たら分かりづらい些細なことだったかもしれないが、俺が誕生してこの23年間一度として自分の会話や行動に異を唱えることがなかった男が、初めて己の意思を俺にぶつけてきた。


思わず心が揺らぐ、、、、


嬉しさに。


感動に。


亡き父親の右腕であった強者に初めて、同じ舞台に上がることが許されたということだからだ。


俺は静かにしかしこの場全員に宣言するように立ち上がり


「シゲさんがそう言われるなら、その方向で話を進めていきましょうか?」


「よろしいですか?希道 直真(きみち なおま)さん」


「は、はい。よ、よろしくお願い申し上げますです。」


カミカミの上に、日本語ちょっと違うような、、、

自分の許容範囲をはるかに超えてしまって、何をどう言ったらわからないのかもしれない。


ただ、彼にとって自分の研究が最高峰の研究施設で完成できる希望に胸を大きく膨らませながら興奮している様子は皆が見て取れた。



「よし、じゃ帰るか!!」


俺が希道さんに目を向けて、自分の連絡先の書いてある火吹財閥家当主の名刺を渡す。


妻の舞だけが、それに気づき少し驚いた顔をした。


俺の名刺は主に【京仁織物株式会社 戸塚営業所 所長火吹武将】を使うのがほとんだ。


家名の入ったこの名刺は、シゲさんが用意してくれているものだが、今まで他人に渡したことは一度もない。


しかも紙質はもちろん、名刺に金色の家紋まで入っているって、一体どんな名刺だよと突っ込みたくなるような豪華な名刺だ。


皆が立ち上がり、帰宅の途に就こうとする。


その中で、和紙でできた豪華な名刺を握りしめた希道 直真(きみち なおま)さんが座ったまま立とうとしなかった。


ホトがいち早く異変に気付いて、優しく語り掛ける。


希道 直真(きみち なおま)さん、何か問題でもありますか?」


ホトの丸いつぶらな瞳が、技術研究者の眼を射抜く。


ちょっと変わった研究者は下を向きながらつぶやく、、、


「じ、実は、、、、」


「電車代がないんです。」


「「「えっ!!」」」


「この殿方は、かなり変わっていらっしゃいますこと」


優雅にそして妖艶に微笑みながら


「研究だけに邁進して、電車代が無いことにも気づかないとは、お恐れ入りましてよ」


自分のバッグを取り中から財布を取り出そうとする侯葺縁(こうぶきゆかり)さんの行動を軽く静止しながら俺は前に出る


「それじゃ、彼の電車賃をこれからみんなで稼ぐか!」


法律家である堅物人間がそっと後ろに下がる。


そう、常慶貴彦(じょうけいたかひこ)である。


リーダーである将軍がこれから何をしようと思っているか気付いた彼はそっと距離を置く。



成田国際空港 メインラウンジ

夜23時過ぎとはいえまだまだ人混みがある、日本の玄関口。


その中央で異様な団体が固まって、何かを始めようとしていた。


もちろんそれは、火吹武将ら一行である。約一名を除いて


フランス帰りの桜木優香さんがエナメルのバイオリンケースから自分のバイオリンをそっと取り出す。


妻の舞が上着を脱いで、白のブラウスに細身の黒パンツというシンプルだが実に女性らしく、美しく腰が引き締まったその姿で中央に颯爽と歩きだす。


その斜め後方に、これまた上着を脱ぎ棄てた妖艶なる女王が続く。

首に巻いていたスカーフを豪華な巻き毛をアップにしてポニーテール風にスカーフで結ぶ。


魅力的なウナジが現れ二人の超がつく女傑は歩く速度を徐々に早めて腰を軽く振りながら歩く姿は、周囲の目を引き付けないわけがない!!


かたや正反対と言える上下漆黒のスーツに白い手袋をはめた執事然としたシゲさんが直立不動で立ちながら


腹に響く大きな声で英語で話し出す。


「レディース&ジェントルメン!!」


「旅のお疲れのところ申し訳ございませせん。ほんの少しお時間とお耳を貸していただけませんでしょうか」


こんなシゲさんを見るのは生まれて初めてだ。

俺がシゲさんに認められたのと同じように、シゲさんも俺たちと同じ土俵に立とうということか?


キュィ~ン ブンブンブン


桜木優香さんがいきなり、得意のバイオリンをアップテンポで軽やかに弦を弾く。


空港内に響き渡る軽やかで、力強いバイオリンのロック調な曲、、、、


どこかで聞いたことがあるような、、、


通りすがる皆が、ふと耳を澄ましこちらを振り返る。


そこに二人前列で並び歌いだす、年齢は違えどともに超がつく美女が腰を振りダンスしながら歌いだす。


英語で!!


その曲は誰でも知る


【Shake It Off】


俺とホトはバックコーラスとボイスパーカッション兼ねて、後方で低く目立たぬようにこのパフォーマンスの完成度を上げる。


行きかう様々な国の人が振り向き、聞き耳を立てて若者はスマホを取り出し動画を撮る。


一瞬にして物凄い盛り上がりようだ。


舞と縁さんの声とスタイルの魅力がダントツに抜きんでているとはいえ異常なくらい盛り上がった。


舞は時に、アフリカ系の人の前まで踊りながら歩いていきアフリカ語で歌い、中国人の前では中国語で歌い踊る。


才女にして、エンターテイメントの天才。


親友の彭城楓真(さかきふうま)の超天才が近くにいなければ、十分プロとして通用するレベルだ。


縁さんは縁さんらしく、ご年配の男性や同性の女性に気を使い共に楽しい時間を過ごすよう配慮しながら踊り歌う


それぞれがそれぞれのやり方で、パフォーマンスする姿はまとまっていないようで物凄く完成度の高いものだった。


こういうノリになると血が騒ぐのがこの人だ。


ミスターマルガッス・シュタイン


長身と長い手足を自由に振り踊りながら俺たちに加わる。


年齢の割には、切れのあるダンスだ。


流石、アメリカ。ダンシング大国である。


周囲の喝采も様々な言葉で、賛美され合唱し踊る。


空港という立地でなければ、クラブハウスの様な雰囲気を一瞬で作り出す。


驚くのは、多言語で飛び交う喝采に妻の舞が、同じ言語で返している姿だ。


一体何言語話せるんだ?


桜木優香さんのバイオリンもメッチャいい!!


かなり腕を上げたんだな。


女性3人とバックダンサー1人、バックボーカル2人、昭和の執事の即席ユニットは面白いくらいカッコよかった。


もしここに楓真がいたらまた、とんでもないことになっているんだろうなとホット安心しながら脇に立つ


希道 直真(きみち なおま)は、放心状態。


全く理解不能の様な顔をしていた。


10分ほどパフォーマンスして一段落ついたところで、ミッドが英語で桜木優香さんのエナメルのバイオリンケースを開いた状態で持って回りながら


「お気に召していただいたらチップをお願いします」


言って回る。


アラブ人らしい恰幅の良い男性は、妻の舞のもとまで来て1万円札の束を横にして立つくらいドサッと手渡していった。


舞はさすがにこの金額は高すぎると思い即座にアラビア語で会話する。


当然この二人以外に、何を話しているのかは全くわからない。

数十分二人だけの会話が続く。


パフォーマンスは終了し想定以上の金額が集まったにも関わらず、アラブ人の男性と舞の会話は続く。


笑い声や笑みが絶えないところを見ると悪い話ではないらしい


最後にアラブ人は舞と固く握手してその場から立ち去って行った。


大金を舞に手渡したまま


俺がそっと、舞に近寄ると舞のほうから話しかけてきた。


「あの紳士は、アラブ企業の社長さんで日本企業の手によって海底石油の発掘に成功して、巨万の富を得ることになったんだそうよ」


「そのお礼に日本に来ていてこれから帰国するんだって」


「そして最後に私たちのパフォーマンスを見て、日本人はとても素晴らしって、言ってこのお金をくれたんだけど、、、」


「いらないって、何度も言ったんだけど言うこと全く気ないのよね~あのおっさん。」


俺は密かに思う。


(今は世界中が厳しい状況だ、もちろん日本だって同じだ。インフレに増税、給与格差、移民問題、、、上げたらきりがないほど日本も大変だ)


(それでも日本は噓をつかない。他国を困らせたりしない、そしてなんといっても勤勉で真面目だ、物作りの技術力は世界最高峰の基準にあると思う。)


(好きだよ。日本。この国に生まれてよかったと心から思う。)


俺は心の中で思うこととは別に


「そのお金、彼にあげていいかな?」


妻の舞はもちろん肯定して


「ええ、もちろん構わないわよ。私のお金じゃないしね。ただ、税務署に申告は私がしておくけどね。彼の性格では税金の管理なんて無理だろうから、そっちも私がおおよその計算して税金を引いた残金を渡しておくわね」


「ありがとう」


っといい、お金を持ってほぼ魂が飛んでいる希道 直真(きみち なおま)の元まで歩いていく。


「このお金で、都内に新しい住居を用意してください。」


「え、は、はい。」


相変わらず心がどこかに飛んでしまっている研究オタクは、返事だけはする。


そこにチップをジャラジャラバイオリンケースに入れながら、ミッドもやってくる。


「それなら、このお金も全部持って行ってよ。」


俺がそこは間に入って「ミッド、そのジャラ銭は持って帰れないだろうから後でまとめて銀行口座に振り込むようにしよう」


「うん、そうだね。わかった。それじゃ僕とライン交換して後で銀行口座教えてよ」


希道 直真(きみち なおま)はキョトンとした顔っで


「ラインって、なんですか?」


「「「「えっ!!」」」」


本日最後の驚きだ。


なんだかんだやっているところで、その場にいなかった常慶貴彦(じょうけいたかひこ)が銀縁眼鏡をはずし綺麗な布で拭きながらやってくる。


その場にいる仲間全員が、理解していた。


司法に携わる者として、公共施設内で許可もなくこんなパフォーマンスして、お金を稼ぐことが【違法】であると


だから、彼だけはパフォーマンスに加わらずに知らぬ存ぜぬを貫いたのだと


しかし学友の舞だけは辛らつだ


「タカヒコは頭が固すぎるのよ。」


タカヒコはいつもと変わらず


「その発言の意味が俺には理解不能だ。」


「これでも、俺なりに最大限工夫して考慮しているんだぞ」


舞は全く悪びれず


「だからあんたは、【タケマサ化】が進んでいるっていうのよ」


銀縁眼鏡を顔にかけながら


「誉め言葉と受け取っておこう」


これもいつものことなので俺が指示を出す。


「今日はもう遅いから解散にしよう」


希道 直真(きみち なおま)さん、お金の稼ぎ方にはいろいろあるんですよ。それにあなたには一般常識も学んでもらいますよ。」


「後細かいところは、舞と話し合って決めてくださいね」


「わかりましたか?」


「は、はい!!」


直立に立ち緊張しっぱなしの希道 直真(きみち なおま)さんにとって、人生の大分岐点となる一日がようやく終わろうとしていた。

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