緊急事態宣言
電車に乗っていてふと思いついたことなのでここに載せました。
今更ですが鉄オタではありません。
緊急事態宣言が発令された。飲食店が早々に店じまいし,部活にも制限が加わって,ようやくこの事態を認識した。電車には多くの人が乗っているし,昼間のマクドナルドはほぼ満席で注文が少し滞っている。昨年に比べて報告された感染者の数は数十倍にも昇るが,反対に危機感は薄れたように思われる。
改札を抜け,エスカレーターを降りて移動していると,今自分は歴史の大きな流れの中にいるのだというような気持ちに囚われる。いつかコロナ禍が現代社会の資料集と年号表に掲載され,リーマンショック以来の経済的打撃としてグラフの読み取りに活用されるとき,ごく稀に存在する感性の豊かな少年少女に想像されるような,名もなき一市民としての姿をここで体現しているのだという思いを抱く。
医療現場の逼迫は,情報だけで身近な実感ではない。戦時中もおそらくこんな雰囲気であったのではないだろうか。他国の領域や公海で行われる戦闘,その過程と結果は新聞の特報によって伝えられ,時に歪曲された勝利に沸くことさえあっただろう。戦線の後方に控える国民は,自らの生活テリトリーに対する爆撃が始まって初めて命の危機を実感する。物資の不足と配給制度は飲食店の短縮営業と保障に,焼夷弾はコロナの本格的な蔓延。こんなアナロジーの関係が成立してしまうように思える。
そういえば明日から共通テストですね。
そろそろセンター試験の思い出も書こうかな。