紛失
ある日の朝、私は眼鏡をなくしました。
電車でものをなくすことは結構あるんですけど。
今回はいろいろな面で耐えていません。まず、そもそも捜し物をしたいのに目が見えない。また、見つからなければ生活の様々なことに支障が出るし、買い直すにはお金も時間もかかる。
まだ朝6時の出来事だったので、忘れ物センターも開いていない。とりあえずこのまま行き、後で電話をかけて忘れ物登録しようか、と考えていた。
そのとき。
そういえば、さっき乗ってたの環状線だよね?
運が良ければ電車毎戻ってくるんじゃない?
ひらめいた私は、すぐさま乗り換え案内アプリでさっき乗っていた電車を追い始めた。(具体的には、一定の区間を指定し、さっき乗っていた電車の、今自分が降りた駅における発車時間を起点に何回か検索を繰り返して、元の駅まで戻す。各々到着時刻と発車時刻の差が1分なら電車がそのまま回って帰ってくることになる。環状線だからこそ通用する荒技。)すると1時間もしないうちにしっかりと帰ってくることが判明。私は待つことにした。
自分が座っていた位置も確認。一番前にも並んだ。これで万全のはず。
そして電車がやってきて、
ありました!何なら親切な誰かが窓枠の所に置いてくださっていました。
日本で良かったなあという実感がまた一つ増えました。