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精霊に愛されし早少女  作者: 月宮 (つきのみや)
私がこちらに来た日々は
18/18

呪いの元

こちらも短くてすみません。

でも少しでも進めたかったので。


また体調がよくなり次第、投稿します。

 ミノリが手を翳したその瞬間、領主夫妻が見たものは自分達の娘の胸の真ん中にある黒い点から黒い煙が出てきた所だった。


その黒い煙に唖然としていると、ミノリの手が白く輝きだし瞬く間に黒い煙を覆い尽くしてしまう。

そしてその白い光は部屋中を飛び回った後に窓をすり抜けて何処かへと飛んで行ってしまった。


「今のは・・」


同じように女の子の胸に手をあてていた女の子の兄の言葉にミノリは手を外しながら答える。


「今のが呪いの元です。 呪いは消滅させる事がとても難しいものなので呪いの主の元へと返しました。」


 ミノリのその言葉に自分達の娘が誰かに呪われた事を知った領主夫妻。


「と、いうことはアーミアは誰かに呪われていたということなのか!!」


「・・なんということ。 一体誰がアーミアにそんなことを・・」


二人が青ざめた顔で少女の顔を見る。


そこには先ほどまで青白い顔で今にも生き絶えそうな呼吸をしていた少女の頰が桜色に変わっていた。


「大丈夫ですよ。呪いの元が無くなったのですぐに目をさまします。体も元の通りの健康体です。」


 呪いのせいで病人に見えていたが、呪いが無くなった途端少女の体は元通りにもどっていたのだ。


「ああ!アーミア!!」


「ありがとうございます!!」


健康的な顔色になった少女に安心したのかミノリにお礼を言って少女の元へと駆け寄る領主夫妻。

それを笑顔で見るミノリに近づくのは領主夫妻の息子。


「妹をありがとう! 僕はこの街アルタイン領主の長男でラドクリフと言います。 それで、聞きにくいんだけどさっきの呪いの元って・・」


領主の息子でラドクリフと名乗った男の子は、呪いの元がどこに向かったのか気になるらしく、ミノリに聞くことにしたようだった。


「まだわかりません。ですが、呪いは返っていった・・ということはおそらく無事ではすみません。呪いは返ると、倍になって主へと戻っていきます。なので、周りにもし家族など血縁者がいたらその周りの人も被害を受けます。」


「じゃあ、誰が呪ったのかわかる?」


ミノリの言葉に真剣な表情で答えるラドクリフ。


「そうですね。今返った呪いがそろそろ主の元へ着く頃なので、今頃は大騒ぎになってると思います。」


そう言ったミノリの言葉に被さるように部屋の扉が開く。


「カマルディア様! 先ほどジリアン様の邸宅でジリアン様とその奥方様が!!」


 その言葉とともに入ってきたのは最初にミノリを案内した執事のドルードだった。


「ジリアンがどうしたんだ!?」


執事と領主の二人の会話に出たジリアンに何かを感じたミノリはその名前についてラドクリフに聞く。


「ジリアンって誰?」


「ジリアン叔父様ですか? 父の弟で昔どちらが領主になるかもめていたと聞きましたが・・でも、僕たちには優しい叔父ですよ? よくプレゼントももらったし。」


「ふうん。 でも、この様子だと呪いの主はそのジリアンって人ね。」


ミノリとラドクリフの会話にギョッとした顔でこちらを向く領主夫妻と執事のドルード。


「な・・まさか、ジリアンが??」


「嘘・・」


「ジリアン様がどうしました??」


自分達の娘に呪いをかけたのが実の弟だと知った領主のカマルディア。

急いで執事にジリアンの事を調べる様に言付けたのだった。





読んでくれてありがとうございます。


一人でもいる読者様のおかげで続ける事ができてます。

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