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ー少年ー

『昔々、黒くて大きな龍がいました

その龍は、とても狂暴で家を壊したり、太陽を雲で隠して人々が困っていました。

ある日、赤龍.黄龍.青龍が黒い龍を封印しました

３体の龍は世界の英雄として３つの島に祀られました

黒い龍は３つの島の中心で封印されているのでした』

この世界の子供はこの話を聞かされて育った

黒い色は黒い龍の封印を解いてしまうとして、五歳になると３体の龍の元へ行き生け贄とされていた

この世界では茶.金.緑.灰などの目や髪の色が一般的だったしかしごく稀に黒い髪や黒い目の子供が生まれていた

僕もそうなんだ…黒い髪を持っている

僕も今日で五歳…あっという間の人生とやらだった…

でも、僕は生け贄じゃない気がした…

龍に会いに行く…

そんな気がした

船に乗り、頭を隠してうとうとしていると

青龍の祠がある島から一筋の光が空に向かって輝いていた

とても美しい…そう思った