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一話 ゲームの始まり

この世界の悪人の死後....それは、死ぬと地獄界に行かされ、人間界では想像できない罰が与えられる。死は、人間界と地獄界で二段階ある。そして今私たちが住んでいるのが人間界と呼ばれるところだ。

人間界では病気、事故、精神的苦痛、といったことで死に至ってしまう。しかし地獄界では、死がない。


 普通ならば...


 地獄界では、闇のゲームがあるらしい。ただ、その闇のゲームについては、地獄界のほとんどの者がルールましてやそのゲームの会場すらわからない......ただ唯一、一つだけ分かっていることがある。

 そのゲームの敗者になると地獄界で死ぬということだ。

 つまり最後の死ということ......

 そして、そのゲーム敗者は死の直前にこう呼ぶ「悪魔のゲーム]と....


          ◇            ◇             ◇ 


 ここは、地獄界にあるバーだ。バーの床は、木をメインに使われている。カウンター越しには、マスターがおり、そのマスターの向かいには、客がいるそんなイメージだ。その客の背後には、四人座れる机イス共に3つ並んでいて、バーの隅には、よく手入れがされている鑑賞用の木がプラスチック制の植木鉢に植わっている。小さな窓ですらなく外の景色はわからない。そして入り口は、エレベーターの一つだけだ。


 紳士という言葉がふさわしい男はタキシードを着て丁寧にワイングラスを拭いている。

 ここのバーのマスターなのだろうか...男は丁寧な口調で向かい側に座った相方らしき男に話しかける。


 「もうすぐお客様がいらっしゃいます、アイアス...ゲームの準備をしてください」

 「ん、もうそんな時間なのか、ニーノ。俺はだるいから一人でやってくれ」


 同じくタキシードを着たアイアスは、ヤンキーを感じさせる声だ。

 ニーノは淡々とワイングラスを拭きながら「いつものことだ」と思い答えない。


 「なんでまた急にゲームがあるんだ?前のゲームから2000年くらいずっとなかったじゃないか」

 「あぁ、それか。そのことなんだが少しルールが変わったんだ」

 「どんなふうにだ?」

 「以前までのルールは、地獄界の者がゲームの参加者を選んでいた。このぐらいは知ってるだろ。アイアス」

 「あぁ、知ってるさ」


 アイアスは、独り言のような声で答えを返し、ニーノは、話を続ける。


 「人間界で死んだ直後の者かつ、善意で罪を犯したものが地獄界に来ると同時にくじを無意識で引かされるんだ。そして当選すればこのバーのエレベーターに飛ばせられる仕組みにかわったんだ。その問題の当選確率なんだが、とても低い確率になったからお客様が少なくなったんだ。まぁ、例えでいうと机をとおり抜けるぐらいの確率だ」


 ワイングラスに汚れが付いていないか確認する。


 「ふーんそんなことだったのか。けっけっ、それより俺はゲームが待ちどうしいぜ、なんたって2000年ぶりだからな」


 アイアスは、気味の悪い笑みを浮かべたが、どこか楽しさを感じさせた。


 「そうですねアイアス、でも気味が悪い笑いを控えましょう。せっかくのお客様が逃げててしまいますよ」

 「あぁ、わかっているよ。でもよぉ、この高ぶる興奮おさえきれねーよ」

 「あなたが、抑えきれないのは、分かっています。でも、意識するように心がけてください」


 と言いつつも笑いが隠せないのかニーノも微笑をうかべていた。

 そして、「分かった」というあいずちをうち、アイアスは微笑を浮かべ、お客様が来る方を向きながら待った。

             ◇              ◇                     一時間前、人間界

 「あなた...」「お父さん...」という嫁と娘の声がどんどん小さくなっていった。

  死が近いのか...なんだこの安心感は...

 ここは、どこだろうか...辺りは、暗く、静かに水の流れる音がする...目がなれてきたのか前方には、水の音が聞こえたとうり川があった。

 「川...」金崎(かねざき) 哲真(てっしん)は、川ということから自分が三途の川にいるのではないかと連想した。

 川には、人が二人ほど乗れそうな和船が一艘ある...

 俺は、いくあてもないので和船に乗った。ギシギシという木と木が擦れる一定のリズムが耳に響いてくる。

 これから、どこに向かうのだろうか。もしかするとあてのない旅をするかもしれない。波に身を任せると舟の揺れが心地よかった。そして、あてのない舟の旅がすぐに終わりを告げる。

 ようやく何かまばゆい光が目に入りそれを越えていく。


 光を越えるとさっきまであった和船は、消え、薄暗いエレベーターに乗せられていた。

 エレベーターには、ボタンがなく唯一あるのが哲真の真上にある古い蛍光灯のみだ。

 俺は、どこに向っているのか...体が少し浮遊感を感じたのと同時にチンッという音がなった。そして、ドアが開いた。


 俺は、なんとなく降りてみると、「ご来場ありがとうございます」と言う丁寧な挨拶をされた。その男に哲真は「ここはどこなんだ」と問うが、

「立ってらっしゃることもしんどいことでしょう。とりあえずここにお座りください」と言い俺を四人用の席に座らした。


 ここはバーらしいが、客は、一人も入っていない。

 ようやく落ち着いて座れると、「さて、お話をさっそくさせていただきたいと思います」と言う。


「私は、ニーノというものです。ここのマスターをしております」


「それであちらが...」と言い終わる前にカウンターに座った男が自己紹介をするがニーノという男とは、正反対でだということが分かった。「俺は、アイアスだ」いかにも適当かがよくわかる。


「いつものことなので気にしないでください」

「それより、なんで俺をここに連れてたんだ?」当然の疑問だ

「金崎様は、生前警察に知られないように人を殺しております」


 この一言にビックと反応した。


「お、俺が人を殺すわけないだろう」

「いいえ、金崎様は、人を殺しています。その証拠に三途の川をわたってきました。」


哲真は、凍りつき言葉がでなかった。


「まぁ、あの状態では仕方がないことです。金崎様は、ご家族をお守りするためにしたんですから」

「なんでそれを知っている」

「私は、地獄界のものですから。でも、それは、罪です。このバーでは、金崎様が悪か善を決めるゲームをします。勝てば、人間界で金崎様がやった罪を消し、再び家族と会えるように蘇生させていただきます。負ければ、あなたを殺します。地獄界で死んだら、次はありませんから。思うのは自由ですが」

「そんなこと言っても結局は勝てばいいんだろ」

「はい、そうです。では、さっそくゲームを始めさせていたできたいと思います」


 バーの中で声が静に響く。

拙い文を読んでいただきありがとうございます。できれば、これをこう直したらいいなどのコメントをぜひともよろしくお願いします。

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