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学園七不思議が不思議すぎる  作者: 薄型まな板
6/12

ダサい髭のジジイ

この学校は、長方形の土地の隣り合う二辺をそれぞれ校舎と部活棟して、それ以外は校庭という作りだ。校門は、校舎と部活棟の間にある。

「ところで部長、七つのうちどれから調査していくんですか? 」

校庭まで続いていく道(つまり渡り廊下の真下)を歩きながら、俺は尋ねた。

「……普通に一つ目から攻略しようと思う」

「初代校長像ですか……」

初代校長像は、部活棟の奥にある弓道場の手前にある。部活棟の裏を通って、俺たちはそこへ向かっていった。

部長の言いつけで、俺たちは懐中電灯を持ってきていた。外の街灯の光がフェンス越しにわずかに届いているが、それでも暗い。先頭を歩く部長のみ懐中電灯を点けて歩いた。

ドサッ。

急に後ろで大きな音がしたので、俺は慌てて懐中電灯をつけた。

照らされたのは、ずっこけている美鈴。

「あーあー、大丈夫か?」

俺はそばに駆け寄って近くにしゃがんだ。

「ふ、ふぇ……」

美鈴の顔は今にも泣きそうだ。可愛い。惚れてないぞ。

「美鈴ちゃん大丈夫ー? 」

奈々も気がついたようで駆け寄ってきた。

「九条、ちび助は御影に任せて先に行くぞ」

もう結構前に進んでしまっている部長が奈々を呼んだ。

「はいはーい! ハクくんたちは後から来てね!」

奈々は部長の方に駆けて行った。

「了解だ」

俺は改めて美鈴の方を向いた時には、もう美鈴は立ち上がりかけていた。

「立てるのか? 」

「うん、大丈夫」

大丈夫な風には見えないな。膝を擦りむいているからだ。肌が白い美鈴は真っ赤な傷がとても痛々しく見える。

「それ絶対痛いだろ」

「痛くない」

何故か強めに美鈴は言った。気を遣って欲しくないんだろうか。

「おんぶしてやろうか? 」

「いらない」

「そ、そっすか……」

ツンもデレもなく普通に拒否された。傷つくぜ……。

俺が勝手にうなだれている間に美鈴は一人で立ち上がり、部長の後を追って歩いていった。


美鈴の後を追いかけ、俺たちは部活棟の奥にある初代校長像に辿り着いた。

「夜中に見ると結構怖いですね……」

暗い夜の中、懐中電灯で照らす初代校長の顔はかなり不気味だ。ダ・ヴィンチのパクリのような髭と、像で見てもわかるようないい人オーラが特徴的だ。

「さっそく調査しようよ! 」

興味津々という顔で奈々が言った。

「え、もうやるの? 」

「ならいつやると言うんだ」

「それは……」

心の準備というものがあるでしょうが……。

そんな俺を待たずに奈々は大きな声で像に話しかけた。というより、叫んだ。

「こーちょーせんせーいっ! そのおヒゲちょっとダサさすぎると思うんでーっ! ジャンピング土下座で反省した方がいいと思います!! 」

「おいーっ!? 」

「く、九条、それは……」

噂のやつから発展させすぎだろ!? 像に意志あったらかなり傷つくよそれ!!


『お嬢さん、それはかなり傷つくのう……』


老人のしわがれた声が、俺の耳に響いた。

「……俺たちにジジイの声真似上手いやついたっけ? 」

「そんな謎の特技ないと思う」

他の部員も全員驚いた顔をしている。良かった、俺の耳がおかしいんじゃないんだな。

「だよな……」


『もしもーし? うぅむ、聞こえておらんのか……』


まただ。

「まじで誰か物真似できるのか? 」

「……御影、そろそろ現実を見た方がいい」

部長が諦めたような口調で言った。

俺は恐る恐る、初代校長像の顔を見る。


『やはり聞こえておらんか……』


金属でできた爺さんが、困ったような顔でこっちを見ながら、言った。

つまり。

「像が……動いた」

くっそどうでもいいことですが、キャラの苗字は大体関西圏の駅名です。

例えば御影は阪神本線の駅名ですね

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