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大切な友達 1

〔・・・え?何時・・・ヤバイ。〕

私はベッドから飛び降りた。時計を見ると7時30分・・・。〔ヤバイ遅刻する・・・。〕私は急いで着替えて、リビングへ行った。テーブルの上にメモ書がいてある。 

【瑞希へ今日も帰り遅くなるから、夕飯先食べといてね。レンジの中に煮物と魚があります。 母】

お母さんは看護士、お父さんは医者、だから家族が揃うことはめったにない。私はそのメモを横目でみつつ、テーブルの上にあったサラダとパンを少し食べて、身支度を整え、大急ぎで家を出た。〔こんなことなら昨日、遅くまでTV見てるんじゃなかった。〕と思いつつ、通学路を走った。学校の校門をくぐりぬけ、昇降口から廊下を走りぬけた。教室の近くで予鈴が鳴り始めた。〔ヤバイ本当に遅刻しちゃう・・・。〕私は最後の力を振り絞って走った。最後のチャイムと同時に教室に駆け込んだ。そのすぐ後に、蓮沼が駆け込んだ。先生が、

「氷田、セーフ、蓮沼アウト!おまえら仲良く登校はいいが、もう少しはやくな。」

と言った。私と蓮沼は顔を見合わせた。教室中がドッと笑い出した。私と蓮沼は席に着いた。蓮沼は私の席の隣。私と蓮沼は、仲のいい友達。

蓮沼と私は、去年の春知り合った。卒業と同時に転校した私は学校で友達が出来るか不安だった。そんな私の隣の席に蓮沼がいた。私たちは自己紹介のとき、好きなバンドの話で意気投合し、友達になった。それからなんどか一緒にライヴへ行ったり、一緒に学級役員になったりして、すごく仲良くなった。だからよく、2人は付き合ってるの?なんて質問をされたが、付き合っていない。私たちは友達なのだ。私たちはよくバカをやって、先生に怒られもした。その度に喧嘩したり、シカトし合ったりした。だけど、次の日には仲直りって感じだ。こんな2人だから、恋愛感情なんて持ってない。

4時間目が終わり、弁当の時間。私は、友達の雛乃と美奈と一緒に弁当を食べに行こうとしたとき、蓮沼に呼び止められた。

 『瑞希、俺、今度部活でレギュラーになったんだ!!今度大会あるから、応援に来いよな。』

蓮沼はバスケ部だ。ここの学校のバスケ部は伝統があって、全国大会に数多く出場していて、部員も少なくない。その中でレギュラーになれるなんて、すごいことだ。蓮沼は特別背が高いわけでなく、特別運動が出来るわけでもない。ただ、練習熱心で、部活を休んだことがほとんどなかった。その甲斐あって、レギュラーが取れたのだろう。

「おめでとう!!すごいじゃん。試合いつ??」

『え〜っと・・・まって、あとで先生に聞いとくな。じゃ、俺昼レンあるから。』

そう言って、蓮沼はグラウンドに向かった。弁当は早弁したっぽい。私は、美奈と雛乃と一緒に弁当を食べることにした。美奈が、

「ねぇ、天気いいし、外で食べようよ。」

と言ったので、私たちは外で弁当を食べることにした。中庭の渡り廊下のある場所に大きな木がある。その下に3人がけのベンチがある。私たちはそこで弁当を食べることにした。私たちはたわいもないことをしゃべった。

美「ねぇ?さっき、蓮沼君と何話してたの、瑞希?」

瑞「ああ・・・なんか、蓮沼部活でレギュラーになったんだって。」

雛「え?すごいじゃん。」

瑞「でしょ!?それで、今度の大会応援来いよって言われた。」

美「やっぱりさぁ、瑞希、蓮沼君と付き合ってるでしょ?」

雛「あ、それ私も思った!でなきゃ蓮沼君、そんなこと言わないでしょ。」

瑞「だからさ、何度も言うように、私と蓮沼は友達なの。それ以上でもそれ以下でもないの!」

と、私が言ったとき、渡り廊下を1人の女子が歩いてきた。そのこがこっちを向いた。あ・・・。そのこは私にお辞儀して、校舎に入って行った。

雛「かわいいじゃん今の子。瑞希知り合いなの??」

美「ね、でも1年の上履きだったよ。」

瑞「知り合いっていうか・・・。蓮沼の幼馴染で、蓮沼が片思いしてる子?1年の畔さん。まぁ、いつも遠くからしか見たことないし、私のこと知ってたんだぁ・・・」

美・雛「え??今なんて言った??」

瑞「あ・・・。今のこと秘密ね。」

美「うっそ〜蓮沼君って、絶対瑞希が好きだと思ってた。」

雛「ね!!うちも絶対そうかと思ってたのにぃ。」

瑞「だから、何度もいってるでしょ、私たちはただの友達なんだって。」

雛乃と美奈はイロイロ言っていたが、蓮沼が畔さんを好きだってことは、去年の夏に、一緒に夏祭りに行った時に知ったし、今更驚くことでもない。

 帰りの会が始まった。蓮沼が私に話しかけてきた。

『俺、さっき先生に大会の日程聞くの忘れたから、今日メールするな。』

「あ、わかった。部活がんばってね♪絶対優勝しなよ!!」

『分かってるって。俺をだれだとおもってるんだい、瑞希君?』

「え・・・蓮沼だから心配してるんだけど・・・。」

『うわっ、お前ウザッ』

「あ!そうだ・・。ねぇ?蓮沼、畔さんに私のこと話した??」

『え?んーっと・・・。話したけど何で?沙雪がなんかした?』

「そうじゃなくてさ、今日初めて会ったのに、挨拶されたから・・・」

『沙雪が?ふーん。//////』

「なに赤くなってんのよ?蓮沼は本当に畔さんのこと好きなんだねぇ。告っちゃえばいいのに?」

『うるせーな。それが出来たら苦労しないっつーの』

そんな会話をしていると、学級会長が号令をかけて、下校となった。蓮沼はすぐさま部活に行ってしまった。雛乃と美奈は部活があって、帰宅部の私は1人で帰る。途中で先生に呼ばれて、なんか掲示物の手伝いをさせられた。その後、私は1人下校した。

グラウンドでは、サッカーや野球、ソフトなどいろんな部活が活動している。その中で一際目立つのが、バスケ部。3面のバスケットコートがある学校なんてそうそうないだろう。体育館もバスケ部専用の地下室が設けられているし。バスケットコートをフェンス越しで少しの間、蓮沼のがんばりを見ていた。みんなが少し手を抜いて基本練習している時、蓮沼だけは必死で練習していた。

「蓮沼元気いいねぇ・・・。」

と、私が1人ごとを言った時、隣に畔さんがいた。畔さんは、蓮沼を見ていた。しばらくすると、畔さんは私に気づいて、その場から駆け出した。私は畔さんを追った。畔さんは急に立ち止まった。

「私・・・大丈夫・・・。私、准樹君と氷田さんの邪魔するつもりありませんから。ただ・・。」

と。畔さんは涙声で言って、立ち去った。〔なんだ・・・蓮沼と両思いじゃん・・・。〕私は、1人そこで立ち止まっていた。秋風がビューッと吹いて、私の体に冷たくあたった。

「寒っ・・・。風邪ひいちゃう。早く帰ろう。」

私は、その場を離れて、校門へ向かった。枯葉が落ちて、なんだか、急に寂しくなった。〔何で?蓮沼と畔さんは両思いなんだよ。友達が、幸せになれるなれるんだよ・・・〕私は、1人で枯葉の散る道を歩いた。空を見ると、きれいな夕焼けで、私の心は、安らいだ。

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