君がポストを開けるたびに 1話
こんにちは!
この物語はポストに知らない物が入っていたという友人の実体験をもとに書かせて頂きました
初めて書いた作品ですが読んで頂けたら嬉しいです!
お楽しみください
「最近面白くないなー」
一人、窓の前でため息をつく
時野世 蒼真 (ときのせ そうま) 17歳
久遠第二高校に通っている
彼は努力家で分からないことを放置しない優等生だ
高校生活は楽しくないらしい
プルルル!プルルル!
アラームの音が鳴り響く。
カーテンを開けると雲一つない快晴だった。
「ホントに月曜日やだわ…。」
今日は月曜日だ。月曜日は嫌いな数学があるから嫌いらしい。週の初めとゆうこともありダブルパンチだ。快晴だからといって何か変わることも無かった。
制服を着て、ネクタイを手に取る。
「ネクタイいらねぇだろ…。」
渋々ネクタイを締める。朝食は納豆ご飯にハマっている模様だ。
「ごちそうさまでした!行ってきまーす。」
「気をつけていくのよ。いってらっしゃい。」
蒼真の母、時野世 紗綾 (ときのせ さや)
彼女はいつも蒼真のことを思っている懐が大きい人だ。
料理が上手らしい。
リンリン!
自転車のベルを鳴らし学校へ向かう。自転車に乗るときは毎回、彼女が出来た時を妄想しながら走っているらしい。
学校に着いた。今日は、国語・数学・英語の授業。 この学校はそれぞれ2時間ずつの授業だ。
「めんどくさいな…」
彼の友達は学校には居ない。だから毎日楽しくなさそう。ただ、"学校"には居ないだけで、家で毎日やってるんだ…。続きはご想像にお任せだ…。
ようやく全ての授業が終わった。
「はぁ…やっと帰れる…」
学校が終わり家へ自転車を飛ばす。今日はやけに空が薄紫で綺麗だ。
家の前に着いた。その時ポストから何か異様な雰囲気を感じた。
「ポストこんなんだっけ?」
家族全員開けたことが無いことを思いだし、好奇心が湧いてくる。まるで魔法をかけられた様に。もう止められなかった。気づいたら蒼真の手はポストの取っ手にあった。
キィィィと音をたててポストが開く。
「ん?何これ…。」
蒼真は戸惑いをみせる。
中に入っていたのは古びたカセットテープだった。埃まみれで、所々錆びていて、凹んでいる。
すぐに交番に行こうとした。
(交番に届けないと!……でも親にも言ってないし、カセットテープがどんなものか気になる…。)
上にのっている埃を振り払う。
「よし決めた、調べよう」
蒼真の好奇心は底なし沼だった…。
蒼真は早速、自分の部屋にそれを持ち込んだ。気付かれないように。
「こんなもん持ってるのお母さんにバレたら怒られるな、こりゃ」
素早くラジカセを探す。
「あったあったこれ!」
蒼真の部屋にはお母さんのラジカセがあるらしい。それで例のカセットテープを再生する。
「やぁ…これは俺だ。未来の…。」
「…は?」
鳥肌がとまらない。
「未来の俺…?」
「そんなわけないだろ。名前も言ってないしイタズラだ。」
鳥肌をとめるために体がもがいてる。そんな気がした。
交番に届けようと慌てて玄関を飛び出す。
「蒼真、どこ行くの?」
「あぁ…ちょっと忘れ物!行ってきます!」
「忘れ物多いねあんたー。気をつけていくのよ。いってらっしゃい。」
リンリン!
自転車のベルを鳴らし交番へ向かう。こんな時でも相変わらず妄想しているらしい。
空がそろそろ暗くなる。
交番に着くとすぐに対応してくれた。カセットテープを交番の方に渡し、事情を説明した。
「調べてくるんで、ちょっと待っといてください。」
「はい。」
5分ほどたっただろうか。
「調べ終わりました…」
「はい。……何かありました?」
交番の方の顔は青ざめていた。嫌な予感が脳内をよぎる。
「結論から申し上げると、このカセットテープは、実際に10年後の蒼真さんが録音したものと思われます…」
「え?」
「どうゆうことですか?それは本当なんですか!?」
交番の方曰くカセットテープの中に手紙が埋め込まれていたらしく、その手紙にはこう書いてあった。
""これは本当に未来の蒼真だ、お前なんだ。
今は2025年、2020年に久遠第二高校が爆破される。家族、友達、先生…もう知り合いの言うことは信じるな
検討を祈る""
「これは何を言ってるんですか……!?」
「我々もよく分からないんです…。」
蒼真はその手紙を読んで立ち尽くしてしまった…。
「……………もう夜か」
今日は真っ暗になるのが早い。