異世界旅行記のクロニクル

真勇者と真魔王の一年

真勇者の功績・異世界から召喚された勇者

平凡な生活は時に辛く、耐えられなくなり、この世の終わりを願った。心の中でそう叫び、願っていたのだ。

「この騒音…この痛み…全てが終わってくれ！！！」そして静寂が訪れた。

気がつくと、景色は先ほどまで立っていた場所とは全く違っていた。

景色は依然として高い岩棚の上だったが、見慣れたゴミの山とは全く異なる、美しい景色が広がっていた。しかし、私の他にも、私の到着に戸惑っている人々がいたので、長く眺めているのは辛かった。

私の少し前には3人の人がいた。

一番左には、おそらく高校生くらいの少女がいた。彼女は薄いブロンドの髪に、薄い青い瞳をしており、眼鏡とよく合った厳しい表情をしていた。

私の右隣には、コック服姿の少女がいた。ブロンドの髪をヘアネットで綺麗にまとめ、遠くを見つめる瞳は妖艶で、左唇の下のほくろが大人の美しさを醸し出していた。

そして中央には赤毛の少年がいた。彼を見た瞬間、私は彼を憎んだ。きっと、最後に無意識に彼のことを話していたのは、そのためだろう。

さらにその先にも3人の若い女性がいた。豪華な衣装と堂々とした風貌から、お姫様だろう。

これが夢か、あるいは手の込んだいたずらでなければ、私は別の世界に飛ばされたのだと思う……ああ、私の出番が来た。

「それで、なぜ私はこの世界に召喚されたのですか？」 聞くまでもない。おそらくテンプレで、私たちはこの世界を魔王軍か、この世界の滅亡から救うために召喚されたのだろう。

「お姫様たちから聞こうとしていた矢先、突然あなたが現れました。」それは赤毛の男で、アジア系の顔をしていた。

「その質問はあなたへのものではないわ！」

厄介な争いになりそうだと察したお姫様のような女性の一人が私たちの間に立ち、優しく声をかけた。

「ガルヴァランド王国第一の姫巫女、アルミナ・アルキレス・ガルヴァランドと申します。皆様、到着されましたので、召喚に関するご案内をさせていただきます。」姫巫女らしく、その言葉と声は赤毛の獣のような気品とは程遠い、堂々としたものだった。「召喚の儀式の後、皆様はきっと混乱し、方向感覚もおぼつかないでしょうが、まずはその混乱を解消したいでしょうから…」

アルミナという姫巫女が召喚の理由をざっと説明し、二人の女性と姫が補足説明を行った。

魔王とその魔軍は300年に一度活発化する「魔王期」と呼ばれる時期があり、この脅威は、定型的な言い方で言えば、異世界からやってくる英雄によってのみ、打ち破ることができる。

私はアメリカ人ですが、アニメ、ゲーム、ライトノベル、マンガなど、日本文学のあらゆるものに夢中になりました。ですから、異世界に召喚されて勇者になるという、使い古されながらも妙に愛されているジャンルだと知っていました。

少しだけおさらいしておきますが、私はそんな勇者の一人となり、この世界を救い、富と女と名声を手に入れるつもりでした。美しい王女様の説明には肩をすくめましたが、ついに自分が望むもの…当然のものを得られるという期待に、私は有頂天でした。

おそらく私たちを安心させるためだったのでしょう、もう一人の王女様風の女性がもう一つ付け加えました。

「私はアレクサンドリア女王国の姫女王、アレクサンドリア・ザノリア・グウェンドリンです。まずは、本来私たちが担うべき役割を、あなた方に押し付けてしまったことをお詫び申し上げます。」彼女は、巫女姫アルミナとはまた違ったタイプの美人でした。司祭姫アルミナは王族の気品漂う美しさを漂わせていましたが、司祭女王アレクサンドリアはストイックな美しさで、独特の魅力を放っていました。

「あなた方の安全を万全にするため、生命と運命の至高の女神は、これから課す任務に必要なものを授けてくださいました。また、ある種の動機、あるいは褒美として、私たちが叶えられる願いは何でも叶えましょう。」王族らしく、彼女はあっさりと謝罪し、私たちが逃げ出したり反抗したりしないことを約束しました。

「まずは意識の奥底に集中してください。あなた方は皆、自己評価スキルを授かっているので、生命と運命の至高の女神から授かった祝福の結晶のようなものが見えるはずです。」

「ここにあるわ！！！」私は心の中で叫び、彼女の言う通りにしました。するとすぐに、ハイテクな拡張現実スクリーンが目の前に浮かび上がりました。召喚された他の3人も同じように驚きと畏怖の念を呟いているのが聞こえた。とにかく、この機会に画面を見てみた。

.LOG {

異世界から召喚されたので、「異世界人」という称号を授かったのですね？

・運命によって真の英雄として認められたあなたは、「真の英雄」の称号を得ました。

}

.PROFILE {

・名前：リチャード・スティーブンス

・ソースレベル：1

・起源：召喚された人間

・年齢：16歳

・職業：真の英雄

・ステータス配分ポイント：10

・スキル配分ポイント：10

・経験値：1,000

・獲得経験値：0

}

.STATUS {

・健康

}

.STATS {

・生命力：450 + 180 【630 / 630】+

・マナ：250 + 100【350 / 350】+

・物理攻撃力：165 + 66【231】+

・物理防御力：150 + 60【210】+

・魔力攻撃力：150 + 60【210】+

・魔力耐性：150 + 60【210】+

}

.装備 {

・頭部

・顔：なし

・左耳：なし

・右耳：なし

・アクセサリー01：なし

・上半身

インナー：無地の白シャツ

アウター：デニムジャケット

アクセサリー01：なし

アクセサリー02：なし

o腕

左手：なし

右手：なし

アクセサリー 01：記念ブレスレット

アクセサリー 02：なし

アクセサリー 03：なし

アクセサリー 04：なし

アクセサリー 05：なし

下半身

oズボン：デニムジーンズ？

o脚：なし

oアクセサリー1：なし

oアクセサリー2：なし

•足

o靴：白ゴム底

oアクセサリー1：なし

oアクセサリー2：なし

}

.称号 {

•異世界から来た者

•真の英雄

}

.スキル {

•パッシブ {

•特殊スキル {

•自己ステータス配分

•自己スキル配分

•授与

•献身

•全能の神性

•天のベール

}

.戦闘 {

•双剣技：レベル1

•大剣技：レベル1

•片手短剣アーツ：レベル1

・片手剣アーツ：レベル1

・短剣アーツ：レベル1

・槍アーツ：レベル1

・両手剣アーツ：レベル1

・マナの祝福：最大

}

・洞察力と機動力 {

・自己評価：最大

・ステータス評価：最大

・軽快な指使い：レベル1

・鍛錬：レベル1

}

・耐性 {

・サイケアタック：レベル1

}

}

}

・無限貯蔵 {

・デュランダル

・エヴァラックの盾

}

これは予想外だった、ハハハハハ！ 世界よ、我にひれ伏せ。我こそは真の救世主として祝福された、真の勇者なり。

他の皆がまだ自分の可能性を模索しているように、私も同じように自分のステータスを測っている。

ログから、我々は異世界から召喚されたことがわかった。しかし、これらの称号の最大の特典は以下の通りだ。

異世界召喚者 {

•異世界召喚によって獲得

•全ての基本ステータスが10%上昇

•アクティブスキル「自己評価」を獲得

}

この称号のおかげで、私は現在自分の評価に使っている「自己評価」スキルを習得した。次は…

.TRUE HERO {

この世界の真の英雄となるよう運命に選ばれ、認められた者

全ての基本ステータスが30%上昇

アクティブスキル：自己ステータス配分を習得

アクティブスキル：自己ステータス配分を習得

全ての真の英雄関連の特殊スキルを習得

}

この称号は本当に素晴らしい。基本ステータスがなんと30%も上昇するだけでなく、スキルセクションに進んだら使える特別な特典もいくつかある。

.PROFILE {

名前：リチャード・スティーブンス

出身：召喚獣

ステータス配分ポイント：10

スキル配分ポイント：10

}

今のところ経験値でできることは何もないから、経験値の確認は戦闘とレベルアップの時にすることにしました。今のところ、確認すべき点は以下の4つです。名前が気に入らなかったので…あまりにも地味で、真の勇者にふさわしくない名前です。変更する方法を見つけなければなりません。

私のオリジンは召喚された人間です。召喚されたのは事実だと思いますが、これはおそらく、この世界の住人と容易に区別できるように、つまり、私たちがはるかに優れていることを示すための方法でしょう。

次はステータスとスキルの割り当てポイントです。それぞれ標準の10ポイントから始めますが、どのポイントを追加するかはすぐに慎重に検討する必要があります。

称号のおかげで基礎ステータスが上昇し、元々高いステータスがさらに向上しました。今後の方向性としては、体力と魔法防御を検討すべきでしょう。

装備は今着ているものと全く同じです。ただ、これらにも異世界から来たという特別なアドオンがいくつか付いています。装備の内訳は以下の通りです。

・無地の白シャツ [物理防御力 +10.00%、魔法耐性 +10.00%]

・デニムジャケット [物理防御力 +10.00%、魔法耐性 +10.00%]

・メメントブレスレット [物理筋力 +10.00%、魔法耐性 +10.00%]

・デニムジーンズ + 下着 [物理防御力 +10.00%、魔法耐性 +10.00%]

・白ラバーソール [物理防御力 +10.00%、魔法耐性 +10.00%]

かなりハイスペックなので、もっとかっこいい装備を手に入れるまでは、これ以外は使わないでしょう。

戦闘パッシブスキルはすべてレベル1で、すべて剣に特化したものです。ただし、魔法を最大限まで使いこなせる「マナの祝福」だけは例外です。なぜ魔法に関する称号を獲得していないのか不思議です。まあ、今のところはそれほど重要ではないので、後で理由を考えましょう。

次に挙げるスキルは「訓練」です。これはスキルレベルアップに必要な経験値を減らしてくれますが、私の「割り当て」スキルがあれば、簡単に役に立たなくなってしまいます。

耐性スキルは「サイキックアタック耐性」1つだけです。これは精神攻撃とみなされるものすべてに耐性があります。魅了や混乱は受けないはずですが、この耐性スキルの効果はそれだけではないかもしれません。スキル割り当てポイントを最初に使う際に、このスキルも検討してみる価値があるかもしれません。

さて、真の英雄特有の特殊スキルについてですが：

授与 – このスキルは、真の英雄が自分のステータス/スキルの一部をパーティーメンバーに授与できるようにします。

・献身 – このスキルは味方から受けたダメージをすべて自分に転嫁します。

・天のヴェール – 自分と味方とみなすすべてのステータスを30.00%アップさせます。

・全能の神性 – これは真の英雄専用のスキルで、悪魔、魔王、そして真の魔王を倒すことができます。真の英雄のパーティメンバーはこの神性にアクセスでき、魔王と真の魔王以外の悪魔を倒すことができます。

最初のスキルは特殊スキルとしては厄介です。このスキルはできるだけ使いたくありません。苦労して得たスキルを誰かに譲り渡す必要はありません。これは献身スキルにも当てはまります。なぜ他人のために傷つきたいと思うでしょうか。

天のヴェールは良さそうです。そして最後に、どうやら誰でも悪魔を倒せるわけではないようだ。この神性を持たない者は、魔王や真の魔王を倒す見込みはない。このスキルこそが、私が英雄への道を歩むための鍵なのだ。

そして最後に、私の無限倉庫――無限と書いてあるからには、どんな大きさの物でもここに保管できるということだ。今は、これから長く使い続けることになる二つの装備を持っている。片手聖剣「デュランダル」と聖盾「シールド・オブ・エヴァラック」だ。

.DURANDAL {

伝説のパラディンの片手両刃聖剣

アイテムランク：SSS

マナ +20.00%（英雄または真の英雄の称号を持つ者による使用時 +10.00%）

物理STR +20.00%（英雄または真の英雄の称号を持つ者による使用時 +10.00%）

物理DEF +20.00%（英雄または真の英雄の称号を持つ者による使用時 +10.00%）

魔法POW +20.00%（英雄または真の英雄の称号を持つ者による使用時 +10.00%）

魔法RES +20.00%（英雄または真の英雄の称号を持つ者による使用時 +10.00%）

聖属性を付与

聖耐性 レベル10

自動修復レベル10

}

.シールド・オブ・エヴァラーチ {

伝説のパラディンの聖なる盾

アイテムランク：SSS

マナ +20.00%（英雄または真の英雄の称号を持つ者が装備している場合 +10.00%）

物理STR +20.00%（英雄または真の英雄の称号を持つ者が装備している場合 +10.00%）

物理DEF +20.00%（英雄または真の英雄の称号を持つ者が装備している場合 +10.00%）

魔法POW +20.00%（英雄または真の英雄の称号を持つ者が装備している場合 +10.00%）

魔法RES +20.00%（英雄または真の英雄の称号を持つ者が装備している場合 +10.00%）

聖属性が埋め込まれている

アンホーリーを無効化

自動修復レベル10

}

うん、これはしばらく使うことになるだろう。要するに、俺好みのチートアイテムだ。

俺が自分のパラメータ評価を終えると、召喚された他の奴らも評価を終えた。すると、召喚師らしき女性が、また別のサプリメントを持ってきた。

「勇者召喚って言ったけど、儀式で召喚できるのは一人だけなのよ」そう言うと、彼女はちゃんと俺の方を見た。何か俺に意地でもあるのか、もし選べるなら、アルミーナ王女かアレクサンドリア女王のどちらかを「絶対に」選ぶだろう。俺を見ていた女性は美人と言えるかもしれないが、二人の間に立つと地味に見えた。「つまり、ここにいる二人は、魔王とその魔軍を倒す以外の目的で召喚されたってことか」

「なるほど…は？」そう言ったのは赤毛の男だった。*チェ…あの赤い群れは本当にムカつく。 「そうだとしたら、召喚士は3人しかいないのに、なぜここには4人いるんだ？」

「そういえば…」高校の制服を着た少女は同意した。もう一人のシェフ服の女性はただ遠くを見つめていた。

「それは……」召喚者らしい三人の女性も、この状況に困惑していた。「ここにいるアルミナ神官姫は一人の勇者を召喚するはずで、アレクサンドリア神官女王と私、グリフォンディアの最高神官リリナは、魔王とその軍勢を倒すとは関係のない別の任務のために召喚されたんです……」

「まあ、仕方がないので、それぞれの持ち場に着いてから謎を解き明かしましょう。今は、お帰りいただくことはできませんが、せめてこれでよろしいでしょうか、伺わせていただきますね」アルミナ姫は申し訳なさそうに言った。正直、これは私の願いだったので問題ありません。もしお帰りいただけるなら、あの赤毛の女にお願いしたいところです。

「とりあえず、行くしかないわ。帰る手段がない以上、どうすることもできないから」赤毛の女はそう宣言した。英雄になるのは得意だと思っているんだろうな。申し訳ないが、この物語の主人公は私なんだ。

「仕事の報酬がもらえるなら…」学生風の少女は優しく答えた。

「…仕方がない…」シェフ風の女性が俯いて答えた。

「わかったわ。基本的なことは私たちが全部面倒を見るから、心配する必要はないわ」アルミナ姫はそう保証した。「じゃあ、みんなでセイレント島を出て行きましょう。もうすっかり歓迎しすぎたわね」

「ところで…」地味な女教皇は立ち止まり、私に質問を投げかけた。「もう皆さんはご存知かもしれませんが、お名前を伺いますね、英雄様？」

ふふ…やっぱり私に気があるんだね。でも残念ながら、地味な女教皇様、あなたは私のストライクゾーンには入らないけど、せめて名前を教えてあげて、空想して夢の中で呼んでもらうことはできるわ。

「私？ガルフォード・グランフォールです」私は颯爽と彼女の前に立ち、宣言した。

「ハッ！まさか嘘をつくとは！」赤毛の女が怒鳴った。

※チェ…当然、鑑定スキルを持つ奴らが私を鑑定するだろうとは予想していた。しかも、赤毛の女がそれに気づいたのだ。お説教されるかと思った…冗談で済ませられるかもしれない…その時、アルミナ姫から困惑した声が聞こえた。

「え！？」そして、アレクサンドリアと赤毛の女が続いた。

彼女たちが困惑する中、私も自分のプロフィールを見た。

.PROFILE {

名前：ガルフォード・グランフォール

}

名前が変更されていた…完璧だ。