プロローグ2 ゴースト隊
2036年5月2日。
オースランド連合国、オーランド海域上空。
1400時。
高度7000フィート。
「くっ、後ろに付かれた!援護を……ブブッ」
「メーデー!メーデー!!攻撃を諸に食らった!
脱出する!」
「生き残りはいるか!?くそっ、"青い亡霊"が!!」
1410時。
オースランド連合国に領空侵犯したユーリア共和国軍機6機は瞬く間に全滅した。
「こちら管制塔よりゴースト隊へ。敵の全滅を確認した。帰投せよ。」
「こちらゴースト1、了解。これより帰投する。」
ゴースト隊。
正しくはオースランド国防空軍第6戦術飛行隊、601飛行部隊。
所属しているF-4戦闘機1機、F-2戦闘機1機によって領空侵犯をした共和国軍機は殲滅された。
この部隊の特徴はなんと言ってもその鮮やかな洋上迷彩(青と紺色の迷彩)のF-2戦闘機と機体の老朽化で退役が進んでいるF-4戦闘機が近代化改修を受けながら隊長機として現役で空を守っている事、パイロット全員と基地司令官が女性であるという事だ。
隊長は洋上迷彩のF-4戦闘機(愛称はファントムII)という事、並外れた飛行技術により敵からも味方からも"青い亡霊"と呼ばれている。
パイロットは全員で5名。
第6戦術飛行隊、通称ゴースト隊はオーランドの東にある小さな孤島、ウリス島にある。
島は小さいが、一般の人も暮らして居て人口はおよそ10万人程。観光地としても栄えていて人気だ。
そんな島で彼女達は日々、戦争の最前線で飛んでいる。