68話 ースフィア編ー スフィアへの呵責
いつもの黒サラシ女の声が…
『最後までドトール闘技場の試合を観戦いいただきありがとうございました!』
『それでは! 今日も最後にアナ帝国公認、もはや人間以下『めす犬』スフィア断罪を行います! ほら背中に大きい『DOG』の焼き印! 今月から半額です! ぜひご参加を一人0.5金です!』
『現在! スフィア遺族の方は16人!! それ以外の方は29人! 他ににいませんか!?』
『ちょっと! 顔はダメですって、約1年前、馬鹿力がこん棒で殴って●●飛び出て夜の部の客足に響いた! もともとはそこそこの顏してたけどね、それに完全な盲目になれば世話が大変になるでしょ…』
『 焼きゴテ! 今日は後3回! はいどうぞ顏以外ね』
『ちょい! 左ひざハンマーもダメ! もう、右ひざは捕まえた時にハンマーでぶっ壊してる! 歩けなくなったら世話が大変でしょ!』
『ありがとうございました! 断罪おつかれさまでした! 明日は試合はありませんが『めす犬』スフィア断罪は年中無休です! もちろん夜の部もですよ! 夜の部は安くしてますから! 安心してください! かつては最強スフィアでも、ちゃんと重りの足枷手枷は24時間つけてますから!』
『夜の部0.1金です! いない? 飽きた? 汚い? 体が気持ち悪い? てか、もうこんなスクラップタダでもいいけど』
『良かったなスフィア…もう夜の部に来てくれる物好きはいないそうよ…キッタネエ体…もう笑えねえわ………みんなぁ、今度から断罪中、裸もうやめようか? そうね…うん…スフィアの裸グロすぎて、はした金でも買うのいないしね』
『死んだバルバトスの息子のバルムート、あれヘタレね、今日闘技場に来てたけど涙目でスフィアを見てた…ありゃ将来性無いわ…父の仇だろうが』
『てか…スフィア~~…明日で丸一年よ…今思えばおまえ~随分と変わったな~~これからもずっと絶対に死なせないからね……ずっとドトール闘技場の見世物……おいクソ犬を運べ』
黒さらし女が消えた…
おわった…
今日はかなりマシだった…
今日は…夜の強姦も無い…
でも一番、いやな時間が来る。
この一年で、ワタシが病気や衰弱死しないため、自決しないために、体の洗浄と、自殺防止用のサルグツワの隙間から入れられる…とても効く栄養薬。
死なせてくれ…
もう随分と片目にも慣れた、見える景色は常に罪過なモノだけど…
片足にも慣れた、痛みは常にあるけど…
でた…ぎりぎりヤケドしない程度の…窯湯…もういや…
あついよ…おまえら…入ってみろよ…
なに笑ってるんだよ…なんで笑えるんだよ…
窯湯から裸のままで入れられる…石壁の犯される用の広い所、これがワタシの部屋、寝る時、石床は気にならない…けど暗い。
鉄の扉が開いた。
またコイツか…
だから首を絞めるなって…サルグツワで苦しい……締めるなら殺せよ…
文句言うな…緩いんなら来るなよ…口が臭い…相変わらず長い…死ねよ…
シトリー…
シトリー…
人間で…あなたほど優しい人はいない大好きなシトリー。
だけどまた違うクソに…いつも醜い人間たちの種が身体の中に…
一日が終わった。
でもまた、必ず同じ毎日が来る。
殺してくれ誰か頼む…1万金払うよ。
扉が開く…またアイツか…
なんだ? なんだ?
違う…
なんか違う…触られる感触が優しい…懐かしいような?
シトリー…?
いやだ…
来ないで…触らないで…撫でないで…見ないで…
「スフィア…」
だれ?
朦朧で顏を上げる…
だれ? この男? いや見た事ある。
「私はクロス男爵…キミの力になりたい…」
そうか…よく最前列でワタシへの断罪を観てた男か…
「おそすぎるよ…ころして……サルグツワを外すだけでいいよ」
「そのサルグツワを外せば…ワタシの立場が危なくなる」
なんだよ…それ…
急に笑う男爵…
「なんてね…スフィアを助けに来た」
「…はは」
なんか笑えた…
「今から出るぞ…」
「ありえない…また…ワタシを傷つける断罪の一つだろ…過去に1回あった‥‥もう騙されない」
「2か月前からドトールの剣闘士の買収に動いた。 お前をハルゴ砦で捕獲したスプリントス、パワード、そして闘技場司会の黒サラシ女、そして…」
さっきワタシを犯したブ男がクロス男爵の後ろに来た。
「この見張り担当の剣闘士パスカルも買収してある」
毎日、犯してきたブ男が笑う
「今ので最後…もう飽きたし…下も完全に壊れてるし…ゴミ犬もういい…ぺ!」
くさい唾が顏にかかった。
ブ男嬉しそうに、
「おれの取り分4500金貰って、ならず者国家に逃走する、人間の女買いまくる…へへ」
クロス男爵は、ブ男の死角で嫌な顏をした後で
「スフィア…ここから出よう…他の買収者はすでに逃亡している、この男が外の馬車まで運んでくれる」
重しのついた手枷足枷が一年ぶりに外れた。 真実?なのか? 布をかぶせられた、視界は黒…見慣れた黒…
よく分からない ユメかもね… 覚めてほしくない。
もう身体は動かないけど、フッと体が浮く感覚はリアルだった。
馬車に入った? 随分と走る…もうドトールの街は出てると思う。
馬車が止まった、少しして、
「それじゃあね男爵♪ 残りは、ならず者国家のドレイン墓地のクラウンさんの墓の西に40メートルの杉の木の下の土の中ね?」
黒サラシ女の声…
「ああ、約束は守る、目当ての杉の木には目印がある、お前たち捕まるなよ」
「もちろん、ちゃんと計画してるし、‥‥‥それにしても…こんなゴミ犬が5万金で売れるなんてね…男爵様様だわ……いくぞ!! 飛ばしまくれ!!」
複数の馬が走り去る音…
かぶさる布が外された、男爵は肩を担ぎ、馬車から降ろす。
ここは…山の中?
肩を担がれ進む先には、山小屋。
ガサッガサッっとゆっくり進み、中に入る。
ベッドがあり、寝かされた、やっとだよ。
サルグツワの止め金に男爵の手が…きた
外れた…この感じ…あの時だ…
首輪を生まれて初めて外された…あの時の感覚がよみがえる。
だけど…生まれて初めて自由を手に入れた時と、違う…自由…
しねる
醜い人間達が支配するこの星から…
無力になったワタシが…消えれる自由。




