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44話 ドトール女子刑務所のボス 1



 リフトが下に着くと、チャリーンとカギが落ちてきた。

 二人は手枷足枷を外しながら、

「ブロディ、大変なトコロに来ちゃったね」


「まったくだな」


 手枷足枷を外すと、一人の若い綺麗な女囚が走ってきた。

「新入りさん! 初めまして!」

 メロデイブロディも、

「初めまして」


「私はエリと言います。ボスがお待ちしています」


 早速、ブロディはタバコに火をつけ、

「ここのボスのココか? ふう~ メロディ行くか」

「うん」


 メロディはエリを見て笑顔の目で、

「エリ、ワタシはメロディ、こいつはブロディだ、よろしくな」


 エリはペコリと頭を下げ、

「よろしく願いします!」


 二人はエリの先導で刑務所屋内に、刑務所の中の囚人達を見たブロディが、

「メロディ、やたらと空いてるな? 100人くらいはいると聞いていたが」

「うん、たぶん30人位しかいないね」

「それに凶悪犯を入れる刑務所なのに中には、やたらと色気ついてる女もいる、まるで…」



 その時、エリが、

「ボスの部屋はここです」

 2階の角部屋だった。

 メロディ、ブロディはエリと一緒にドトール刑務所のボス「ココ」の部屋に入った。


 中は…ふかふかの布団に豪華なベッドにソファーにテーブルの上には、タバコに灰皿、娯楽のカードゲーム、とても高級な酒、お菓子、棚には酒がたくさん並んでいる。


 エリが「ココ様、お連れしてまいりました」っと言うと、ふかふかの布団から癖毛の女が顔を出した。


「エリ、おつかれさん」


「ボス…それでは、私はこれで」


 エリがサッと部屋から去ろうとすると、ココがにやけた顔で、

「ちょちょ~~い待ちエリ、今晩行けっか?」


 エリはギクッと、

「あっ…はい。」


 ココは布団から体を出して、タバコを口に咥えると…エリは急いで来て、タバコに火を、ココは勢いよくタバコを吸いこみ、

「ぶっっふぁぁ~~  すまんなぁエリ、アブラックはお前が特にお気に入りなんだよね」


「はい…」


「痛むのか?」


「いえ大丈夫です…」


 笑顔のココはエリの背中をバンッと叩いて、

「じゃがんばって! 行ってよろしい!」


「はい…」

 エリは元気なくココの部屋を後にした。


 ブロディは小声でメロデイに、

「こいつ…かなりのワルだぞ」

「そんな感じだね、弱い者イジメしてるし…」



 早速、ココは灰皿にタバコを置いてから立ち上がり、新入りのメロディとブロディに歩み寄り吟味を始めた。 小柄なココはブロディをじ~~っと見て、顔を見上げながら、

「お姉さん~とっても綺麗だね~~」


 ブロディは「フッ」と鼻で笑った後、ココをにやけ見下しながら、

「アンタが汚すぎるだけじゃない?」


 カチンっと来たココは、

「ほほほっえ~、言いますね~…アンタが美形じゃ無ければ~ すでに今、ワタシの人差し指と中指がアンタの両目をエグッていたんですけどね~」


「それは大変…一応、コレを渡しておくわ」


 ブロディはアブラックから渡された手紙をココに渡す。

「ふむふむ…う~ん…うぬぬっ」

 読んで苛立ったのか? ブロディを睨みつけ、


「弱ったな~コイツすでに生意気だから、男相手に売れないなら、見せしめに再起不能にグッチャグッチャにして、トンビの餌にしてから崖から捨ててやろうと思っていたのに」


 ココは手紙をビリビリ破り捨て


「うざい!! むかつく!! 殺すなって!! 殺したい!!」


 その直後! ブロディの両目に! ココの目つぶし攻撃が!


 しかし、ブロディはビシッ!っと目つぶし攻撃を摑み、顔を下ろしココを睨み、

「おい? 天然パーマチビ…あんまり調子に乗るな?」


 ココはブロディに握られた右手を見つめ、驚いたように、

「くっっコイツ…?」


 ココはフンっと手を振り離し、

「まあいいや…しばらくはヒマしなくて済みそうですもんね…ウフフ」

 強がって見せた。


 ココは次にメロディを見た。

 黒い口隠しが気になったようで、

「なんで鼻から下を隠してるんだい? 赤毛?」


「潰されたんだよ」


「なんだよ? じゃあお前も売れないな…はあ~」


 ココはため息をついた後、ソファーにドンと座り、高級そうな瓶に入った酒をチビっと飲んで、メロディとブロディに、


「久しぶりの新入りだったのに! はずれ! おまえら! カスばっかじゃん! 赤毛はここで生きたければ毎時便所掃除でもしとれや!!」


 ブロディは、

「メロディ…行こう時間の無駄だ」

「先に行って」

 肩をポンっと叩き、

「イエッサー」


 ブロディは去った、部屋はメロディとココの二人きりに、


 ココは高級そうな酒をもう一口チビっと飲んで、

「ふぉ~ふう~ひょ~ さすがこれは最高の酒だわ~…あの金髪もういいわ…ところでおまえ、帝都闘技場のレデイーナさんって知ってるか?」


 メロディは、

「知らないよ、知り合いか?」


「私の最初の人殺しは両親だった…まあ言うまでもなく酷い親だった。 親殺しでもまだ子供だったからな、剣闘士として育成されるようになった。もっぱらデスマッチ専門よ」


 メロディはココをジロジロ見て、

「お前、ところで強いのか?」


「デスマッチで負けた事は無い…何でもありなら、卑怯と言われようが私は最強だからな…レデイーナさんはデスマッチNGだったけどワタシの憧れだったのさ、 あの人は皆が、親殺しの私を避けるのに優しかった」


「レデイーナって強いのか?」


「弱い、弱すぎて、殺されない剣闘士…噛ませ犬のような人だった。成績が悪く金が無い剣闘士にとってレデイーナさんのような剣闘士は最高にありがたい存在だから殺されない」


「弱い女に憧れたのか?」


「まあその…人格者ってヤツよ。 彼女と関わり私も更生したよ。 レデイーナさんは毎試合負けながらも観客を盛り上げる。 しかし、なんと言っても、切られても怪我をしても毎日のように試合に出ていた」


「ある意味、すごいなレデイーナ」



「あれは四年前の帝都闘技場の近くの酒場…」



 ココは高級な酒をポンと置いて語りだした…



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