39話 薄暗い雨の日 2
昼も雨は降り続く、帝都を歩く人も少ない。
帝都城の城門前では…
一人たたずむびしょ濡れオリバーは、城門を恨めしそうに見つめながら、
「ふざけるなググめ…この大雨の中、オレをこんなに待たせるとは…」
門の前にずっと立っていた衛兵が一人、そんなオリバーに見兼ねて近づいてきて、
「オリバー様、体が冷えます、これを」
木の器に入った熱い茶を差し出した。
「お前の分だろ?」
「いえ、気になされずに」
「すまんな」
腰を下ろして茶を飲もうとした…
その時…
オリバーの肩に後ろからポンで、後ろを振り返り、
「誰だ?」
フードを被ったメロディを見上げた。
メロディは被っていたフードを外す。
「お前の家のメイドに聞いてココに来た…おぼえているか?」
オリバーは露わになった赤い髪を見つめ、
「赤い髪? 死んだバルムートのペットのフェニックスか? フフ、そういう事か? あの手紙はイタズラではなかったか…」
オリバーは立ち上がった。 2メートル以上でかい…
メロデイは見上げ、オリバーを睨む。
「ずっと待ってたぞ、お前をぶっ殺すこの時を…」
たまらず衛兵が!
「きさま!」
メロディを取り押さえようとしたが、
「じゃま」
ボディに払うようなパンチを食らった。
「ぐっ! ううぅぅ・・ぅぅ・・・ぅ」
衛兵は腹を両手で触りながらピクリとも動かなくなった。
メロディはオリバーを指さし!
「その大剣を抜け!!」
衛兵への一撃で、赤い髪のメロディの強さを悟ったオリバーは、
「いいだろう、久しぶりに本気で戦えそうだ…うっぷんも溜まっていた」
オリバーは、バルムートを殺害した大剣『パトリオット』を抜き、両手で持つ、
その構えと凄み、100戦錬磨の強者のたたずまいだった。 その目は…温厚な瞳から、冷徹な眼差しに変化していた…
本来のオリバーを目の当たりにした、メロディはバルムート直伝の構えをとり、
「いくぞオリバー…」
「バルムート同様に粉々にしてやろう」
いざ始まる
その時、
「やめろ!! メロディ!!」
髪も服もびしょ濡れのブロディが走って来た…
「やめてくれ!! メロディ…お願いだから…」
メロディはブロディの方を向き、目を見つめ、
「それは、革命隊のためにやめて欲しいんだろ?」
ブロディは強く己の胸を右手で叩き、
「誓って違う!」
「嘘ばっかり。 ブロディって初めて会った時からずる賢くて嘘ばっかり…あの時、ブロディが来たからバルムート様は死んだんだ。 バルムート様が死んだ途端、消えたくせに…そして、今ワタシの仇討の邪魔までするのか? お前…、一体、なんなんだよ! 邪魔するな!」
その言葉にブロディは力なく
「メロディそいつ殺ってなんになるんだよ? もっと自分の人生を大事にしろよ…」
メロディはニコっと、ブロディを見て
「もういいよブロディ、そんなに私の人生は大事なものじゃないよ…ブロディは革命を頑張れ」
殺気を感じ!
メロディがブロディからオリバーの方を向いた!
その時!
いざ大剣が振り下ろされ
ガジャ!!
地を砕く一撃! メロディは間一髪、避けた!
仇討が始まる。




