26話 第一回革命隊決起集会 2
「ドトール闘技場でバルムートに持ち上げられてた不死鳥のメロディ?」
「赤い髪の? あのメロディ?」
調理場から無表情に出てきたメロディはピョンとテーブルに飛び上がり、ブロディの隣に立った。
ブロディはメロディの装着した『ガントレット』に手をかざし、うっすらと涙を浮かべなら…
「メロディの義理の父バルムートは! 帝国の今は聖騎士ググの右腕となったオリバーに! あまりに卑劣すぎる…! あとは説明しなくても分かるだろう? ぅぅぅ・・ぅ」
目を手で隠した…
すると店内はオリバーや帝国に対する不満が溢れ出す。
「オレたちドトールの英雄、不殺のバルムートを試合後に不意打ちで殺したオリバー」
「卑劣すぎる!」
「そんな奴が騎士だとふざけてんのか!! 俺たちの税金はオリバーの給料になってんだぞ!?」
「重税を課す皇帝アーネストに、腐りきった聖騎士ググに、卑怯者のオリバー…なんとかしないと俺たちも」
黒人「革命するしかない!! デモじゃなダメだ!! 変えないと!!」
「そうだ!! 変えなきゃ!!」
黒人「メロディ! ブロディ! 革命! メブディ革命!」
「メロディ!! ブロディ!! 革命!! メブディ革命! メブディ革命!!」
若者の熱狂的な波に包まれた!
その時!
メロディとブロディの立っていたテーブルが「ガシャン!」と破壊された!
メロディは空中一回転してスッと着地、ブロディはアブなっと着地。
ブロディはテーブルを蹴り上げ破壊したアゴ男を見て、
「誰だお前?」
酒瓶を持つ屈強な30歳ほどのアゴ男は、
「100人切りのブロディだって? バルムートを知ってて? 現役のオレを知らんのか?」
ブロディはメロディに、
「メロディ知ってるか?」
「しらない」
ブロディはアイコンタクトを黒人に飛ばし、
(サプライズでも仕込んだのか?)
黒人は見返し、
(いえ、ハプニングだと思います)
若い客達が、
「メロディさん! ブロディさん! 有名ですよ!!」
「オレも知ってる! 『ロメロ』だ! 死神剣闘士だ!」
「ドトール闘技場四天王最強の男です!」
「今のドトール闘技場で一番強いと噂されてる!?」
「死神のロメロ! 相手をすぐ殺すので有名です!」
「軽く20人は殺してますよ!!」
客の声にロメロは笑みを浮かべ…
「フフフ~そうだよね~ 剣闘は遊びじゃねえ~ 殺し合いよ~ 不殺のバルムート~? 戦った事はねえが」
ロメロはメロディに近づき見下し、
「死んだバルムートは弱かった…それだけよ、不殺なんて所詮、お遊びよ…」
無表情なメロディに凄んで見せた。
「それで?」
とブロディが聞くと、
「あまりに下らん茶番劇にムカついたんだよ! 俺より遥かに弱いお前たちが革命だと死ねや!」
ロメロは店内を見渡し
「ココでの事を絶対に公安に報告する…ココの店の連中みんな罪よ。 フフフ~この手柄で、オレも最強の剣闘士だし、オリバーみたいに騎士にして貰えるかもしれんしな」
その言葉に、客達が、やばいぞやばいぞ、とざわめく中…
ブロディはメロディの目を見た後に、タバコを咥え火をつけ、
「ロメロだっけ? お前死んだぞ」
ロメロは酒を飲み干し、後方に空瓶を投げ捨て、
「なにが?」
タバコを吸うブロデイはロメロを睨みつけ、
「革命は遊びじゃない」
ポンとメロディの肩を叩いて、その場から距離を置いた。
ガントレットを装着しているメロディは無表情でロメロに近づき、
「お前、武器は? 腰のソレか?」
ロメロはロングソードをサヤから抜き見つめ、
「コレで何十人も殺してきたわ。 闘技場じゃないが、革命隊リーダーのお前を殺しても罪に問われないな? フフフ、ほらリーダーのお前が、皆の前で土下座して「赤毛で生まれてきてごめんなさい」と謝ったら許してやるかもな~」
メロディは臨戦態勢になり、
「くだらん、死神、はやくしろよ」
ロメロはロングソードを構え、
「赤髪、死ぬぞ?」
メロディは臨戦態勢のまま、
「遊びじゃないんだろう? もう始まってるのか? それとも死ぬのが怖いのか?」
カッチーンっとキレたロメロは! ロングソードで! メロディに切りかかった!




