表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/130

18話 アナ帝国16代聖騎士ググ



 バルムートは、背後から大剣『パトリオット』を頭に振り下ろされていた。



 近くの赤い髪のフェニックスまで危ないと、すぐさま審判は「なにしとるお前は!」とオリバーに飛び掛かると、急ぎ5人の剣闘士が出てきてオリバーを押さえつけた。



 押さえつけてられたオリバーは、観客席の皇太子を今まで見せたことの無い申し訳ない顔で見た。 皇太子は無表情で席を立ち、従者達を連れ何処かへ消えた…



 オリバーの『聖騎士』への道は途絶えた…







 翌日の朝



 オリバーの館に、皇太子の使いが4人の部下を連れ来ていた。


 その使いは…


 金に銀に宝石が装飾されたきらびやかな胸当て、至宝『パラディン』をまとい、

 腰にアナ帝国の唯一の聖騎士の証であり、世界の聖騎士序列一位の証でもある。


 第16代聖剣『ホーリー・ググ』を持つ


     聖騎士 ググ


 若くて容姿はいいが、とても評判の悪い女である



 聖騎士ググは、昔、皇太子からオリバーに寄与された豪華な椅子に足を組み胸を張り座っていた。オリバーは聖騎士ググにひれ伏したまま…

「闘技が終わっている事に気づきませんでした」


 聖騎士ググはにやけた顔で、

「あの状況で?それは本当か~?」

「はい…」

「皇太子様は、昨日あんな事がなければ家柄の無いお前を、そこそこの役職で登用してやろうとお考えになっていたようだから、と~っても残念がっておったぞ」


 オリバーは死んだような目で、

「はい」


「フッ、だがなオリバー、皇太子様は慈悲深いお方。お前をワタシの部下に召し抱えろとおっしゃった」


 オリバーは聖騎士ググを見上げて、

「それは本当ですか?」


「お前は今日からワタシの部下の一人の騎士じゃ…家柄の無い者が騎士になれる事など滅多にない、光栄に思え」


 そう言った後、出されていた熱いお茶を両手で摑み、ずず~っと飲む聖騎士ググに、


「ありがたきしあわせ」

 とオリバーはいっそう深々と頭を下げた


 その時、部屋に居た4人の騎士達がパチパチと拍手を始めた。

この4人、聖騎士ググのお気に入りの取り巻きで夜も共にすると噂がある騎士達。

100戦錬磨のオリバーには容易に聖騎士ググより遥かに弱いと分かる美しく細い男達だった。



 聖騎士ググはお茶を置いて、

「バルムートが事故で死んだ今、ワタシを除けばお前が帝国最強であろう。その力をアナ帝国と、このワタシの元で振るえ」


 4人の騎士の1人が重たそうに没収されていた大剣『パトリオット』をオリバーの前に置いた…




 この時のオリバーは思った。


 皇太子様は帝国の癌である、この女を来たるべき時に罰するために俺を騎士に登用したのだ

 皇太子様は俺をまだ利用してくれようと考えてくれている

 皇太子様は世襲の聖騎士を止めたいと言っていた。 この女が失脚すれば…まだ俺が聖騎士になれる可能性がゼロではない…



 しかし、これから先、

 聖騎士ググは オリバーの期待を裏切り、とても狡猾で失脚はしなかった。


 よって、

 聖騎士ググの命令で動く、戦いだけの騎士になる。



 騎士オリバー

 それなりの給与と、

 『アナの聖騎士』を超えられない、帝国最強の騎士の名誉を貰いながら…



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ