114話 究極の聖剣『ステラジアン』
クマの様な恵まれた体を持ち…
アナ帝国最強の騎士にして…
元帝都闘技場最強無敗の男…
オリバー
しかし、ここ最近の一対一の戦果は…
● バルムート 一撃で敗北
● メロディ 実質負け
● スフィア 惨敗
対戦相手が強すぎるとはいえ…
「もう負けられねえ…」
呟くオリバーの体は…
ドリアスの聖剣『フェリアス』を喰らった剣傷だらけになっている。
その姿に、血に染まったオールバックの老将ドリアスは、
「動きが遅すぎる…まあ頑丈さは大したものだが…」
オリバーはドリアスの強さを痛感していた…
怒髪天が出てくるまで元聖騎士2位。
ようするに世界最強だったと言える男。
65の高齢でも未だに、遥かに若い聖騎士に混ざり序列13位にいる聖騎士。
そんな男に…この俺が勝てるのか??
否!! 勝つ!! こいつに勝てなきゃ世界序列1位のアナの聖騎士など!!
踏み込み!! 迫る!!
しかし!!
「さがっていなさい!! オリバー殿!!」
聖剣『イワタイゲキ』を振りかぶったロレディーナが! 飛んでくる!
「むっ!」
フッっと、
65歳とは思えない身のこなしで避けるドリアス!
「孔雀兜? フィーンは死んだのか?」
「メロディが殺した…」
「さすがスフィアを殺した女という事か…」
ロレディーナはオリバーを見て、
「時間稼ぎありがとうございました…あとはワタシが」
「ロレディーナさんは…雷神の所へ行ってくれ…」
「しかし、この男を残すと皇帝が危ない…正直、言う…あなたが到底、勝てる相手じゃない…」
オリバー…目を瞑った後に…覚悟を決め、
「皇帝の所には…絶対に行かせねえ…」
その時!!
皇帝の居た観客席から、赤い髪をなびかせたメロディが飛んできて!!
真っすぐに!! ドリアスに向かう!!
聖剣を構えるドリアス 「やはり来たか!? 赤い髪!!」
突撃するメロディ 「うおおお!!」
ガン!!ガガン!!ガンガンガン!!! ガガガン!!
高速に交差する、聖剣『フェリアス』と『ガントレット』
その戦いにロレディ―ナは、
「ドリアスを押している?」
オリバーは、
「なんて動きだ…? (認めたくないが…実力は俺の負けだ…)」
全盛期は過ぎていても100戦錬磨のドリアスは、
ひたすら『ガントレット』の猛攻を受けながら悟る…
「つよい!! つよい!! その闘争心か!! それか!? それだ!!」
ガントレットに弾かれ舞った聖剣『フェリアス』!!
メロディは!!
振りかぶって~~~!!
「うおおおおおおおおぉぉ!!」
ーガントレット極めの打撃ー
「ぐううぅぅぇぇぇ!!!」
パァ―――――ン!!
腹部に喰らい垂直に飛ぶ!!
バウンドするドリアス!!
パン パン パン パン ズサササ~~
闘技場の唯一の出入り口にまで飛ばされた…
その場所は… メロディ達や、マスターアモンから死角の場所…
ドリアスは倒れていたが、すぐに片膝を地につけた。
銀の鎧はコブシの形でへこんでいる…
近くの『鷹』のシトリーは、
「ジジイ? 大丈夫?」
ドリアスは首を大きく振りかぶって、
「ぶはぁぁ!!」
大量の血が口から出る…
出した後にシトリーを見上げ、
「ううっ…ハァ…ハァ…スフィアの子だな…?」
「うん」
「忠告しておく…いいな? お前は観てたであろう? アレとは絶対に…ハァ…ハァ…戦うな…その時は有無言わず逃げろ…」
「アレって、お前を殴った赤い髪? なぜ?」
「お前バカか? 確実に死ぬからに決まっているだろう?」
「ははは、バカはジジイのお前だろ? 俺が~人間なんかに負けるわけないじゃん? 人間なんてカス虫じゃん?」
「お…おま…え…もう去れ…聖戦から…ん?」
ドリアスはシトリーの腰の…
アモン→スフィア→シトリーと受け継がれた…
究極の聖剣『ステラジアン』を見て、
「それを貸せ…お前の様な青二才が使うより…俺が使った方が遥かにマシだ…それを置いて去れ…俺はまだ戦える…それがあれば『ガントレット』を攻略できるかもしれん…ハァハァ」
「コレを貸せだと?」
シトリーは聖剣『ステラジアン』を抜き…
ドリアスの首の上に刃をつけ笑み…
「お前はなんだ?」
「うっ…なぜ?」
「お前は人間か?」
「…お前には言わぬ。 『雷神』『蛇』『アモン』になら答えるがな」
シトリーは… 仲間達から死角になっているのを確認した後…
「なら虫だ…」
スパン…
落ちた首に…
外の元革命隊メンバーたちは… ガクブルで…
スキンヘッド 「あの老将ドリアスが殺られた? ドリアス…無茶苦茶強い聖騎士だぞ…」
黒人 「なんか喋ってたぞ…」
ソールドアウト 「あの剣、すごい切れ味だ…まるで豆腐を薄刃包丁で切るような…」
ロメロ 「くそ…あんなのいたら中に入れねえよ…」
一人冷静なクミは…
クミ 「……(殺す時に周りを気にしていた? 仲間割れ…?)」




