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待たせてごめんね


照れた時に 髪の毛をくしゃりとする動作が好きでした

笑った時に 幸せを集めたように輝く瞳が好きでした

拗ねた時に 子どもっぽくなる貴方が好きでした

褒めた時に 思わず物を蹴飛ばすほど慌てる姿が好きでした

考える時に 必ず右上に視線を向ける癖が好きでした


こちらを見るときに ふわりと笑うのも

泣いているときに さりげなく隣に座ってくれるのも

落ち込んでいるときに 頑張ったねって言ってくれるのも

疲れているときに 黙って頭を撫でてくれるのも

全部好き


ごめんね

そう言った時に 傷ついたあの瞳と

気にしないでと 悲しみを押し殺した表情をさせた私が嫌い

困ったような顔をして それでも笑いながら

今日は帰るねと 責めずに後ろを向いた時の背中が忘れられない

どことなく 肩が震えていたような気がして

その後で 事情を知らない友達に

おろおろと構われている姿にも嫉妬した 私が益々嫌い


好きなんです

心から 溢れだすくらいに

大好きなんです

胸が 張り裂けそうなくらい

また逢いたい 一緒になりたい

そんな気持ちがずっと積み重なって


付き合おう

そんな一言さえ 夢に見て泣いていた私に

叶ってしまった 貴方の心

まだ駄目なんです


有耶無耶にしたまま

勢いで戻ってしまった前の関係

再度二人になれば

違う人を好きになってしまったんだと告白されるようで また恐い

ごめんね 馬鹿で



皆で星空を見上げながら

小さな声で囁かれた

将来の夢はなあに?

戸惑っていたら ふと笑いかけられた

俺はね 好きな人と一緒に転ぶことなんだ

戸惑っていたら さらに笑みを深めた


失敗するのが前提なんだ

喧嘩して 転んで 泣いて 互いに怒ったとしても

ずっと一緒にいて もっとお互いを知っていく

ね 最高の夢だろう?


聞いてもいいかな

君の将来はどうなっていてほしい?

しばらくしてからまた聞かれた

待っていてくれた? 怒っていない?

零れた涙が暗闇で見えないことにほっとしながら

優しい貴方に甘えて 私もたっぷり沈黙してから答えた

貴方と一緒に転ぶ事


待たせてごめんね 臆病な私で

甘えて逃げてばかりいました こんな駄目な私でも

貴方は一緒にいてくれるでしょうか

そんな期待をこめながら 貴方の顔があるであろう空間を見つめる


微かに唇に触れた体温 慰めるように頭に置かれた手

ごめんなさい 今まで言えなくて

許してください そこまで言って溜息をつかれた

本当に君には敵わない

最初から怒れるはずがないでしょう?


ああ だいすき

ありがとう

そんな言葉が重なって

どちらからともなく笑い出した



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