弐の記 始まり
長い長い校長の話が終わり、俺は自分の教室へ歩いていた。
偶に上級生を見かけるが、何かが変わっているような様子はなく、何処にでもいそうな人達だった。
教室へ向かっている最中、廊下でぶっ倒れている男性を見かけた。
「おーい、大丈夫ですかー?。」
「う…あ…だ…じょ…ぶ…。」
目が閉じているが、意識はあるようだ。
「どうした?腹でも減ったのか?」
取り敢えず、定番のネタを言ってみる。
「………………」
返してくれなかった、流石に恥ずかしいぞ。
しばらくしたら、何か言ってきた。
「ね……い。」
「どうした、もう一回言え。」
「眠……たい……。」
そっちかー、そっちの方の定番かー。
取り敢えず、頭を叩いて起こそう。
スパンっと、いい音が廊下に響く。
男性の頭から、煙が見えたが幻視だろう。
「痛いわー、アホ!」
「元はと言えば、廊下で寝ているお前が悪い。」
男性は苦虫を噛んだような顔をしていた。
「そんな目で俺を見るなよ、興奮するだろw」
みるみる内に、男性の顔が青ざめていく。
さすがに、こんな発言したらやばいかなー。
そのうち、噂になったりして…
誤解を解こうと、男性の方を見たらいなかった。
一先ず、教室が見えたので、中にはいる。
よく見たら、見知った顔が何人かいた。
取り敢えず、最初に見えた、幼女に話しかけておく
「うーす、合法ロリ」
「話しけるな、この変態め、姫が汚れるだろうが!」
いきなり、拒絶された。
というか、コイツだれ?
「お前、誰だっけ?」
「俺を忘れたとは言わさんぞ!?」
えーと、誰だっけなー?
いたっけ、こんなロリコン、シスコンの二重苦背負った奴。
「削刃だ!削刃雨だ!思い出したか!変t」ボコッ
取り敢えず、五月蝿いから殴って、廊下に投げておく。
後で、自分のクラスに戻るだろう。
それにしても、やっぱり妹の方は可愛いわー
何か子犬見たいに撫でたくなるんだよなー
「な、何をするんですか!?」ボコッ
ひたすらナデナデしていたら、腹を殴られた、解せぬ。
「私を、小さい子扱いしないで下さい!」
「ご、めん、ついつい、手が動いてしまっていた。」
相変わらず、容赦がないな。
しかし容姿は小学生だけど、高校生なんだよなー
そう言えば、アッシュが見当たらない。
別のクラスなのだろうか?
でも、この学校結構広いから迷子になっている可能せいもある。
その頃、アッシュリーは......
ここどこだろう?
色々、見てたから迷ったのかな?
それにしても、前で起こっている、これはナニ?
何か多分上級生の先輩方が、放電したり、火吹いたり、何もないところから水を出しているんだけど……
元に戻って、竜切は
「えー、今日から一年間アンタらの担任となる、牛塚豪斗だ、各自自己紹介を頼みたいが、一人足りんぞ。」
やっぱり、アッシュは同じクラスなのか、でも、本当に何処にいるのだろうか。
『えー、ちょっと、これでいいのだろうか?』
『いける、いける!』
急に放送が流れた、それにしても、グダグダしているな。
『第一実技ルームに、女子生徒が一人迷い込んだらしいから、誰か迎えにいってこい。』
命令かよ、というか誰だよ。
迷い込んだらしい、女子生徒は多分アッシュのことで間違いないだろう。
それにしても、本当に放送を流したの誰だよ。
「えー、ちょっと、今の放送にあったとおり、迷子が出たから、迎えに行ってくる、少しの間教室内で自由にしとけ。」
そう言うと、担任は窓から飛び降りた、え?
ここに三階だぞ、仮に死なないにしても入院必須になるぞ。
窓から、下を覗き込んだ。
よく見たら、何の怪我もなく、ピンピンしている。
そのまま、校舎の中に入っていった。
結局校舎に戻るのなら、飛び降りた意味ないだろう。
そして、しばらくしたら、担任がアッシュを抱えて教室に戻ってきた。
「えー、気を取り直して、自己紹介を頼むぞ。」
最初は、アッシュかな?
「どうも、アッシュリー・解です、先程はどうもご迷惑をおかけしました。」
若干琥珀のような目が、充血してほんのり赤くなっている。
何があったのだろうか、気になる。
それにしても、よくこいつ見つかったな。
「眠い…、琴村創琴や、取り敢えず眠くみえるからって殴って起こさんといてくれ。」
あいつは、俺が殴ったやつだ、後で謝らないと、そしてホモ疑惑を消さないと。
絶対、俺ホモって思われているよ。
「削刃薫です、兄貴が別のクラスにいるので出会ったらよろしくお願いします。」
やっぱり、小学生だ、こいつ。
見た目が、ツヤが入った綺麗な黒髪に、黒色の瞳の小柄な少女だから、完全に小学生と言われてもあまり違和感がないんだよな。
絶対、あの変態と双子じゃないと思う。
兄貴がアレだから、妹がしっかりしているのも頷ける。
そろそろ、俺だな。
「どうも、竜切剣です、以後宜しく。」
これで全員の、自己紹介が終わったんだよな。
「全員、終わったな、今日はこれで終わりだ。各自、後で寮の部屋番号が書かれた紙を取りにくるように、以上!」
寮は1Rで、基本二人一部屋らしい。
光熱費無料のネット使い放題らしいが、食費は、昼だけ無料だがそれ以外は自費でだせらしい。
俺は、担任から、寮の部屋番号が書かれた紙を貰い、寮に向かった。
ここが、88番号室かー。
鍵は今持っていない、ということは相手が持っているわけだな。
誰かなー、知り合いだったらいいなー。
「あ、どうも、薫です、宜しくです。」
あ、これ、死んだな(色々な意味で)
そう言えば、こいつの兄はどうした?
どうせ、暴れているんだろうな。
聞いてみたところ、こいつも鍵は持っていないらしい。
ということは、後一人誰がくるのだろう
暫く最後の一人を待っていると、金髪がきた。
「アッシュ、お前かよー」
「何⁉私が来て嬉しくないの!?」
いやだって、前の生活と同じだから、あんまりなー。
アッシュが来て、部屋の鍵はゲットして、部屋には、入れたがいかんせん、汚い。
どんだけこの部屋、放置されていたんだよ…
何か蜘蛛の巣が張っていたり、、埃が凄いのだが。
これは、まず掃除からだなー、ちゃっちゃと終わらせて、風呂に入りたい。
「手伝いましょうか?」
「いや、いいよ。小さい子に手伝ってもらうのも悪いし」
不服らしく、こっちをプクーと頬を膨らませて見ている。
そんな表情するなよ、撫でたくなるだろ。
とりあえず、頭を撫でておく。
暗くなる頃に掃除は終わったが、まだ色々と掃除するところがあったり、荷物が最低限しかないので、明日から色々と揃えないと。
台所があったが、ガスコンロがないので何も作れなかった。
二人と相談して、食堂があるらしくそこで夕食を摂ることになった
途中、ゾンビみたいなのに会って、色々あったが、
誰も迷子にならずに、食堂に着けた
食堂の中は広々として、ぱっと見、100人は座れそうだ。
各々、食べたいものを注文して、食堂で夕食を摂っていると、
「あ、ホモや。」
居眠り野郎が話しかけてきた。
「うっせー!俺はホモじゃない!」
自己紹介の時に、すごく眠そうだった癖に、夜だと元気になるなよ、夜行性かよ。
それでも、若干眠そうだ。
後、少しだけ、息切れしているのも気になる。
「どうしたんだ?やけに息が荒いが?」
そうしたら、急に顔を強張らせた。
彼の話によると、シスコンが暴れて、それを止めてきたところらしい。
絶対、あいつだ。
シスコン、暴れる、疲れるっと、聞けば思い当たるのはあいつしかいない。
「それは災難だったな。」
「あんた、分かってくれるんかー!」パクパク。
そういえば、さっきから、俺のおかずが減っている気がするが気のせいだよね。
何故か、俺の酢豚が減っているような…
ふと、俺は隣を見た。
そこには、口いっぱいに酢豚を食べている、幼馴染の姿が、
「おい、アッシュ!俺のおかずを取るなよ!」
「ふごふごふご!」(ついつい、取ってしまった、ごめん!)
ハムスターか、何かかよ、お前は…
丁寧に、端に酢豚のタレをつけやがって。
後、野菜も食べようよー、薫ちゃーん。
コロッケ定食の、付け合わせのキャベツの千切りが残っているよー。
「ほら、口開けろ。」
「いやだー、食べたくなーい!」
幼稚園児かよ、でも、食べさせる。
「そういう風に好き嫌いするから、 背が伸びずに、t「五月蝿い!」グハ!」
横っ腹を殴るなよ。
そんなこんながあって、自室に戻ってきた。
隣で、既にお風呂に入ってきた、女子二人組がワイワイ騒いでいた。
「明日も早いし、寝るぞー。」
そんな、泣きそうな目でみるな、俺は諦めないぞ。
「「えー、まだ眠たくなーい」」
だと、思ったよ。
「諦めなさい。」
強制的に灯りを消す。
そういえば、どこで寝るか決めてなかった。
「なぁ、ねr「「スー、スー」」もういいや。」
結局、俺は台所で寝て、女子組はリビングで寝ることになった。