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自分探しの旅  作者: YUI
9/25

家族から見放された?

「でも、腑に落ちない点があるのよね。」

なっちゃんは、わたしに対して今回の状況を詳しく教えてくれた。

「1日経ってるのに、警察に桜田さんの捜索願が出されてないの。普通は有り得ないことなんだけどな。」

「それじゃ、わたしは家族から見放されたってこと?」

「その可能性も有り得るかもね。一応、他に調べてみたけど、中学生の捜索願はなかったからね。」

「そんな…。」

その言葉を聞いて、わたしは涙が出てきた。

「泣かなくてもいいよ。私がしっかり面倒見るから。」

「…ありがとう…。」

なっちゃんは泣きじゃくるわたしを慰めてくれた。


「というわけで、今から中学校に行って情報収集をやります。」

「中学校に行ってなんかわかるの?」

「もしかしたら、あなたの親が学校に嘘ついて学校を休ませてるかもしれない。そうすれば、学校だって警察に電話しないでしょ。」

「そうだね。」

「だから、学校へ行って真相を突き止めるの。」

「それじゃ、わたしの身元も判明するってこと!?」

「判明するかもしれないけど、その代わりにお父さんとお母さんは警察に逮捕されるかもね。」

「どうして?」

「保護責任者遺棄っていうのがあって、子どもを置き去りにした親は捕まっちゃうの。」

「でも、わたしを捨てた親なんでしょ。今さら親なんて思えないよ。」

「まあ、まだ捨てられたって決まったわけじゃないから、信じ込まない方がいいよ。」

「…わかった…。」

わたしは、親に捨てられたと思ってついカッとなってしまった。


なっちゃんは、さらに話を進めていった。

「あと考えられるのは、その制服自体がダミーかもしれない。」

「どういうこと?」

「桜田さんの着てる制服は、実は桜田さんのものではないかもって。」

「えっ、よくわからないんだけど?」

「要は、誰かによって着せられたかもしれないってこと。」

「何のために?」

「さぁ、なんでだろうね。そこが疑問なんだけど。」

「ふーん。」

結局、考えてもよくわからなかった。


「まあ、考えても仕方がないから学校に行きましょう。」

「そうだね。」

荷物の準備を終えて、わたしは病室をあとにした。

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