おばさんと買い物2
「それじゃ、鍋にでもしようか。」
結局、今日の夕食は熱々の鍋料理となった。
「それじゃ、白菜とネギとかの鍋に使う野菜をくれるかしら。」
おばさんがそう言うと、店の人は適当に野菜を持ってきてくれた。
「これくらいでいい?」
「うん。これくらいでいいわ。」
「それじゃ、袋詰めするから。」
まずは、鍋料理の野菜の購入が終わった。
次に、鍋にいれる肉を見に行った。
「どれくらいの肉を買おうかしらね。」
おばさんは、しらみつぶしに肉を探していた。
そしたら、さっきと同じように店の人がおばさんに声をかけてきた。
「大久保さん、いらっしゃい。今日はなんの肉を買ってくの?」
「うーん、鍋にいれる肉なんだけど。どれがいいかなって。」
「それなら、この肉がいいよ。どうかしら?」
「それじゃ、それを200グラムくれるかしら。」
「わかりました。」
こうして、鍋にいれる肉の購入も終わった。
「おばさんって、知り合いの人が多いんだね。」
あまりにも顔が広いので、わたしはとても驚いたのだった。
「何十年もここで買い物をしてるもんだから、いつしか商店街の人のほとんどと知り合いになっちゃってね。」
「そんなに昔からここで買い物をしてたの?」
「かれこれ30年くらい経つかな。」
それだけ昔なら、皆知ってて当然だなって思った。




