わたしの服選び2
「それじゃ、まずはボーイッシュな服装にコーディネートします♪」
「要は、男の子みたいな服装ってこと?」
「そういうこと。ジーンズとか似合いそうだしね。」
なっちゃんは、そう言ってパーカーの付いた灰色のトレーナーも持ってきた。
「上はこんな感じかな。下は紺色のジーンズにするとして…。」
なっちゃんは、独りでぶつぶつ言いながら真剣にわたしの服選びをしてくれている。
わたしも黙って、なっちゃんの服選びを終わるのを待った。
「よし、それじゃこれを試着してみて。」
わたしは試着室へ行き、なっちゃんの選んだ服とズボンを試着してみた。
「どれどれ?」
着替え終わり、試着室のカーテンを開けてなっちゃんに見せた。
「いいじゃん♪ とってもかわいい♪ 自分でも鏡で見てみたら?」
そう言われ、試着室の鏡で自分の姿を確認してみた。
「へえー。ボーイッシュって、こんな感じなんだ。」
今まで着てた制服と違うファッションの自分に、ただ驚くばかりだった。
「サイズはどうかな?」
「ちょっと、トレーナーが大きいかな…。」
「それじゃ、ひとつ小さめのサイズを持ってきて、それが合えばそっちにしようか。」
なっちゃんは、ひとつ小さめのサイズのトレーナーを持ってきた。
「うん、こっちならちょうどいいかな。」
「それじゃ、1着目はこれで決まりね♪」
こうして、わたしの1着目が決まった。
「それじゃ、制服に着替えて2着目を決めようか。」
「はーい。」
「今度は逆に、女の子風のファッションにコーディネートしまーす♪」
「楽しみだな♪」
「まずはスカートから決めるかな。」
そう言って、なっちゃんは黒のチェックのスカートを選んだ。
「上は、この長袖のシャツがよさそうね。」
そして、上着に白の長袖Tシャツを選んでくれた。
「それじゃ、試着ターイム♪」
わたしは、なっちゃんから渡された服とスカートを試着してみた。
「こんな感じだよ。」
試着した服を、なっちゃんに見せてみた。
「こっちもかわいいね。あとは、ニーソックスを買えばOKだね。」
こうして、2着目もすんなり決まった。
「もっと他に買ってあげたいけど、そろそろ資金が底を尽きそうだわ。」
「なっちゃん。わたしは十分うれしいよ♪ ここまで買ってくれるなんて思ってなかったし。」
「喜んでもらえたならいいかな。」
結局、パジャマを買う予定だったが、なっちゃんの資金が底を尽きかけたため、ここで買い物は終了となった。
「ゴメンね、パジャマは私のを貸してあげるから。」
「なんでもいいよ。全然不満はないから。」
「それならいいけど。」




