デパートへお買い物
「ふふふふーん♪」
「どうしたの? さっきから、名札を見ながらニヤニヤしちゃって。」
「これでわたしは中学生として認めてもらえたんだなって。」
「そんなに喜んでもらえるとは思わなかったな。」
「あー、早く中学校に通いたいな♪」
早く来週にならないかなと思うわたしだった。
そのあと、わたしたちは駅前のデパートへ向かった。
「それじゃ、ここでいろいろお買い物をしまーす♪」
「ここでなにを買うの?」
「遥ちゃんの必要なものをいろいろとね。」
「わたしのもの?」
「そう。学校へ通うときに使うバッグや体操服、上履きとか、来月から着るための冬の制服とかね。」
「ふーん。」
「そして、そのあとに遥ちゃんの私服とかパジャマとか、下着とかを買う予定だよ。」
「あ、ありがとう…。」
「じゃあ、まずは6階の学生服売場に行くかな。」
わたしたちはエスカレータで6階に向かった。
「いらっしゃいませ。」
「すいません、この子の冬の制服が欲しいのですが。」
「かしこまりました。では、こちらへどうぞ。」
店員さんは、わたしたちを受付カウンターのところまで案内してくれた。
「では、採寸をしますのでお嬢さんはこちらに来てください。」
「はい。」
わたしは、採寸のために奥の試着室に向かった。
「えーと、春田中学校の制服ですね。」
「はい、そうです。」
そう言うと、店員さんはわたしの服のサイズを測り始めた。
「はい、それじゃ冬の制服を持ってきますね。」
店員さんは、奥から冬の制服を持ってきた。
「へえ、あれが冬の制服なんだ。」
夏服と違い、紺色で襟が白のセーラー服だ。
「では、一度これを試着してみてください。」
店員さんに言われ、わたしは着ている制服を脱いで冬の制服に袖を通してみた。
「着心地はどうですか?」
「ちょっとサイズが大きい感じがする…。」
渡された冬の制服を着てみると、袖の長さが若干長く感じたのだ。
「もしかしたら、まだからだが成長するかもしれないから余裕を持たしてみたけど。」
「どうすればいいんだろう…。」
すると、なっちゃんが試着室にやって来て様子を見に来た。
「どんな感じ?」
「着てみたけど、なんかちょっとサイズが大きい気がする…。」
「それくらいがいいよ。制服は高いから、すぐに大きくなって着れなくなったらもったいないでしょ?」
「そっか…。」
「にしても、冬服の遥ちゃんもかわいいね。」
「照れるな…。」
不意に褒められて照れるわたしだった。
「それでは、このサイズでお作り致します。」
わたしは、冬の制服を脱いで店員さんに渡し、自分の制服に着替えた。
「だいたい1週間で出来上がる予定です。」
「わかりました。」
冬の制服の採寸も終わり、その他の学校で必要なものの購入も終わったので、次の場所へ移動した。




