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自分探しの旅  作者: YUI
11/25

桜田さんは存在しない!?

クルマで走ること30分、春田中学校に到着した。

「ようこそいらっしゃいました。」

校門の前で、この学校の校長先生が出迎えてくれた。

「南署の大久保です。早速、お話を伺ってもよろしいでしょうか?」

なっちゃんは、すぐに校長先生に話を聞こうとしていた。

「まあ、立ち話もなんなので応接室へ御案内致します。」

そう言うと、校長先生はわたしたちを応接室に案内してくれた。

「お茶を用意しますので、少々お待ちください。」

校長先生は、お茶の用意のために部屋から出て行った。

「この雰囲気、とても緊張する…。」

「なに固まっちゃってるの。遥ちゃんったら。」

しばらくして、校長先生が戻ってきた。

「お待たせしました。」

校長先生は、わたしたちの前にお茶を出した。

「すいませんが早速、こちらの桜田さんに関してお聞きしたいのですが。」

なっちゃんは、すぐに話を始めた。

「こちらの中学校に、桜田という名字の生徒さんはいらっしゃいましたか?」

なっちゃんの質問に、校長先生はすぐに回答した。

「残念ながら、桜田と名乗る生徒は当校には存在しません。」

それを聞いて、わたしは愕然とした。

「えっ、それじゃわたしは桜田じゃないってこと!?」

「遥ちゃん、落ち着いて!!」

「本当にちゃんと調べたの!?」

わたしは、つい校長先生に詰め寄った。

「全学年調べました。しかし、いくら探しても桜田さんはどこにもいないのです。」

「そ、そんな…。」

わたしはショックのあまり、腰を抜かしてしまった。

「それじゃ、わたしはいったい誰なのよ…。」

そして、わたしはその場で泣き崩れるのだった。

「遥ちゃん…。」

校長先生は、淡々と話を進めていった。

「だけども、確かに桜田さんの着用している制服と名札は当校のものですね。もしかして、過去に桜田と名乗る生徒がいて、その制服を桜田さんに着せたとかではないでしょうか。」

「なるほどね。」

「とりあえず、現時点では私が答えられる内容はこれだけです。」

「そうですか…。」

「ですが、私共も桜田さんのために是非ともご協力させていただきます。」

「ありがとうございます。」

そのあともわたしが泣いている間に、なっちゃんは校長先生と話を進めていったみたいだ。

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